親子で学ぶ「情報の海の泳ぎ方」下村健一さん講演会
まずこれを読んでください
これは、森ノオトさんの「親子で学ぶ「情報の海の泳ぎ方」」をzoomで参加しつつ、ベタ打ち的に書いたものに、その後感想などを付け加えたものです。
このnoteを読む際に、この講演で私が受け取った「1つの情報を受け取っただけでそれがその内容の100%だと、そして100%真実だと思わないでね!」をおまじないとして唱えながら読んでください😁
実際に、下村さんの話を話し方や在り方を通して聴くと、そのエッセンスが受け取れると思うのと、毎回アップデートして講演をされているそうなので、機会があったらぜひ下村さんから直接聴いてください。
(光村図書の国語5の教科書にもこの内容が載っているそうです)
私がこれを書いて公開しようと思ったのは、個人や集団が持っている叡智をシェアすることで、助け合えること、個人で悪戦苦闘するのではなく、サポートしあえる世界を願っているので、可能な限り持っているものを差し出したいこと、があります。
その際には、自分だけが持っていたら有利になるかも、と、今までの個人主義的な、生き残ろうとする考えも浮かびますが、その、自分だけ少しでも有利になっていたほうが安心する、というのを飛び越えて、少し怖さも感じながら、でもいいものはいいよね!と伝えたい気持ちがあります。
その一方で、ここにも書かれているように「いいものだから勧める」にも危険性が含まれていることにも今回明確に触れられていたので、ぜひ自分の感覚と経験、持っているものをフル活用して、取捨選択しつつ、眉にツバをつけつつ(笑)読んでください。
何度か言っていたことが「おじいちゃんやおばあちゃんになってもこれ使ってね」
子どもの時からこれを知っているの大切だなぁ。
長くなったので、私の端的なまとめ、受け取ったものを書きます。
① 情報は、どうやって受け取るか、どうやって渡すか、
の双方向が絡み合っている。今回は主に受け取るアンテナ
についての内容だったけれど、それには自分が渡す時に
相手にどう受け取られているかの感度も上げると受け取る
ときの感度も上がる
② わからない、からはじめ、つまみは1-99。完全に分かろうと
しなくていいし、分かったつもりでもわからないところ
があることを知っておく
③ 事実と印象を区別する
④ これをするために、
見方を変える(想像のスイッチを入れる)
重心(目が行くところ)を変える
角度を変える(違う見方もあるかも)
順序を変える(順序を変えることで受け取り方が変わる
のであれば、事実はどこにあるんだろう?を持つ
⑤ 偏っていなくても、見えていないことがあることを知る
(スポットライトが当たっていないこともそこにある。
隠れているものを探す
⑥ そのためにできることは...
そ 即断するな
う 鵜呑みするな
か 偏るな
な 中だけ見るな
⑦ 情報をしっかり届けるための4つの自問
1.何を伝えたいの? 明確さ
2. 決めつけてないから? 正確さ
3. 傷つけてないかな? 優しさ
4. これで伝わるかな? 易しさ
情報のキャッチボール
どうやって受け取ろう? どうやって渡そう?
原始時代に言葉が発達していない時でも、「あの山にりんごがあるよ」とは言うけど、他のところにないこと(あることも)はわざわざ言っていない。今も昔も伝える時に入っているものはネットであってもなくてもネットであってもなくても同じ
そもそも、この講演は、「スマホなどと」ついているけれど、それだけに止まらない内容だった、と終わった今、思っています。
「スマホなどと」とつけることで、関心を持ってもらうことを意図していたかも、と勝手に想像しています。
情報を見極めようと言われてもできません
今日はそう言う話ではなく、どうやって見極めたらいいのか?の初めての話にも振り回されないおまじない「4つの疑問」を身につけてほしい
疑問1. 「わからない」を持っておく。疑問を持つ。
第一印象だけではまだわからないよね
自分の中の確実度はツマミ。1-99のつまみを持っておく。疑問を疑問のまま持っておいて、早急にこれだ、と決めつけない。
疑問2. 一旦止まる→想像する「何がわからないのかな?」
(これを書き始める前にここまで聞いたので、ここの部分がうまくメモ取れていません。それを明確さのために書きつつ、その後の流れから考えるにまず「止まる」が入って、「事実かな?印象かな?を分けるために、どれが事実で印象かを想像する、何がわからないかな?と言う疑問を持つ」みたい)
〜 友人のメモから 〜
冷静に色々な可能性を判断する時間をとる
疑問3.どれが事実でどれが話し手の「印象」なのかな?
