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コロナ危機をチャンスに、中高年サラリーマンの活路を見出す「働き方」戦略(その3)

▽今すぐ取り組むべきこと

中高年が特に影響を被るのは、上記プロセス③から⑤になります(前回その2参照)

どう対処していけばよいのでしょうか?

週刊ダイヤモンド5月23日号の「コロナ恐慌 収入激減&定年危機!徹底見直し術」という特集号に 「徹底的に自分を見つめ直す正しい『キャリアの棚卸し』」という記事を書きました。

自身のキャリアを徹底的に棚卸しし、それを生かす方法を紹介した内容です。

中高年サラリーマンは、転勤、職種変更など日本的な人材育成プロセスにより、図らずも多くの引き出しを持っています。

また、そのキャリアの過程においては、平時だけでなく、バブル崩壊、リーマン・ショック、東日本大震災などの想定外の危機も経験してきました。

また、今回のテレワーク経験によって、ご自身の業務スキルに関しても「出社してやらなければならない仕事・テレワーク(オンライン)でできる仕事」「自分しかできない仕事・他の人の替えが効く仕事」に切り分けることができるようになりました。

そこで、キャリアの棚卸しで徹底的に洗い出したご自身の業務スキルを次のような4象限のマトリックスで整理することをおススメします

縦軸に「テレワークで対応不可⇔テレワークで対応可」、横軸に「自分しかできない⇔誰でも対応可能」を取り、棚卸しした自分の仕事(キャリア)を当てはめてみます。

【共同通信】仕事の区分

それぞれの象限を見てみましょう。

まず4の象限(テレワークで可能&誰でもできる)に頼った仕事ぶりではこれからは危ないです。

私のサラリーマン人生の最後は、グローバルBPO会社(ビジネスプロセスアウトソーシング)の部長職でした。その体験からアウトソーシングできない間接業務は存在しないと思っています。

ご自身の担当業務が間接業務で、その業務がテレワークでも対応可能であれば、その仕事は瞬時に海外へ移転されると覚悟しておいたほうがいいです。

2象限(あなただけができる&テレワークで可能)の仕事は、テレワークが定着しても対応可能な、あなたにとって稼ぎ頭となる仕事であり、“量産商品”でもあります。

この領域に関するIT技術の進み具合に常にアンテナを立て、効率よくこの商品を売る力を付けておくことが重要です

1象限は、他の代替が効かずあなたが直接対面で対応しなければならない仕事です。中高年にとって、全人格を売りにした対面でのサービス提供は強みであり、他者が参入できない領域です。あなた独自のサービスとして商品性を上げていくことが生き残り戦略となります。

3象限(誰でもできる&テレワークでは不可)も実は狙いどころです。今後、テレワークでの業務遂行が定着するにつれ、「誰でもできるが誰かが現場に赴いてやらなければならない仕事」は、誰も拾いたがらない三遊間業務となり、毛嫌いされる傾向が強まります。

長年の通勤に慣れ出社することをいとわない中高年が「何でも屋」として積極的に引き受けることで自分のオリジナル商品としていくことも考えてもいいと思います。


 

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