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仕事を辞めたい男の詩
外の世界では秋の気配がする
健在な日中の熱風の中に
青い空に虚勢を張るチビ入道
しかし、まだまだ緑色ながらも確実に頭を垂れ始めた稲穂、悠々自適な赤とんぼ
大きく息を吸って吐き出してみる
・・・効かない
どんな自然も癒せやしない、この気持ち
仕事辞めたい仕事辞めたい
何にも没頭できない、頭が冴えない
モヤモヤグルグルと回り続ける不安、先案じ
ああ、また頭痛がする
セスナ機がバカにするように見下げてくる
白サギが緑のランウェイを闊歩する
虫たちがリンリンとロックを奏でる
お前らはいいよなあ
嫉妬心が鬱々とした気持ちを加速させる
いつか絶対、お前らよりも自由に生きてやる
無抵抗で無実の水路にしょんべんをしてやった
真っ黄色の不健康なそれは、小さい流れに簡単に溶けてなくなった