事実と印象を区別する。
ここまでの感想。
私がNVCで学んでいることと重なるのでとてもとても興味深い。これができるようになるには、いろんな体験があるといい、と思いつつ、この頭の柔らかさ、なんでもありだし、可能性がある、そして、そもそも誰がいいとか悪いじゃない、想像と事実が分けられているいうところにいたらこの講座も必要ない。
これをするのに実際にどんなことができるか(これに限らず探してみてね、と最後に言っていました)
4つのカエル🐸
① 見方を変える
「事実見えても他の見方があるかな?」と想像力のスイッチを入れる。
「立場を変える実習」: 天井に向かって腕を伸ばして指を差し、
時計回りに回しながら、回転を床に水平に保ちながら、少しずつ腹の前
あたりまで下ろす。そうすると、時計回りかどうか?
→ 反時計回りになっているとしたら、どうしてそうなったのか?
見方を変えたら見えるものが変わる例:甲子園優勝校の地元新聞と、
決勝戦で負けた学校の地元新聞の記事。嬉しいこととして書く&
悔しいこととして書く。(違う立場を想像する)
② 重心を変える
例: 「いじめの相談が去年より増えた」
→ いいニュース? 悪いニュース?
(いじめに重心を置いたか、相談に重心を置いたか)
→ さらに、どっちに重心をおいても、実は、
いじめが増えたのか、いじめは増えてないけど相談が増えた
のかは、わからない!
③ 角度を変える
練習: 離れた指の列を正面からみた場合と、親指を顔に向けて横から見た
場合では、指の間の詰まり具合が違って見える。
例: ソーシャルディスタンス。
列の横からの写真だと、離れていることが見える。
列の前からの写真だと、詰まっているように見える。
④ 順序を変える
練習: ビジュアルの場合
2枚の絵
1枚目は犬が走ってる絵。2枚目は人が走ってる絵。
1枚目は人が走ってる絵。犬が走ってる絵。
みてる人が解釈するから、情報を得たら、順番を反対にしたらどう
印象が変わる?を考えてみる。
練習 : 言葉を変えるに当てはめる。
A 俺も悪かった B あいつも悪かった
B→A だったら印象はどう?
下の例でも試してみてね。
A コロナ前の日曜日よりは少ない B 前回の宣言時よりも多い
A 感染予防に効果がある B 副反応があるかもしれない
情報が一度に入った時にどちらの順番で文章が構成されていたか、によって受け取り方が変わることを言っていたが、これは、時差ありで入った順番によっても見方が変わることも思い浮かんで、最初に入った情報による偏りがあることを念頭に置きつつ、それ以降の情報へも好奇心とオープンさが持てるといいなぁ、と思いながら聞いていました。
例を挙げて、たとえば犬と人の絵を見せながら会場の人に、「これを見てどう思った?どう受け取った?」と聞くたびに「一個だけ正解があるわけじゃないからね」と何度も言う下村健一さん。
「何を言っても僕は『違います』って言わないから」
「何答えてもOK。これだけが正解じゃないからね。みんな頭で色々考えたでしょ、それも◯」「大事なのは足し算。どっちが正しいかじゃない」
あたたかすぎる😭
ノウハウから入るのではなく、在り方、受け取り方、考え方から入る。色々刺激を受けています。
疑問4 かたよらなくなってもできることはどんなことだろう?
