寝ると起きる
一体、何時間寝られれば十分なのか?という話は、どうも個人差があるようで、これといった結論はなさそうだ。8時間くらい寝なければならない人もいれば、2-3時間の短い時間で十分な強者もいる。睡眠と覚醒の関係は、覚醒のほうに軍配が上がるようで、たしかにそうでなければ自然界で敵に襲われたとき、文明社会の今でいえば災害が起こったときに逃げ遅れて命を落としてしまうだろう。
ある程度まとまった時間を眠る人間は、自然界では例外的な存在らしい。多くの生物は、日が沈んでからの時間を寝たり起きたりを繰り返すようだ。いつでも寝られると豪語する人は単なる睡眠不足とのことで、寝不足が解消されると昼間に寝付くのはなかなか難しい。
覚醒状態を促す神経は数が多く、さらに強力なラインナップだ。ドーパミン、ヒスタミンという聞き覚えがある物質を作る神経核、他にも記憶や思考に関与するもの、情緒を司るものなど、色々な神経核が存在している。ここまでして覚醒状態が発達したからこそ、自然淘汰の競争に勝ち残ってきたようだ。
その話とは別だが、人間は歳を取るにつれて、最も深い睡眠になる時間帯が早くなっていくそうだ。だから、若いうちはどうしても朝が弱い。深い眠りに近い時間帯で無理やり起こされるのだから、それはそうだろう。かくいう自分も10代の頃は本当に朝起きられなかったなと回顧する。つい、数年前までもそんな感じだった気がするが、いつの間にか朝起きられるようになって、未だに不思議に感じている。昔から朝ちゃんと起きていれば、早朝のランニング習慣がもっと早いうちから付いたんじゃないか…と思うが、それも致し方ない。
夏も終わりに近づき、秋の気配を感じる。涼しくなると睡眠もしやすくなるので、有難い季節である。朝起きれると思って油断していると、思わぬところで寝坊の危機に晒されるので、連休明けの明日は特に注意したいところである。