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比較対象マジ大事!!
こんにちは、リサーチャーの牛尾です。今日もリサーチだ!!
★本記事のテーマ:<比較対象>はマジ大事。メイン調査対象に勝るとも劣らぬほどじっくり検討しよう。
比較対象の選定にご注意を!!
<1>
リサーチをする際、比較対象を設けることがあるじゃないですか。
例えば、【<自社商品のユーザー>と<競合商品のユーザー>に対して調査を行い、結果を比べる】。「ほぉ!競合のユーザーさんは、当社のユーザーさんよりも若い人が多いのか。こりゃ当社も若者向けの施策を打っていかないといかんなぁ!」という風に活用するわけです。
<2>
で、ですね。
一般的に調査を行う時には、メイン調査対象(上記の例では<自社商品のユーザー>)についてはバッチリ検討すると思うんですよ。
「直近1年以内に購入した人の話を聞こう」「<自決定自購入者>がいいな。その商品を買うと決めたのが本人でないと、充実したインタビューにはならないからね」などなど。
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それに対して……比較対象はどうでしょう?選定がちょっと甘くなりがちではありませんか?
「メイン調査対象が<自社商品のユーザー>なんだから、比較対象は……まぁ<競合商品のユーザー>でいいんじゃない?ハイ、決まり!」なんて具合です。
しかしこれ、やばいと思うんですよ。
自動運転車の場合
<1>
例えば、自動運転車。
自動運転車が事故を起こすとニュースになり、「ほら見ろ!自動運転車は信用ならん!」「やっぱり危険だ!人間が運転しなきゃな!」「自動運転、ダメ。絶対。」と騒ぎ立てる向きがありますが、これ、理性的な態度とは言えませんよね。
だって、<適切な比較対象>と比べずして本当に信用できないのか、本当に危険なのか判断することはできないはずなのですから。
<2>
では、何と比べるか?
ずばり【自動運転 v.s 人間の運転】でしょう。
もしも人間が運転する場合と比べて0.1%でも安全性が高いのならば(あるいは経済的だとか、環境にいいということならば)、自動運転車マジ最高!目の前の事故に捕らわれることなく、ドシドシ切り替えていくべきだということになります。
<3>
とまぁこのように、適切な比較対象と比べることが極めて重要なのです。
<自社商品のユーザー>に調査を行う場合、誰が比較対象として適切か?
<1>
では、冒頭の例に戻りましょう。
あなたが<自社商品のユーザー>に対して調査を行うとする。この場合、誰が比較対象として適切でしょうか?
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<競合商品のユーザー>?もちろんそれもアリ……ですがしかし!
候補は他にもたくさんあります。
例えば、<自社商品の非ユーザー>。
あるいは、<自社商品の離脱者(かつて使っていたがいまは止めてしまった人)>だって悪くない。
また、一口に<非ユーザー>といってもいろいろですよね。<そもそもその商品を知らない人(非認知者)>もいれば、<興味はあるが使用に至っていない人>だっている。
さらに、その「使用に至らない理由」だって様々です。<使いたくても使えない人(近所の店で販売していないので入手できない etc.)>もいれば、<家族や友人から悪評を聞いたから使っていない人>もいる。
<3>
で!結局のところ、誰が比較対象として適切なのでしょうか?
答えは簡単。調査目的次第です。その調査で何を明らかにしたいのかによって、適切な比較対象は変化するのです。
というわけで……比較対象はマジ大事!メイン調査対象に勝るとも劣らぬほどじっくり検討することをオススメします。
では皆さん、よきリサーチを!!
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※付記:私たちはクライアント様との守秘義務契約を遵守し、また、調査参加者のプライバシーに最大限配慮しています。本記事内でご紹介した事例はすべて①掲載の許可を得たものか、②実際の出来事を大幅に脚色したものです。