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今週の米国3指数の振り返り【2024/11/17】

はじめに


今週の米国3指数は日経平均株価と同じく下落基調に。
週初めの月曜日には最高値を更新するも、その後は下落して1週間を終える。途中に発表したCPIは市場予想の範囲内で株買いが入るも利益確定の動きが強まり最終的には1週間を通して下落基調に。


ナスダック 1週間の推移
NYダウ 1週間の推移
S&P500 1週間の推移

11月11日(月)


「米株式市場でダウ続伸 トランプ新政権の経済政策期待で最高値更新」
11日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が前週末比304ドル14セント(0.69%)高の4万4293ドル13セントで終え、連日で最高値を更新しました。共和党のトランプ前大統領が大統領選で勝利を確実にしたことを受け、減税や規制緩和による米景気押し上げ期待が相場を支えました。
 
主な動きと背景
・トランプ新政権への期待:共和党が上院多数派を確保し、新政権の経済政策実行が進みやすいとの見方が広がり、投資家心理が強気に傾きました。
・ベテランズデーの影響:債券・外為市場が休場で商いが薄く、相場の値動きが大きくなりやすい環境でした。
 ・CPI発表前の慎重ムード:13日発表予定の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとの観測も、午後のダウ平均の伸び悩みにつながりました。
 
個別銘柄の動き
・上昇した銘柄:セールスフォース(アナリストの目標株価引き上げ)、ゴールドマン・サックス、ハネウェルが上昇。
下落した銘柄:エヌビディアや台湾TSMCを含む半導体関連株が軒並み下落。特に、TSMCへの米商務省の輸出制限命令が影響しました。
 
指数全体の状況
・ナスダック総合株価指数:11.986ポイント(0.06%)高の1万9298.763で終え、5日続伸して最高値を更新。テスラの上昇が目立つ一方、半導体関連株は下落。
・ S&P500種株価指数:5日続伸し、前週末比5.81ポイント(0.09%)高の6001.35で終値が初めて6000台に乗せました。
 
まとめ
トランプ新政権の政策期待を背景に、米株式市場は強気相場が
 

11月12日(火)


「米株式市場でダウ平均反落 利益確定売りで過熱感冷却」
12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比382ドル15セント(0.86%)安の4万3910ドル98セントで取引を終えました。大統領選後のトランプ政権への政策期待から6日以降急騰していた相場に対し、短期的な過熱感が意識され、利益確定や持ち高調整の売りが出たとみられます。
 
背景と市場の反応
・過熱感と利益確定売り:ダウ平均は6日以降2000ドル以上上昇しており、主力株の一角に売りが広がりました。
・トランプ政策への期待:共和党が上下両院の多数派を占める可能性が高まり、規制緩和や減税の実現が期待されています。ただし、移民政策や関税引き上げの経済影響に対する懸念も強い状況です。
金利上昇の影響:米債券市場では長期金利が4.4%台に上昇。インフレ加速や財政赤字拡大への懸念が投資家心理の重荷となり、株式の割高感が意識されました。
 
主要銘柄の動き
 ・下落した銘柄:テスラが約6%下落し、アムジェンやボーイング、メルクも売られました。四半期決算を発表したホーム・デポも安値で推移。
・上昇した銘柄:アクティビスト株主の株式取得が報じられたハネウェルが上昇。また、エヌビディア、マイクロソフト、アマゾンが買われました。
 
その他の指数
・ナスダック総合株価指数:前日比17.362ポイント(0.08%)安の1万9281.401で6営業日ぶりに反落。ブロードコムやAMDが下げた一方、ネットフリックスが上昇しました。
・ S&P500種株価指数:0.44%安の5974.45で取引を終えました。
 
まとめ
トランプ次期政権の経済政策への期待が依然として相場を支える一方、短期的な利益確定売りや金利上昇への懸念が相場を圧迫しました。今後の焦点は、政策の具体化や金利動向、米経済指標の発表に移るとみられます。
 

11月13日(水)


「米株式市場でダウ平均反発 CPIの予想通りの伸びに安心感」
13日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は反発し、前日比47ドル21セント(0.10%)高の4万3958ドル19セントで取引を終えました。同日発表された10月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想通りだったことで、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ方針に変更はないとの見方が広がり、買いが入りました。
 
CPI発表と市場の反応
・ CPIの結果:10月のCPIは前月比0.2%、コアCPI(エネルギー・食品除く)は同0.3%の上昇で、いずれも市場予想通りでした。
・コアCPIの前年同月比上昇率は3.3%と9月と同水準で、市場の想定内の内容が投資家心理を支えました。
利下げ期待の高まり:市場ではFRBの12月会合で政策金利を0.25%引き下げる確率が約8割に上昇し、利下げが段階的に進むとの見方が強まりました。
 
株式市場の動向
・ダウ平均:短期間で大幅に上昇していたため、利益確定売りが出る場面もありましたが、CPIの安心感が下支えしました。
 ・個別銘柄:アマゾン・ドット・コムやシェブロン、ベライゾンが買われ、ホーム・デポやウォルト・ディズニーも上昇。一方、ボーイング、キャタピラー、エヌビディアは売られました。
 
