見出し画像

0歳児と新幹線で帰省してみた

こんにちは。レスキューナウ危機管理情報部の吉澤です。
気象情報を中心に危機管理情報の配信業務の管理や情報収集、また台風や大雨に関する災害レポートの監修・作成などを行っています。最近は今年のレポートを振り返り、来年の出水期に向けて、少しでも気象災害を減少させるにはどのような情報提供方法が良いのか、などを考えつつ日々業務に当たっています。

私が所属している危機管理情報センターは、24時間365日・有人による情報監視を行っているため、いわゆる普通の「年末年始休み」や「お盆休み」というものがありません。その代わりに該当する日数分の休暇が付与され、好きな時に休暇を取ることができます。私は今年、一足早く実家に帰省し、初めて0歳児と一緒に新幹線に乗車しました。そのときの準備や座席のおすすめ、気付いたことなど、実際の体験談としてまとめました。


事前準備

1.まずは移動手段の確保

帰省にあたり、まず取りかかったのが、コンパクトに折りたためるベビーカーと、帰省中の移動用のチャイルドシートのレンタルです。我が家にはAB型のベビーカーがありますが、新幹線の中や駅構内を移動する際に、折りたたんでもかなりの大きさがあり、どうしたものかと思案していました。

AB型ベビーカーとの比較

その時にレンタルで済ませることを思いつき、早速取り寄せてみると、ベビーカーそのものの重量はやや重くなりますが、折りたたんだ時の高さが上の写真のように半分近くまでコンパクトになり、新幹線の棚にも余裕で置けるサイズで、かなり快適に移動することができました。
レンタルは週単位・月単位など日程に合わせて調整することが可能な業者がほとんどですので、余裕をもってレンタル期間を決めるのが、準備や後片付けで慌てないで済むのでいいと思います。

新幹線の棚にベビーカー

また実家周辺では乗用車が主な移動手段であるため、帰省の際の最寄り駅から自宅までの移動、また帰省中の車での移動用にチャイルドシートのレンタルも合わせて申し込みました。

2.「定番」は正しいのか?理想の新幹線の座席の予約

今回帰省には東海道新幹線の東京~新大阪間を利用しました。乳児と新幹線に乗車する際は、「11号車の東京寄りの座席」がおすすめとしていろいろなサイトで紹介されています。新幹線「のぞみ」では、11号車の東京寄りデッキに「多目的トイレ」と「多目的室」があり、おむつ替えや急な授乳が必要となったときの各部屋へのアクセスが容易である、というのが理由です。 

JR東海「車両のご案内(座席配置・車内設備(N700S)」より ※右側が東京寄り

このあたりの座席は車椅子を利用されている方のスペースにもなっており、そちらが優先されるため、デッキ入り口すぐの座席の予約はなかなか難しいのですが、それでも東京寄りの入口近くの席を予約することができました。

3.どこで休憩を取るか? 乗車・移動時間帯にも注意

乳児と乗車する際のおすすめの座席位置は分かりましたが、乗車する時間を決めるにあたっては、いつものお昼寝の時間が新幹線の乗車時間に重なるように調整して予約しました。新幹線の中で授乳やおむつ替えはできるだろうけど、できればあまり騒がずに寝て欲しいというのがやはり本音です。また、新幹線以外の在来線による移動時間は、できれば通勤・通学の混雑時間帯に被らないように考慮する必要があるかもしれません。さらに移動全体の時間の中でどこで食事や休憩を取るか、各駅のベビー向け施設の場所を確認しておくと良いと思います。
ちなみに移動中の駅ナカでの休憩場所としておすすめなのが、東京駅地下1階のスクエアゼロ付近にあるベビー休憩室です。中にはおむつ台と女性専用の授乳室、調乳用のお湯が出る手洗い場、座って休めるベンチなどがあり、一通りのお世話が十分可能です。改札内でのベビー用品の購入は、丸の内地下北口改札内の「BOOK COMPASS・Eki RESQ」にはLサイズのみですが紙おむつや携帯用のおしり拭き、口元拭きが販売されています。

東京駅ベビー休憩室

実際に乗車してみて

さて、バタバタしながらも準備を済ませ、実際に乗車した感想を挙げていきたいと思います。

1.やはり11号車は乳児連れに最適

今回乗車した車両では、11号車の座席番号11番から13番までのC・D・E席が取り払われており、車椅子用のかなり広いスペースがあったため、乗車する時にベビーカーを折りたたむ、逆に降車の際に広げる、といったことが車両内の狭さを気にすることなく行えました(写真)。これは非常にありがたかったです。

11号車の車椅子スペース

2.多目的室・多目的トイレの使い心地は?

