見出し画像

夏イチゴ試験栽培2023 4月観察の特筆事項 @ビニールハウス栽培(高設ベット)

4月の夏イチゴ苗の生殖成長は想定より早く推移

4月中旬のビニールハウスの内部の温度は午前10時には30度を超える。株の栄養成長も、花房出現/出蕾/開花/着果の展開の生殖成長も旺盛な動き。

花房の生殖成長: 4月中旬に花房1本以上がほぼ出揃う


4月16日時点(定植後24日)で、発泡スチロールベット方式の高設栽培システム、東北の農業関係研究所が推奨するハンモック方式の高設栽培システムのいずれも、出蕾はほぼ全て出揃い、8割程度が花房化展開が進んでいた。

高設ベットの方式による優位な差は、4月中旬時点では現れていない。




4月下旬に花房数2本以上が8割弱まで、生殖成長が進展


4月19日-4月27日の花房数推移

伊東市・伊豆高原が、夏イチゴの栽培に適しているか否か? 今回の試験栽培の評価項目であるが、伊東市・伊豆高原では、早期収量(5月後半-6月)を作付・販売戦略とした場合、一定の優位性が、上記の花房展開の早さで示唆されている。

筆者は冬春いちごの「紅ほっぺ」の生産者であるが、5月後半-6月初旬に、業務顧客を中心に同いちごが確かに流通していることは理解しているが、その時期の冬春いちごの品質・味覚には課題がある。 上記花房の連続性を鑑みると、4月時点で、伊東・伊豆高原地域のビニールハウス栽培の市場優位性が示唆できる。

尚、上記の花房展開に続き、5月後半-6月の夏イチゴの早期収量に繋がっていく流れについては、次号の夏イチゴ試験栽培の報告で述べることとする。

上記の花房展開に対応していた株の生育状況は下図の通り。



夏イチゴ支援栽培2023 全体のコラム集 クリックこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?