サッカーほど危険なスポーツはない。【マルセロ・ビエルサ】
マルセロ・ビエルサvol.2
ビエルサにはスカウティングスタッフが20人以上いるともいわれている。
事実、スパイ行為が問題になった時、マスコミ&取材嫌いで有名なビエルサ本人が会見を行い、20人の分析スタッフのデータを会見の場で対戦相手をどのように分析しているのかを公表し、出席したジャーナリスト達を驚かせた。
そしてシーズンが終わりこのスパイ疑惑の指揮官がなんとFIFA年間表彰式「The BEST」で監督としてフェアープレー賞を受賞している。
リーズの受賞の要因となったのは、チャンピオンシップ(英2部相当)第45節(2019年4月28日)のアストン・ビラ戦での出来事。
リーズは後半27分にMFマテウシュ・クリヒのゴールで試合の均衡を破った。しかし、その得点はアストン・ビラの選手が負傷で倒れているにもかかわらず、リーズがプレーを続けての得点だった。当然、アストン・ビラは猛抗議、乱闘騒ぎへと発展してしまう。
その後試合は1-0で再開となるが、ビエルサは選手たちに、キックオフと同時にプレーを止め相手に得点させるように指示を出した。アストン・ビラはMFアルバート・アドマーが1人で持ち込んでゴールを決め、試合は振り出しに戻った。
この試合、リーズはプレミアリーグ昇格がかかった重要な試合だった。この試合で勝点3が獲得できなくて昇格を逃している。ただし、ビエルサは翌シーズンにリーズを優勝に導き、名門リーズ・ユナイテッドをプレミアリーグに復帰させた。逆にフランク・ランパードは1年で解任、そしてダービー・カウンティーは現在プレミアリーグからは程遠いEFLリーグ1(EFL League One) 3部リーグである。
ちなみに、元日本代表監督のイビチャ・オシムは一切非公開をしなかった。