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サッカーほど危険なスポーツはない。【監督の資質】

監督の資質

今回は監督のファールとも言える事を話そうと思う。

監督の契約は複数年が圧倒的に多い。 チーム創りは1年では難しからだと思うが、単年で受ける 監督も当然存在する。 イビチャ・オシムがそうだった。 オシムはジェフ千葉時代は契約書も見なければサインも しなかったようだ。 シーズン終了後、来季の契約も交わさずに帰国する。 成田空港でチェックインの際、チーム関係者が恐る恐る 次回の往復フライトチケットをオシムへ差し出すと無言で 受け取る。 これがオシムの意思表示だ。 受け取らなければ来季の指揮は取らないという意味だろう。 これは契約不履行でもファールでも無い! そしてこの指揮官は、就任したクラブに必ずカップを齎し クラブ経営を黒字にしている。

監督の悪質行為とは….
例えば3年契約を結んだ監督が1年目に成績不振の場合、一般的に辞任と解任がある。 報酬はどうするのか気になるだろうが、 基本的に辞任の場合は実質稼働した期間は支払われる。 解任(更迭)の場合は契約期間の報酬は全て支払われる。 もちろん分割のケースもある。
残念なことに日本人監督で辞任のケースは殆ど無い。どれだけ悪い成績でも解任を待つのである。 お分かりの通り報酬が目的である。 もちろんサッカー先進国でもこのようなケースはない事もない。 但しそのような指揮官には極力他クラブからのオファーは無い。 責任を取り潔く辞任する指揮官にはオファーが来るのである。

1997シーズン仙台(当時ブランメル)の監督でフランコ・エルスナーという スロベニア人指導者がいた。 あのイビチャ・オシムの師匠と言われている。 彼はシーズン途中昇格の可能性がなくなった時点で辞任。 報酬を受け取らず後任監督に使ってくれと言い残し帰国した。

一方で、かって京都サンガでの監督を5年契約し、3年目のシーズで開幕から下位に沈み、10戦未勝利で最下位となった時点で途中解任。 但し解任後も報酬は支払い続けて合計3億5000万円も支払われたとされた人物がいた。 もちろん日本人監督である。 これは悪質ファールとは言えないかもしれないが….その後、その人物は全く監督業にはつけていない。 京都はこの支払いをチーム補強費に使えていれば、と悔やまれるばかりである。

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