Gartner Data & Analytics Summitに登壇:代表取締役田口琢也のプレゼンをリポート
はじめまして!株式会社レトリバ広報担当の辻です。
今回は、4月4日から4月6日に開催されているGartner Data & Analytics Summitにおいて、弊社の代表取締役田口がプレゼンターとして登壇しましたので、その様子をお伝えします!
以下、田口が登壇でお話しした内容をご紹介いたします。
プレゼンテーマ:「テキストマイニングの活用事例とChatGPT連携による将来予想」
自然言語処理技術に懸ける想い
今年度から小学生になる息子が心臓病とそれに伴う発達遅延があります。
AI技術、特に自然言語処理技術は人と人とのコミュニケーションをサポートし、このような障がいを軽減することができる技術です。父としてもこの技術に懸けており、仕事を通して子を助けたい。そんな想いで日々仕事をしています。
ChatGPTの高いパフォーマンス
ChatGPTは昨年の11月にリリースされてから4か月が経ち、史上最短で1億ユーザーを突破、驚異的なスピードで人々に受け入れられました。まるで人間のように、もしくは人間以上の精度を誇ることもあります。
ChatGPTのベースとなっているGPTをはじめとしたLLM(大規模言語モデル)は計算量、データ量をひたすら増やし続けたところ、突如優れたパフォーマンスを発揮するようになりました。
ChatGPTは会話・プログラミング・作文・翻訳といった多くの分野で高いパフォーマンスを発揮しています。その中で注目しているのが要約の分野です。
下図はChatGPTが937文字の電話応対を要約したもので、このレベルの要約を自身で書く自信はないと思うほどのクオリティです。
このレベルの要約は、コンタクトセンターや情報部門、そしてそこに集まった情報を分析して活用する部門にとって多大な恩恵をもたらすものとなるでしょう。
私たちが取り組んできたテキストマイニングについて
私たちは創業以来7年間、企業の「ものさがし」、そしてその前段階の情報整理において企業様と伴走してきました。大塚商会様の調査によると、ビジネスパーソンは年間150時間もの時間において探しものをしているそうです。探しものの時間を短縮することは、時間の浪費を防ぐだけでなく、価値ある情報を素早く見つけられるようになり、顧客満足の向上にも繋げることができます。
しかし、未だに多くの企業様は情報整理に課題を抱えています。例えばナレッジ整理がされておらず、製造ラインでのトラブルが素早く解決できない、社内のファイルの整理や検索が容易に行えないといった課題が挙げられます。
私たちはこのような課題を踏まえ、お客様の課題の解決に向けた活動をしています。
分析AIツール「YOSHINA」でできること
弊社の分析AIツール「YOSHINA」は、
・過去の問い合わせの応対履歴をテキスト化・分析し、ナレッジとして蓄積することでFAQ改善の結果、応対を簡略化する
・過去のトラブルを分析・可視化し、社内で閲覧できるようにすることで新たなトラブルを早期解決できるようにする
・クレームやアンケートでのご意見を分析・可視化し、サービス・製品改善・マーケティングに活用する
といったことを実現してきました。
生成系AIの可能性
お客様の「ものさがし」に伴走してきたレトリバですが、ChatGPTのような生成系AIの登場とその活用によって、アプローチの選択肢が広がったと感じています。
今までファイルサーバーやデータベースを探し回り、何階層にもなるフォルダを開いて、それでも見つからない…という苦労をしてきたビジネスパーソンがこの苦痛から解放されるのかもしれません。
生成系AIの課題と対応
生成系AIを活用する際のハードルになっていることが3点ほどあります
・機密情報がセキュアな環境でしか扱えない
・不正確な回答
・プラットフォームへの依存
当社では、これらの課題に対して、以下のアプローチを考えています。
・自社に最適化する為のLLMのトレーニング
・オープン化されたLLMの自社環境での使用
このような活動がお客様のDXの一助になれば幸いです。
さいごに
「日々の体験を豊かに」が私たちの事業に懸ける想いです。AIに仕事を奪われることを恐れるのではなく、 AIを活用することで働く人の日々の業務体験が豊かになるよう、日夜開発・研究に取り組んでいます。このような活動を通し、AIと人が共存する世界を実現していきます。
展示ブースの様子
展示ブースも大盛況で、多くの方に「YOSHINA」を知っていただけるとても良い機会になりました。
あとがき
聴講事前申し込みが100名ほどにもなり、実際には80名を超える皆様にプレゼンを聞いていただきました。主催者であるガートナーのご担当者様からも、「次回はより大きな会場で開催するセミナーにご登壇を!」とお勧めされ、手ごたえを感じるものになりました。
レトリバは、創業当時から一貫して日本語自然言語処理を活用したサービスを開発してまいりました。ChatGPTをはじめとする複数のLLMの出現により、劇的に効率化が進み、できることの幅が広がりました。私たちはこれら新たな技術と旧来から取り組み続けている 自社の技術を組み合わせて人を幸せにするサービス開発を行ってまいります。
今後もイベントに積極的に参加しますので、noteでその様子もレポートしていきます。引き続き株式会社レトリバにご注目ください。