{投資家が知りたい} CoinMarketCap の『14』の使い方
0. はじめに
もし初心者の人が、2時間以上仮想通貨について調べることがあれば、『CoinMarketCap』という名前を聞いたことがあるかもしれません。
このサイトは、数千の仮想通貨に関する情報やチャート、統計データなどを提供しており、最も正確な情報を持っていることで有名です。
このサイトは、世界中のウェブサイトの上位1,000位にランクインしています。『CoinMarketCap』を『CMC』と略すことが多いです。
しかし、仮想通貨投資家の多くは、『CoinMarketCap』を最大限に利用する方法を知らず、表面的な情報しか得られていません。
この記事では、サイトが提供する主要な機能を紹介し、どのように活用すれば、投資判断ができる要素を調べられるかを解説します。
1. グローバル市場指標
グローバルのマーケット メトリクス(市場指数)の読み方を理解することは、CoinMarketCap の使い方を学ぶための最初のステップです。
CoinMarketCap.comにアクセスすると、WEBページの上部にいくつかのグローバル 市場指標が表示されます。これらの指標を一目で確認できることは、市場の状況を大まかに把握するのに非常に便利です。
これらの指標は以下の通りです。
● 仮想通貨
↪ CMCにリストされている暗号通貨の総数
● 取引所
↪ CMCにリストされている取引所の総数
● 時価総額
↪ リストアップされた仮想通貨全体の時価総額
※ 数字部分をクリックするとグラフで推移が表示されます。
● 24時間のボリューム
↪ リストアップされたすべての取引所で取引された24時間の総取引量
● ドミナンス:BTC,ETH
↪ 市場におけるBTCやETHのシェアの割合を示した%となります。
特に、BTCの%については、ビットコインの優位性と表現されることもあり、ビットコインの優位性が低下した場合、ビットコインに比べ、他の暗号通貨の投資家からの注目度が高まっていることを表してます。
● ETHガス:Gwei
↪ ETHガスとは、Ethereumの取引手数料のことを指します。この手数料は、ETHを送信する際に発生する手数料とは別に必要となります。
↪ Gweiとは、Ethereumネットワークで取引を処理するために必要なETHガスの単位です。1 Gweiは、0.000000001 ETHとなります。
ETHガス:Gweiについて
Ethereum ネットワーク上のトークン(ERC-20,ERC-721など)を送信する際の手数料(ガス)としてETHが必要になります。その手数料の金額をETHガスの数値を見ることで確認できます。
ドミナンス:BTC,ETHについて
投資家にとって、BTCのドミナンスの推移は、仮想通貨市場の動向を理解する上で役立ちます。例えば、BTCのドミナンスが上昇する傾向がある場合、BTC価格が上昇する可能性が高いと考えられます。その逆も然りです。
ただし、その数値だけが全てではありませんので、市場全体が成長している場合は、BTCのドミナンスが低下しても、暗号通貨市場全体の成長に着目することができます。
2. コインを検索
世界中のすべてのコインが CMC にリストされているわけではありませんが、数万数千ものコインがリストされています。
また、右上の検索バーにプロジェクト名、もしくはティッカー (BTC,ETHなどのコイン名) を入力することで、検索することが可能です。
人から聞いて自分が把握してないプロジェクトは、まず、ここで検索してみましょう。
取引所に上場してないプロジェクトは掲載されてない可能性が高いですが、上場の有無や、時価総額のランクなどを見ることで、瞬時にそのプロジェクトがどのようなポジションにいるプロジェクトか把握することができます。
3. コイン毎の注目指標
CMCは、取引所やコインとの信頼性の高い情報を備えており、一貫性のある正確なデータ(時価総額、ボリューム等)を提供しています。
価格:¥3,564,870.23と表示されている部分です。
時価総額: ¥68,879,306,837,470と表示されている部分です。
ボリューム / 24時間: ¥4,210,812,851,618と表示されている部分です。
循環サプライ:市場で流通しているコインの%は最大供給量と比較した割合を指します。
