<ステップ02>提案期 会社とはどう交渉するのか? ~<知っておきたい個人事業主に関する基礎知識(個人事業主という働き方の特徴・その3)>~
(その2から続きます)
個人事業主は、会社と対等の関係で業務委託契約(あるいは請負契約など)を締結して自らのサービスを提供します。
会社からの指揮命令は受けません。
逆に会社から指揮命令を受けて働くのであれば、それは個人事業主ではなく労働者です。
たとえご自身が個人事業主と名乗り業務委託契約を締結していたとしても実態として指揮命令を受けているのであれば、それは労働者になります。
この部分が個人事業主として働いていく際に留意すべき一番重要なポイントであり、契約締結する側の会社も一番気にするポイントです。
このあたりについては、のちほど改めて説明させていただきますが、「会社と対等の関係で指揮命令を受けずに独立で働くのが個人事業主である」 という基本的な構図は、まず頭に入れておいていただきたいと思います。
筆者の知り合いのケースでも所属する部署では業務委託契約で仕事を継続することの事前了解は取れていましたが、最後の最後で本社の法規部から「偽装請負リスクが払しょくできない」ということでNGになった事例もあります。
中小企業では柔軟な対応を取ってくれるケースが多いですが、大企業ほど指揮命令に関してはセンシティブに捉える傾向にありますので要注意です。
シニアの皆様は、その会社に20年30年と長い間勤務した信頼厚いベテランの方々ですので「そうした心配は無用」ということを会社にも理解してもらう必要があります。