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マーケティングリサーチやUXリサーチでは、学術的な厳密さをどこまで追求するべきか?

こんにちは、リサーチャーの牛尾です。今日もリサーチリサーチ!!


★本記事のテーマ:マーケティングリサーチやUXリサーチでは、学術的な厳密さは追求しすぎない方がいい。追求しすぎると本末転倒になるおそれがある。


マーケティングリサーチやUXリサーチでは、学術的な厳密さは追求しすぎない方がいい


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結論から申し上げますと、私、<学術的な厳密さは追求しすぎない方がいい。最低限度にとどめるべき>派です。


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というのもですね、そもそもビジネスの世界のリサーチには何が求められているのでしょうか?


ざっくり整理すると、

・STEP1:いままさに起きていることを理解して(「これはつまりこういうことです!」)

・STEP2:そこから明日の世界を予測し(「おそらくこうなるはずです!」)

・STEP3:クライアント様の意思決定に役立つ示唆を提供する(「だからこうすべきだと思われます!」)

……だと思うんですよね。


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ところが、ですよ。学術的な厳密さを追求しすぎると……


▶問題1:予算オーバー!

学術的な厳密さを追求すると、それ相応のお金が必要になります。

しかし、リサーチ予算が潤沢な企業は少ない!かくして「本当は○○の調査をしたかったけれど、予算が足りない!仕方がない。ここは勘で対処するか……」なんてことになってしまうでしょう。


▶問題2:情報が鮮度切れ!

学術的に厳密な調査には時間だって必要です。場合によっては何か月も、あるいは何年も調査し続けなければいけないことだってあるでしょう。

しかし、それでは情報の鮮度が失われ、使いものにならなくなってしまう!例えば「2021年のトレンド」を3年かけて徹底的に調べ上げたとして……それ、意味ないですよね。


▶問題3:大胆さが失われる!

【「クライアント様にご迷惑をおかけしないように」、あるいは「クライアント様からお叱りをいただかないように」ということでリサーチャーがどんどん委縮してしまって、確実なことしか言えなくなる】という現象が散見されます。

例えば「選択肢1を選んだ人は30%です!以上!」みたいな報告。

本当に重要なのはその後、「30%」というデータの<解釈(「これは○○という意味だと思われます」)>とか、<論理的な飛躍(「したがって○○だと考えられます」)>だというのに……それは学術的に保証できることではないので割愛してしまうわけですね。


本末転倒にご用心!!


ビッグデータや統計学に注目が集まった影響でしょうか、昨今、マーケティングリサーチ・UXリサーチにも学術的な厳密さを求める傾向が高まっているように感じます。


もちろん学術的な厳密さは大切なことですが……でも、それは所詮二の次ですよね。

だってマーケティングリサーチ・UXリサーチは、<マーケティング上・ビジネス上の課題を解決する手段>なのですから。厳密さを重視するあまり<課題を解決する手段>としてのパワーが低下してしまっては、本末転倒です。


リサーチャーの皆さん、ご注意くださいー!!


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※付記:私たちはクライアント様との守秘義務契約を遵守し、また、調査参加者のプライバシーに最大限配慮しています。本記事内でご紹介した事例はすべて①掲載の許可を得たものか、②実際の出来事を大幅に脚色したものです。

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