チャートデータ:BTCと日本円(JPY)の価格推移のグラフとなります。
4. チャートデータの期間調整
グラフデータは特に便利です。データの視覚的なビューを提供するだけでなく、現在および過去の価格データを分析する際に、必要なだけ細かく取得することもできます。
チャートデータは、各コイン頁の真ん中に位置していますので、コインの頁を開いた際に、少し下にスクロールして下さい。
チャートデータ機能の調整で、次のことができます。
表示期間を決められた期間に調整
(1y、3m、1m、7d、1d) を選択して履歴を表示するか、緑の枠で囲われたカレンダーボタンをクリックし、手動で調整できます。
また、上記図の下部の枠内にあるバーを左右に動かすことでも手動で調整可能です。
上記画像のように、チャート上にカーソルを合わせると、日付と値段、24時間の取引量が表示されます。
5. 各コインの便利なリンク
コインをクリックしてダッシュボードに入ると、次のような便利なリンクがたくさん見つかります。
公式サイト
エクスプローラー
ブロックチェーン上の取引履歴、アドレスなどの情報を検索、閲覧、追跡するためのツールです。コミュニティ
Twitterや、Telegram/Discord グループなどのコミュニケーションツールが纏められています。白書(ホワイトペーパー)
プロジェクトの詳細が記載されている簡易的な事業計画書となります。一般的に白書は、トークンによる資金調達を行う際の企画書として使われることが多いです。
※ビットコインのように、トークンによる資金調達を行ってないプロジェクトもあります。
6. 流動性(ボリューム)別の取引所リストを見る
仮想通貨において重要な指標の一つに、流動性があります。取引所がより流動的であれば、コインを一定の価格で売買することがより簡単になります。逆に流動性が低いコインは、売買の際の価格変動等が大きく、安定した購入がしづらくなります。
Score
CMC独自のスコアとなり、取引履歴等の情報を基に、0.0~10.0の評価が記載されています。Trading volume(24h)
取引所毎の24時間での流動性(取引量)が表示されてます。週次訪問数
1週間毎のWEBサイトへのアクセス数が表示されており、ユーザーがどの程度サイトへアクセスしているかを見る一つの指標となります。コイン
取引所毎に扱っているコインの数が表示されてます。サポート済みフィアット通貨
取引所毎に扱っている法定通貨が表示されてます。
仮想通貨投資を行う際に、複数の取引所にてアカウントを開設し、より投資可能な仮想通貨の幅を広げておくと良いでしょう。
例えば、あるコインが、取引所Aには上場しているが、取引所Bには上場してない場合が往々にしてあります。取引所は、コイン毎にトレードできるペア通貨の種類や、流動性の大小があるため、投資家としては、自分に合ったいい条件で仮想通貨を購入するために複数の取引所のアカウント開設を行うと良いでしょう。
また、人から聞いて自分が把握してない取引所は、まず、ここで検索してみましょう。
取引所の流動性やScoreを見ることでその取引所がどの程度のランクの取引所なのかを瞬時に把握することができます。
7. 取引所の便利なリンク
取引所を検索した後、いずれかをクリックしてより詳細な情報を得ることができます。
公式サイト
ソーシャルメディアページ
取引所の説明文章
HPの下の「手数料」ボタンをクリックすると、取引所の取引手数料が記載されているページが表示されます。
また、さらにページの下部には、『市場』という取引所にリストされているすべての取引ペア通貨が表示されています。
取引ペアとは
仮想通貨取引において、どの2つの通貨を交換するかを示すペアのことです。例えば、BTC/USDは、Bitcoin(ビットコイン)とUS dollar(アメリカドル)のペアを表します。
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取引所ページの中部には、『Financial reserves』という取引所が保有している準備金という項目があります。
取引所が保有する資産がどのくらいあるかを把握することでその取引所の健全さを確認することがあります。下記の図の右側には、それぞれの資産の割合が表示されてます。
8. コインを購入できる取引所を検索する
特定のコインの価格を見ていて、どこで購入できるかわかりますか?