11号車の東京寄りデッキにある多目的室は、身体の不自由な乗客の利用がない場合に、授乳や着替え、乗客体調が悪い場合などに利用できます。普段は入口が施錠されており、扉に記載されたQRコードを読み取ると、写真のような「ご用件をお伺いします」といったメニューが開き、乗務員の方を呼び出して解錠してもらって利用する、といった流れになっています。

多目的室呼び出し画面

今回多目的室を利用しようとしたところ、11号車の東京寄りデッキの多目的室ではなく、11号車の新大阪寄りデッキの部屋に案内されました。
折りたたみの椅子とテーブルがあり、授乳用のミルクを作ったり、授乳したりする最低限のスペースといった感じです。おむつ替えをするには少し狭く、おそらくですが、衛生面の観点から、トイレ以外でのおむつ替えは推奨されていないのかなと思いました。

休憩室

多目的トイレは、かなりのスペースがあり、ベビーカーや車椅子でも入れるように作られていました。
折りたたみ式のおむつ台や、一時的に乳幼児を座らせておく椅子など、設備も充実しています。実際のおむつ替えは、新幹線といえども多少の揺れがありますので、しっかりとベルトで赤ちゃんを固定して行った方が安全です。

多目的トイレ

3.11号車以外の選択肢は?

多目的室や多目的トイレへのアクセスの近さから、12号車の新大阪寄りの座席も候補の1つに入ると思います。ただ、確かに便利ではありますが、入り口に近いことで逆に他の乗客の方の往来が多く、あくまで経験上ですが小さいお子様連れの方にとってはあまり落ち着いて座っていられないなと感じました。

4.やっぱり周りに迷惑かけるのが心配かも?

子どもが騒いだり、泣き出したりして大きな声を上げると、やはり周りの方に迷惑をかけてしまうのではと心配になる方も多いと思います。デッキ近くの座席であればそこに連れ出して、落ち着くまでの少しの間を過ごすのが良いと思います。
それでもやっぱり不安だ、という方は、東海道新幹線の東京~新大阪間に限定されますが、年末年始やお盆の期間にJR東海ツアーズが「お子さま連れ専用車両」というサービスで、ひと車両まるごとお子さま連れの専用車両で運行するといったツアーパックもありますので、それを利用するのも1つの方法かと思います。

気付いたことや課題感あること

今回0歳児と新幹線に乗ってみて、今までになかった視点で駅や新幹線を利用し、改めて気付いたことなどをまとめてみました。

1.駅やホームのエレベーターが少なすぎる!

いつもは階段やエスカレーターでの移動だったので気が付かなかったのですが、駅に設置しているエレベーターの数が少なすぎるように感じました。例えばJR東京駅の八重洲北口または八重洲中央北口の新幹線改札から入場すると、新幹線ホームまでのエレベーターは設置されておらず、移動手段は階段やエスカレーターのみとなっています。また改札内のエレベーターについても、ホームから地下まで行き来するエレベーターと、ホームと改札階だけを行き来するエレベーターの2種類があり、構内図を見ても違いが分かりづらいときがありました。新大阪駅では改札外に設置されているエレベーターは2基しかなく、地下鉄御堂筋線側にもう1基あると便利かなと思いました。

2.新幹線車内では子どもに対して意外と寛容?

移動中の新幹線車内で、何度か子どもが大声を上げる時があったのですが、特に周りの方に注意されることもなく、心配していたほどのトラブルはありませんでした。11号車にはお子さま連れの方が他にもいらっしゃったこと、また通勤電車と比較して新幹線は座席に座っているため混雑感がそれほどなく、他の乗客の方の気持ちにゆとりがあったのかなと思いました。

小さい子どもを連れての新幹線移動は、いろいろと事前準備は必要ですが、乗ってしまえばそこまで大変、というわけではなく、今後も積極的に長距離移動に新幹線を活用していきたいと感じました。これから年末年始に新幹線を利用しての帰省を検討されている方の参考になればと思います。

最後に

レスキューナウは、日本唯一の危機管理情報の専門会社として、防災分野で様々なサービスを提供しています。防災・危機管理の重要性が叫ばれるなか、当社も事業拡大につきメンバーを積極採用しています。
災害や危険から安心な暮らしを守る事業をやってみたい、自分の価値観と共感できる部分がある、ちょっと興味が沸いたので話を聞いてみたい、ぜひ応募したいなど、弊社に少しでもご興味を持っていただけましたら、ぜひ弊社のリクルートサイトをご覧ください。