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PEPOテントはいいぞ~女ソロキャンパーの徹底レビュー~

 テンマクデザインから発売されているA型テント「PEPO」。昨年度購入してからというもの、使うほどに好きになる素晴らしいテントだ。

 これほどに好きなテント、誰かにおすすめしたい、少しでも購入を検討してみて欲しい…。そんなところで今回、私の愛用するPEPOテントについてメリット・デメリットをできるだけ詳しく説明していこうと思う。

【筆者のスペック】
 年齢:大学生
 性別:女
 キャンプスタイル:ソロキャンプ、電源有
 キャンプ時期:秋~春

※主に(女)ソロキャンパー目線で語ります。

1.PEPOテントの概要

 今回紹介するテント「PEPO」は、テンマクデザインよりアウトドアブランド「SOLUM」とのコラボレーション商品として発売されたTC素材のA型テントである。PEPOの名の通りTC素材部分はかぼちゃ色、一部のポリ部分とポールはくすんだ緑色でデザインされている。前面右下にはキツネのイラスト入り。

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引用:PEPO

サイズ
 本体
 (約)W:270 × D:290 × H:205 cm
 グランドシート
 (約)W:255 × D:275 × H:10cm

重量
 (約)15.9kg (本体7.4kg、ポール4.2kg、グランドシート1.1kg)

付属品
 クロスポール×2セット、グランドシート、張り綱(2m×4本、7m×2本)、ペグ23本、収納ケース


2.PEPOテントのメリット

 まずはPEPOの良いところ。前提として、筆者は当時テントを選ぶにあたり
 ・冬のおこもりキャンプで寒くない空間を作れる
 ・お座敷スタイルができる
 ・石油ストーブを置ける
 の三点を考慮しながら検討していた。

①とにかく広い
 冬のぬくぬくおこもりキャンプがマジのマジで快適になる広さ。広~~~~~~~~い!!!!!!!!

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 床は三畳のカーペットが余るくらいの広さ。両側に荷物を置いてもまだまだ幅がある。

 これだけ広いので、ローチェアに座ったりべた座りしたり寝っ転がったり立ったり、いろいろな姿勢でくつろぐことができる。このテントでおこもりを決行すると快適すぎてキャンプに来ていることを忘れる。

②断熱性ばっちり
 冬に石油ストーブ(とホットカーペット)をつけると上着無しで過ごせるくらいには暖かくなる。TC素材の断熱性もさることながら、それよりもありがたいのが下からの空気をシャットダウンするテントの形である。

 PEPOはシングルウォールかつフライシートとなる布部分を内側にしまい込んでいるため、寒い時期には冷気をかなり防げるありがたい仕様となっている。反対に暑い時期や石油ストーブの使用などで換気が必要な場合には、サイドのメッシュ部分を開ければ通気口も確保できる。使い勝手が最高すぎる。(入口部分にもベンチレーター付き)

③広い後面
 このテントは前面がドア型の一方、後面はほぼ全面を開くことができる仕様になっている。

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引用:PEPO

 これの何がありがたいかというと、荷物をかがまずに搬入できるという点、そしてフルオープンにすることで外の眺めを中からいい感じに楽しめるという点である。もちろん後面を正面としてもいいし、色々な楽しみ方をさせてくれるのがPEPOの良いところだ。

④形がかわいい
 従来のドーム型テントや近年よく見るワンポールテントとはまた違ったこの形。レトロ…かは分からないがとにかくかわいい。洗い物から帰ってくるたびにこのテントが見えるとテンションが上がる。

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 夜はこんな感じ。かわいすぎる。

 ただこのテントはそれなりに人気でかぶることも多いので気になる方もいると思う。かぶらないめっちゃかわいいA型テントといえばチャムスのこれ。ただ総重量が約23kgだったり(ポールと本体分かれてるけど)、「設営は二人で行ってください!」って設営動画の時点で言われていたりでソロ使用はさすがに無理かな…と諦め。


