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訪問介護の話⑨

令和がはじまり、大正生まれの方のお看取りがあった、お二人ともつい先週までは言葉を発し、ほんの少しのものは飲み込めていた、見事なまでの老衰。

「点滴はいれていない」

国がようやく重い腰を上げ在宅にシフトをきってからお看取りが増えた、私達介護士は死亡診断や医療行為は出来ないが亡くなるほんの数時間前に身体を綺麗にして「何世代もの間命を繋いで来ていただきありがとうございました」の念は伝えられる。

もしもしも黄泉の国というのがあるのならば58の若さで死んでしまった、私の大好きな大好きなお父さんに「生前お前の娘に会ったんだよ」と伝えてくれたらそれ以上の嬉びは無い。。


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