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夏イチゴ試験栽培2023  5月生育状況 驚きの早期収量の立ち上がり

5月1日、20g粒の早期収量開始、夏イチゴの試験栽培で想定外の早さ


4-5月:伊東・伊豆高原のビニールハウス内の株の成長は早い

信州大の栽培ガイド資料「信大BS8-9 h品種特性と栽培指標」信州大学農学部 蔬菜花卉園芸学研究室 2013 年 3 月 では、定植から数十日(45日間の記載あり)は株の成長を優先するために、花房を摘除することを推奨している。
但し、信州大の試験栽培の長野県と、伊東市・伊豆高原の気候の違い(特に日中最低温度の著しい違い)があるためか、ビニールハウス内(伊東市・伊豆高原)では4月中に株の成長は冒頭の写真の通り優勢であった。

4-5月:株の成長を優先させた花房の摘除は行わないこととした

伊東・伊豆高原のビニールハウス内では1日中加温無しに、冬春いちご「紅ほっぺ」の4月は、いわゆる株が暴れている「過剰な草繁状態」の管理で苦労している時期であるため、夏イチゴについても、株の成長を優先させずに花房は摘除無しの放任とした。

5月の早期収量のいちご果実は、高品質果実として推奨できる品質

夏イチゴの5月の早期収量のいちご果実は、冬春いちご「紅ほっぺ」の収穫終盤の果実と比べても、品質(粒の大きさ、糖度、酸味バランス、外観良さ)で同等以上で、ケーキ等の業務用途で高品質果実として推奨できる商品果と言えた。

4-5月:旺盛な花房出現数増加が5-6月の早期収量増加の要因と考えられる

以下に株別(47株)の花房数分布を示す。4月20日(定植後1か月弱)から1か月で、花房出現の連続性が確認された。

 4月19日時点: 花房数2本目出現が株数全体の35%。


4月27日時点(前回観察から8日後):花房数2本以上が全体の8割弱。花房数3本も3割程度の出現

5月10日時点(前回観察から13日後):花房数2-3本が大半、4-5本の株も出現してきた

5月15日時点(前回観察から5日後):花房出現のピーク時期に差し掛かり。花房数3本以上が半分弱

5月末時点の早期収量は、46株全体で22キロ(上物率90%)、1株あたり50g。夏イチゴの収穫の最初のピークは7月とされているが、夏イチゴ試験栽培2023の5-6月の早期収量が顕著であった。そのデータ分析については次号の夏イチゴ試験栽培2023 コラムで述べる。


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