3.PEPOテントのデメリット

 これほどまでに素晴らしいテントだが、もちろんデメリットもある。PEPOテントについてくまなく調べてこの記事にたどり着いたような稀有な方は、メリットよりもむしろデメリットのほうが知りたいのではないか…?とも思うのでこれについても正直に書いていこうと思う。

①ソロキャンプ用テントとしてはかなり高価
 このテントは冬季のソロキャンプ用として購入を検討していたが、一番ネックだったのが値段である。定価は税込87,780円。ソロキャンパー御用達テントとして名高いコールマンの「ツーリングドームST」は2万円以内

 私の持っているsnowpeakの「アメニティードームS」も3万円前後。PEPOと同じTC素材を使用したテンマクデザインの「パンダTC+」も3.5万円である。

 このPEPO、皆様が既にお察しの通り値段も大きさもソロキャンパーはターゲットとされていない。なぜならPEPOシリーズとして後に発売されたペポライトこそが、設営の簡単さとその大きさから「ソロキャンプ用に最適!」と絶賛されるテントだったからである。PEPOは最大収容人数4人でどう考えてもファミキャン向け。だからこその定価税込87,780円。私は一人で使うために買ったが、ファミキャンの予定がある方はファミキャン用テントとの併用も考えて買うとお得…かもしれない。

②めちゃめちゃ重い
 総重量、15.9kg。筋力にあまり自信がないかも…という方は、買う前に2Lペットボトル8本や、5kgの米3袋や、実店舗でPEPOの箱を抱えてみるなどして重さを実感してから購入を検討することをおすすめする。筆者は重さを全く考慮していなかったのでレジ前に持っていくときに軽く後悔した。

③ペグダウン箇所が多くてキツい
 付属のペグは23本。そのうち、テントの形をなし、かつ快適に過ごすために必要な本数は19本である(4本は張り網用)。つまりペグダウンは19箇所行うことになる。
 加えてペグダウンは一回では済まず、

 ペグダウン→ポール立てる→ペグダウン→反対側ポール立てる→ペグダウン…

のように作業の合間に幾度も行う必要があるため、正直、かなり、疲れる。

④天井にランタンを吊り下げられるフックがない
 鋭角の天井にはフックがどこにもない。筆者にとっては夜になると地味に困るポイントである。出口と入口に1つずつ輪っかがあるので、それらをヒモで繋ぐなどして中央にかける場所をつくるといった対処は可能。だがそれなりに幅があるためあまり重いものをかけるとすぐヒモが下がってきてしまう。

⑤前室がない
 このテントはいわゆるシングルウォールであり、前室となれるフライシートがない。この前室がないというのが厄介になるときがあり、それは日差しの強いときや雨に降られた時だ。日光も雨も直に当たる。一応公式サイトでは「前側をはね上げると前室風になるよ!」と言ってはいるが、

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 引用:PEPO

真上の一部分しかないうえに、遮るものを失った玄関からは日差しも風も砂も雨もじゃんじゃか入り込んでくる始末。見た目はおしゃれなんだけどな…

 別売りのタープを連結すれば大抵は解決するだろうが、連結するとかなり大きくなるため区画サイトの場合は区画からはみ出す可能性が高まる。

⑥ペグ先端の処理が雑(個人差)
 付属ペグの先端の処理が、適当に切っただけかと疑いたくなるほど適当

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 加えて、左側のペグははみ出しを処理していないままである。

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 この出っ張りに何回指をえぐられたか分からない。

 これに関しては個体差だと思われるのでこういった危ないペグがなければいいが、そもそも刺さりやすそうな形に処理されたペグや鋳造のペグが手元にあればそちらで代用したほうが良いかもしれない(23本あればの話だが…)。


4.まとめ

 ここまで書いておいて「あんまり中身のあること書いてないな…」と後悔しないこともないが、PEPOテントの魅力を1ミリでもお伝えできていたら嬉しい。PEPOユーザー仲間が少しでも増えますように。

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