屋根の軽量化

耐震補強の一環として
屋根の軽量化の検討があります

今回はそのお話です

そもそも屋根の軽量化は
耐震補強工事ではありません

耐震上有効な手段の1つという位置づけです

それは
屋根を軽量化することにより
1階または2階の壁が負担するのに必要な力を
軽減してあげる為に行います
結果、耐震上有効であるという事です。

ですので
現状がカラーベスト葺きやカラー鉄板の瓦棒葺きなど
すでに軽量化されている材料で屋根が葺かれている場合は
特に耐震上、屋根において何かする事はありません
（劣化云々の話はまた別問題です）

という事で
問題なのは屋根が重たい場合という事になります
特に瓦屋根で土葺きの場合です

あくまでもざっくりとした話ですが
一般的に軽量屋根の代表的な材料である
カラーベスト葺きの場合　1㎡あたり約20kg程度だと言われています
金属系板の平葺きの場合は　1㎡あたり約5kg程度です

では非常に重たい屋根の代名詞である土葺きの瓦屋根の場合
1㎡あたり約60kg程度です
桟葺きの瓦やセメント瓦など重い屋根で1㎡あたり約40kg程度です。

延べ30坪程度の建物で総2階に近い住宅
屋根面積を約60㎡と仮定した場合
非常に重たい土葺き瓦の場合は3,600kg
軽いカラーベスト葺きの場合で1,200kg

軽自動車1台で約600kgだとすると
屋根に6台も載ってるのか、2台しか載っていないのか

力学的にどうこうという話ではなく
屋根に軽自動車が6台も載ってたらヤバいですよね
とりあえず、4台は下ろしませんか？って事です

耐震補強は、現状をしっかりと調査して
細かい計算をして壁の補強方法や補強場所を検討します

しかし、屋根の軽量化は耐震補強ではありません
細かい難しい計算は必要ありません

もちろん計算を行えばどの程度有効で
どの程度安心に繋がるのか
数値で示すことができます

また、屋根の軽量化だけではなく
壁の補強も一緒に行うのが有効ではありますので
本当はそうして頂きたいところではありますが、
費用の問題もありますので
とりあえず非常に重たい土葺きの瓦屋根の場合は
屋根の軽量化だけでもしてみてはいかがでしょうか？

大地震の時にお住まいの建物が倒壊する可能性を大幅に軽減してくれます

瓦屋根の補修にお金をかけるのであれば
屋根の葺き替えの為にお金を使って頂けたらな…と思います

もちろん補修と葺き替えでは全く費用が違ってきます
50万円かけて補修するのか
150万円かけて葺き替えるのか

あなたの命は100万円なのですか？
あなたのお子さんは？
あなたのお孫さんは？

お金の問題だけではないと思うのですが…。

という事で、
耐震リフォームってなんか難しいって方も多いと思います
でも屋根の軽量化のお話はそんな難しい話ではないので、
一度検討してみて下さい。

お気軽にご相談下さい。