「何がかくれているかな?」スポットライトの中だけ見るな。
情報を外に広げる。
例: ペットボトル
立ててるのを横から見てるのと、下から見るのと、
斜めで見るのでは形が違う。
さらに、ペットボトルの後ろにあるものが見えていないかも。
例: 半分だけ見えている図形
半分は半円もう半分は正四角形の半分。どちらかだけ見ると、
想像した時の全体像が偏る可能性があること、見えていない
ところはどんなところかを見えているところからは想像できない
可能性を持っていること。
かくれているものを探す
(スポットライトの外側に気づく一番簡単な方法)
まず見るべきなのは、別の情報源。別の新聞は?別の番組は?
別のインターネット記事は?別の友達のお喋りやLINEなどは?
例: 東京都、ロックダウン決定!
慌てて言いふらす前に、1分でいいから別の情報源も見てみよう。
例: 情報源を探すコツ。大阪城への道順。
A 横浜に住む友達?
B 外国に住む友達?
C 大阪に住む友達? その情報に一番近そうな人に聞くよね
AやBに確認すると、確認のつもりで拡散する可能性がある
別の情報源がすぐには見つからない時は、
自分で想像力のスイッチを入れよう!
「情報」は全てスポットライト
火事のニュース: ◯で火事です→他の場所は燃えていません、
って言わないけど、それも事実としてある。
スポットライトだけが全世界だと思わないでね
テレビニュースも新聞の写真もみんなが発信しているインスタも
トイレットペーパーが無くなる!→店舗には置いていない。
→製紙会社には在庫があった
(丸富正史株式会社2020年3月20日ツイッター)
例: 上の4つのカエルの④の犬と人の後ろに恐竜が追いかけている、
と言うことが起こっているかもしれない
そのためにできることは…
そ 即断するな
う 鵜呑みするな
か 偏るな
な 中だけ見るな
難しいと思う?じゃあ、
よく噛んで
好き嫌いするな
飛び出すな
左右を見よ
は、みんな知ってる?
そ 即断するな = 飛び出すな
う 鵜呑みするな = よく噛んで
か 偏るな = 好き嫌いするな
な 中だけ見るな = 左右を見よ
ね、同じでしょ。だから、右が自然にできていたら、左もできるように
なるから大丈夫
情報をしっかり届けるための4つの自問
1.何を伝えたいの? 明確さ
2. 決めつけてないから? 正確さ
3. 傷つけてないかな? 優しさ
4. これで伝わるかな? 易しさ
〜 友人のメモから 〜
「ひとつの小石をなげたものが1万個になって人を殺すこともできるし、
一輪の花をプレゼントしたら、1万本の花束を贈ることになるのも
同じネット社会でおきること。みんなには花束を贈れる人になってほしい」
質疑応答の時に、「この情報の受け取り方や収集、見方をするために、これまでやってきて役立ったこと、日々実践しているようなことがあったら教えてください」と質問したら、「特にこれ、という方法がないので申し訳ないのですが」と言っていましたが、ご自身が5歳の頃から新聞を作って近所のおばさんの反応から学んでいたことや、ニュースキャスターだった頃から、自分が発信したことがどう受け取られるか、と言うことから、発信の仕方を変えている、今回のスライドも今まで毎回改変を加えていて、今回の反応を受けてまた変えていく」と言ったことを聞いて、「情報を受ける、だけではなく、発信する方のアンテナも立てていくことで、その二つが高まっていく」ことを受け取りました。
これは、私がNVCを使ってコミュニケーションしようとする上で、受け取る、発信(表現)する、のどちらも大切にして、どちらにも感度を上げたい、上がるよう感度・筋力を上げよう、と思いました。
主催者の森ノオトさんのサイト
http://localmedia.morinooto.jp/
下村健一さんのサイト
http://shimomuraken1.com/
下村さんの動画が貼ってある光村図書のサイト(講演内でも話された内容)
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/.../shimomura/video.html
講演内で話されたこと、話されていないことが書かれているインタビュー
前編 https://smartnews-smri.com/literacy/literacy-538/
後編 https://smartnews-smri.com/literacy/literacy-541/