ナスダック総合株価指数
 ・ナスダックは続落し、前日比50.676ポイント(0.26%)安の1万9230.725で終了しました。アルファベットやメタプラットフォームズが下落した一方、テスラは小幅高となりました。
 
まとめ
市場はCPIが予想通りであったことで安心感を得たものの、短期間での株価急騰や過熱感により調整の動きも見られました。FRBの利下げが進むとの見方が強まる中、引き続き物価や経済指標の動向が注目されます。
 

11月14日(木)


「米株式市場、ダウ平均反落 利下げ見送り観測で売り圧力」
14日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は反落し、前日比207ドル33セント(0.47%)安の4万3750ドル86セントで取引を終えました。週初に最高値を更新した後、主力株の一部に利益確定の売りが出たことが影響しました。
 
FRBパウエル議長の発言と市場の反応
・パウエル議長の講演:FRBのパウエル議長は14日午後に講演し、米経済は「驚くほど良好」とし、「利下げを急ぐ必要があるというシグナルはない」と述べました。これにより利下げ観測が後退し、市場で売りが加速しました。
・市場の反応:利下げ観測が後退したことで、株式市場に逆風が強まりました。特に主力株に売りが出ましたが、これ自体は大きな驚きをもたらす内容ではなかったものの、投資家心理に影響を与えました。
 
金利予想と相場の動き
金利予想:米金利先物市場では、FRBが12月の会合で追加利下げを見送る確率が高まりました。この確率は14日夕時点で約4割に上昇しました。
 ・ 相場の調整:ダウ平均は大統領選後からの急上昇の反動として、利益確定売りが出やすかった面もありました。
 
個別銘柄の動き
・ウォルト・ディズニー:14日に発表した2024年7〜9月期決算が市場予想を上回り、収益見通しも堅調だったため、株価は6%上昇しました。これが投資家心理の悪化に歯止めをかけました。
・その他の銘柄:セールスフォースやユナイテッドヘルス・グループ、アムジェンが下落し、シスコシステムズも売られました。一方、シェブロン、アップル、スリーエムは上昇しました。
 
ナスダック総合株価指数
・ ナスダックは3日続落し、前日比123.074ポイント(0.63%)安の1万9107.651で取引を終えました。テスラやアルファベットの下げが目立ちました。
 
まとめ
FRBの利下げ見送り観測を受けて米株市場には売りが出ましたが、ウォルト・ディズニーなど一部企業の好決算が市場を支え、下値は堅かったです。引き続き、利下げや経済指標の動向が注目されます。
 

11月15日(金)


「米株式市場、続落 利下げ慎重観測と経済指標の影響」
15日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が続落し、前日比305ドル87セント(0.69%)安の4万3444ドル99セントで終わりました。米経済が堅調で、物価上昇圧力が根強く残る中、利下げに慎重な姿勢を示すFRB高官が増えており、これが株式市場に影響を与えました。
 
インフレと利下げ慎重観測
・ FRB高官の発言:14日のパウエル議長に続き、15日朝にはシカゴ連銀のグールズビー総裁が物価上昇率の高さを指摘しました。これを受けて、FRBの利下げのペースが遅くなるとの懸念が強まりました。
経済指標:10月の米小売売上高が市場予想を上回る伸びを見せ、堅調な経済指標が発表されました。これが金利上昇観測を強め、米長期金利は一時4.50%と6月以来の高水準に達しました。
 
高金利観測と株式市場
金利と株式相場:金利上昇観測を背景に、株式相場の重荷となり、特に高PER(株価収益率)銘柄に売り圧力がかかりました。
 ・利益確定売り:大統領選後の上昇を受けて、主力株に利益確定や持ち高調整の売りが広がりました。
 
製薬株の下げと不透明感
・トランプ次期大統領の発表:トランプ氏が厚生長官にロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用すると発表したことが影響。ケネディ氏が新型コロナウイルスのワクチンに懐疑的であることから、製薬株に不透明感が広がり、アムジェンは4%安となりました。
 ・ その他製薬株:モデルナやファイザー、イーライ・リリーなども大幅に下落しました。
 
個別銘柄とナスダックの動き
・個別銘柄:アマゾン・ドット・コムが4%安となり、エヌビディアやマイクロソフトの下げも目立ちました。ウォルト・ディズニーは好決算を受けて5%高となりました。
・ナスダック総合指数:ハイテク株中心のナスダック総合株価指数は大幅に4日続落し、前日比427.530ポイント(2.23%)安の1万8680.121で終わりました。特にメタプラットフォームズやアルファベット、半導体株が売られました。
 
まとめ
米株式市場は、利下げ慎重観測と堅調な経済指標の影響で続落しました。高金利とインフレ圧力が相まって、特にハイテク株や高PER銘柄には売りが集中しました。今後もFRBの金融政策や経済指標に注目が集まります。
 
 

おわり


今週の振り返りはどうでしたか?
米国3指数は利益確定の動きが強まり、株価は下落しましたね。
今週は日本市場や米国市場よりも暗号資産市場にお金が集まり暗号資産は軒並み急騰しましたね。とはいえ、王道である株式市場も負けていないかと思いますので来週がどうなるのか楽しみですね。

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