見出し画像

お金って貸したら返ってこないでしょ

小さい時に、母親から
「お金を誰かに貸すときは、あげるものだと思って渡しなさい」
そう言われた。
その時は、まだ物心つく前で、そもそもお金自体ほとんど持っていなかったので、全然ピンときていなかった。

ただ、歳をとって、自分で稼ぐようになって、色々な経験をして、母親から言われたことは正しいと思った。
なぜなら、お金を借りたら借りたこと自体を失念するからだ。人はお金を借りた瞬間から借りたことを忘却する能みそになっている気がする。
相手から催促されない限り、返す意思はない。
相手から催促されて初めてハッとする。
昔、たまたま持ち合わせがなくて、1,000円だけ会社の同期から借りたことがあるが、数週間経って、相手から言われて思い出し、1,000円札をお返しした。

私自身は誰かにお金を貸したことはない。
相手から「貸して」と言われたら、断るか、差し上げるかの2択に決めている。

余談だが、駅でよく分からないどこかの外人さんにどこかに寄付するからお金を欲しいといわれて、1,000円渡したことが1度だけある。
実際に何に使われるか全くわからなかったけど、小さいメモにサインだけして、その場を去った。
1,000円を外人さんにとられたのだが、なぜだか清々しい気持ちになった。

世の中、個人間のお金のやり取りでちゃんとお金が全額返ってくると思っている人が多すぎるような気がする。
これは、巷で流行っているらしい、投資詐欺みたいなものとも関連する。
なぜか、月利で数十%も増えると信じて、大金を簡単に渡す神経が怖い。
本当にそんなペースで増え続け、手元に入ってくるのであれば、その紹介してくる人間が誰にも口外せず、1人でこっそりやっていればいい話なのである。

カフェやファミリーレストランで食事をしている最中に、隣で何かしらの投資に勧誘されているようなグループを見たことがある。
チャラそうな、いかつい男性2人が、パソコンや資料を見せながら、女性2人組がとても興味深く話を聞いている構図が目に焼き付いている。
私が食事をし終わってもずっと話をされていて、結末まで分からなかった。女性2人組がドリンクだけ飲み散らかして、適当に退散する結果になっていればいいのだが。

お金を貸す、渡すときは、相手に捧げる気持ちで渡そう。
絶対に戻ってくるなんて思ってはダメだ。1%でも戻ってくることを期待しているのであれば、渡さずに断る、逃げる勇気を持とう。
そして、投資をするときはエンジェルを除いて、個人からではなく、ちゃんとした証券会社を通してやろう。そうしよう。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?