メール1つで失う信頼
就職情報サイト大手のマイナビが、就職活動中の学生向けのメールの中に学歴フィルターを掛けているのではという懸念が持たれている。
これだけ多様性が叫ばれる世の中において、学歴フィルターなるものはけしからん!という声も多いようだが、法律的に違法なことではないようである。採用する企業側にも経済活動の自由があるからだそうだ。
有名企業には毎年たくさんの人たちが受験してくるだろうし、その数をある程度捌くためには何らかのフィルターなるものが存在しているのかもしれない。学歴(ブランド)を気にするなと言っている人が、ブランドのある会社に入ろうとしていることがそもそもおかしい、というような意見もあるようだ。
フィルター云々はさておき、こうしたメールの誤送信は社会の信頼を揺るがすということがよくわかる事例だと思う。送信側のチェックはどうだったんだろうかと考えてしまう。たとえば、本や新聞を出す場合であれば校閲という人がいて、記事内容に問題がないか、誤字・脱字がないかなどをチェックしてから出版されるはずである。メール一つにそこまで時間を掛けていられないのかもしれないが、こうした問題が起こるくらいならば、社外に出すメールをチェックする機能くらいはあってもよさそうである。
こうしたことは普段受け取るDMの類にも見られる。おそらくここの部分を名前に置き換えるんだろうなと思われる表記を変えずに送ってきてしまうケースを目にする。個人のミスでは片付けてはいけないところである。個人がミスをするならば、組織としてそのミスを減らす・無くすには、どういったアプローチを取るべきか?ということを考えなくてならない。1本のメールくらいで信頼を失ってしまっては、本当にもったいない。
神は細部に宿るというが、たかだかメールの1本で…と思う人には伝わらないことなのかもしれない。しかし、その1本を疎かにしないからこそ、いい仕事ができるのではないかと思うのである。
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