今週の米国市場主要3指数の振り返り
今週の米国3指数はNYダウとナスダック&S&P500とで大きく変わる結果となりました。NYダウは堅調に最高値を更新する結果となりましたが、半導体関連銘柄の下落が目立ちナスダックとS&P500に大きな影響を与え、週初めと同じ水準で1週間の市場を終えました。この影響は日本市場にも普及する結果に。では、今週の米国市場、主にNYダウを振り返ります。
10月14日(月)
“米株高が続伸、企業業績期待で最高値更新“
10月14日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比201ドル36セント高の4万3065ドル22セントで終え、連日で最高値を更新しました。米経済の底堅さやインフレ鈍化により、ソフトランディング(軟着陸)への期待が強まり、主要企業の業績改善も買い材料となりました。JPモルガンなど大手金融機関の決算が市場予想を上回り、今後の決算発表への期待が高まっています。
ハイテク大手やディフェンシブ銘柄が活発に買われ、アップルやマクドナルドが上昇。一方で、アナリストが投資判断を引き下げたキャタピラーや、従業員ストライキが続くボーイングは売られました。
ナスダック総合指数も続伸し、エヌビディアやクアルコムが上昇。S&P500指数も最高値を更新しました。コロンバスデーの祝日で薄商いだったものの、全体的に米経済の先行きに対する楽観的な見方が広がりました。
10月15日(火)
“米株式市場、ダウ平均が3営業日ぶり反落“
10月15日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比324ドル80セント安の4万2740ドル42セントで終えました。半導体関連株の下げが影響し、特にオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが2025年12月期の通期見通しを引き下げたことが売り材料となりました。米政府によるエヌビディアなどのAI向け半導体の輸出規制検討も、半導体関連株の売りを促しました。
ダウ平均では、インテルが売られ、さらにユナイテッドヘルス・グループが24年7〜9月期決算で保険給付率の上昇や利益見通しの引き下げを発表したことで大幅安となりました。その他、シェブロンやキャタピラー、ゴールドマン・サックスが下落。一方で、ボーイングやアップルが上昇。
ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反落し、エヌビディアやAMDの下げが目立つ結果に。
10月16日(水)
“米株式市場、ダウ平均が最高値更新“
10月16日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は前日比337ドル28セント高の4万3077ドル70セントとなり、最高値を更新しました。金融大手の好調な決算や米経済がソフトランディング(軟着陸)するとの期待が、投資家心理を支えました。S&P500種株価指数も上昇し、特に「金融」セクターが強い動きを見せ、モルガン・スタンレーは決算で前年同期比32%の増益を発表し、6%高となりました。
金融株全般が買われる中で、ゴールドマン・サックスも1%高となり、米経済の軟着陸期待が素材や資本財などの景気敏感株にも波及しました。一方、テック株はまちまちで、マイクロソフトは0.6%安でしたが、前日大幅安となっていた半導体大手エヌビディアは3%高に反発しました。シスコシステムズもアナリストの投資判断引き上げを受け、4%上昇。
10月17日(木)
“米株式市場、ダウ平均が連日で最高値更新“
10月17日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は前日比161ドル35セント高の4万3239ドル05セントとなり、連日で最高値を更新しました。9月の米小売売上高が市場予想を上回り、景気への楽観的な見方が広がったことが背景です。小売売上高は前月比0.4%増となり、米経済を支える個人消費が良好であると受け止められました。
半導体関連株の上昇も市場を支えました。台湾積体電路製造(TSMC)が予想を上回る決算を発表し、半導体株への不安感が後退しました。エヌビディアは株式分割後の高値を更新する場面も見られました。しかし、米長期金利の上昇が相場の重荷となり、利益確定の売りも一部で見られました。
個別では、トラベラーズが大幅高となり、アメリカン・エキスプレスやシェブロン、インテルも買われました。一方、コカ・コーラやホーム・デポは下落しました。
ハイテク株が多いナスダック総合株価指数も続伸し、前日比6.530ポイント高の1万8373.609で終えました。
10月18日(金)
“米株式市場、ダウ平均が3日続伸し最高値更新“
10月18日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は前日比36ドル86セント高の4万3275ドル91セントとなり、連日で最高値を更新しました。ネットフリックスの好決算がハイテク株の買い材料となり、相場を下支えしました。ネットフリックスは決算で市場予想を上回る売上高を発表し、株価が11%上昇しました。この結果、アマゾンやセールスフォース、アップルなどの主力ハイテク株も買われました。
ただし、最高値更新が続いたことで一部の主力株には利益確定売りも見られ、ダウ平均は一時200ドル安となる場面もありました。インテルやハネウェル、ウォルト・ディズニーは上昇したものの、アメリカン・エキスプレスは四半期決算の売上高が市場予想に届かず下落。ナイキやメルクも売られました。
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、115.944ポイント高の1万8489.553で終えました。S&P500種株価指数も反発し、最高値を更新し市場を終える。
まとめ
今週の1週間は「半導体」にすべて持っていかれた感がありますね。週の真ん中あたりから半導体関連銘柄が軒並み下落。半導体指数であるSOX指数は大幅に下落した結果になりました。一方で好業績を発表したネットフリックスやインテル、ディズニーの影響もありNYダウは最高値を更新し1週間の市場を終えました。
投資信託はS&P500一択あるいは折る感と言われていますが、こう半導体関連銘柄やハイテク株が下落するとやや弱い印象が強まりましたね。
さて、ではまた次の記事で会いましょう。
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