取引所の選び方
⑴ 自分が持ってる仮想通貨と購入したいコインのペアを見つける
⑵ 自分がアカウントを開設している取引所を探す
⑶ 開設している取引所がない場合、できるだけ『ボリューム』が高い有名な取引所を選ぶ
【注意点】
購入したいコインの上場先が見慣れない取引所の場合、先に進む前に、CMC内で、取引所の評価を確認するか、WEB上で評判を検索するようにしましょう。
9. 取引所を検索
CoinMarketCapは、取引ボリュームが多い取引所別の一覧が纏まっています。一般投資家は、自身が開設している取引所でどの通貨が上場しているか容易に確認することができます。
中央集権型取引所や分散型取引所などをタブによって区分けすることも可能となり使い勝手の良いページとなっています。
10. 独自のウォッチリストを作成する
CoinMarketCap では、アカウントを作成しなくてもウォッチリストを作成できます。
ウォッチリストを使用すると、特に関心のあるコインをリストして、コインの進行状況をウォッチしやすいリストをカスタマイズすることができます。
毎朝起きたときに、ウォッチリストに纏めた自分の投資するもしくは、注目しているプロジェクトの、トークン価格や、時価総額ランキングなどの推移を見て、売買のタイミングを考えよう。
興味のある分野ごとにウォッチリストを作成することも可能です。
例:定期的に確認するために、レイヤー2分野のウォッチリストを作成する
サイト利用者が、ウォッチリストを押した数が表示されます。ブログ作成現在、「On 3,908,847 watchlists」となっており、およそ400万人の方々が、BTCの値段に注目していることが見て取れます。
11. 市場で最大の値上がり&値下がりしているプロジェクトをウォッチ
CoinMarketCap を使用すると、トークン価格変動を比較して、市場で最大の値上がりと値下がりがあったコインを表示することができます。
たとえば、聞いたことのないコインがリストの一番上にある場合、時価総額や、ボリュームなどトークン価値を調査してみるきっかけになるかもしれません。
このランキングは右側の緑枠の中で、1時間、24時間、1週間、30日と期間を設定することが可能です。
期間が短いと、一時的な価値上昇、期間が長いと価格上昇が持続しているより注目度が高いプロジェクトと言えるでしょう。
12. 仮想通貨の価格を計算するツール
CoinMarketCap は、法定通貨もしくは、仮想通貨を別の通貨に換算する機能があります。例えば、1BTCあたり何ETHか、何JPYかを計算することができます。
この機能を使って自分の持ってるコインの正確な価格を瞬時に計算することが可能です。例えば、有名でないコインを1,000枚持っていたとしてそれがどのくらいの値段か把握できないときにとても便利な機能です。
例:2023年3月25日現在、1BTCあたり、15.72857005ETHとなります。
例:2023年3月25日現在、1BTCあたり、3,584,142円となります。
13. 過去の価格データ
・「Historical Date for Bitcoin」
1日毎に、価格の開始値、最高価格、最低価格、終値、ボリューム、時価総額が纏められています。
・「On This Day」
年単位のトークン価格を見ることができます。このようなデータをみることで、過去の価格の推移を見ながら今後のトークン価格の推移を予測する1つの参考にすることができます。
2023年3月25日時点のBTC,ETH,BNB,ADAの過去のデータとなります。
「On This Day」では、過去の価格の推移を1年ごとに確認できるサイトはあまりありません。過去の経歴から、今後の価格予想に利用できる情報となります。
BTCは、半減期がありその約1年後に大きな値上がりをしてきた実績があります。直近の半減期が2020年にあったため、2years agoには大きな値上がりがあることが分かりますし、それと同時に、業界全体が盛り上がったため、他のコインも同時期に値上がりしているのが分かります。
14. 詐欺サイトに引っかからないために
仮想通貨の世界には、偽のウェブサイトやウォレット、取引所がたくさん存在し、本物と見間違えることで、資産を失ってしまう可能性があります。
このようなことを避けるために、コインや取引所の公式ウェブサイト、SNSアカウントなどを検索する場合は、CMCのサイトから、リンク先を確認するようにしてみてください。
CoinMarketCapはこれまでハッキングやフェイクリンクにさらされたことがなく、信頼性が高い情報ソースとして知られています。