渋谷に廃墟を見に行って(君も行け)

2018年12月8日(土)~2019年1月31日(木)の期間で、渋谷で廃墟テーマの美術展をやっている。今日見に行った。とても良かったので行ける人は是非行ってほしい。信じてくれ。私はとても正気だ。あと入館料がワンコインですごくリーズナブルだ。しよう。

まずは、ピラネージ。ローマの廃墟でゆうめいだ。やはり火事とけんかは江戸の花、ローマは廃墟に限る。壊れ方が繊細だ。草が生えて、石は落ちて、水たまりに埋没する。考えてみれば、私達の世代を廃墟の魅力に引きずり込んだ責任はあきらかに宮崎駿にあり、ルパンやナウシカの廃墟イメージが好きなら、ピラネージは見ておいて損はない。明らかにイメージソースだ。

さらにいえば、トールキンはそうでもないが、ナルニアのC・S・ルイスにも、あきらかにイギリス人らしい廃墟志向がある。雪の女王、ジェイディスのオリジン・エピソードが「魔術師のおい」で語られるので、参照されたい。

で、つぎはシュルレアリスムと廃墟。なんでかわからないが、シュルレアリスムと廃墟は縁がある。いちばんわかりやすい例はマグリットだ。マグリットいいよね。いい。で、そのマグリットからも一点。これも実物を見ると、意味は全くわからないが、すごく印象的だ。

シュルレアリスムっぽい画風では、これも良かった。夢の風景。画像が自動で出ないので、リンク先で。

で、次が本命の現代作家。いやさっきのも現代作家だけど。具体的にはこの二人。

元田さんのは、現代の渋谷や国会議事堂周辺なんかの町並みを廃墟として描いた作品で、これがものすごく精細でインパクトが強い。ほとんど同世代だったりするので、廃墟と氷河期世代につながりを見出したくなってくるくらい。ピラネージ的な廃墟趣味と、九龍城塞的なサイバーパンク的イメージは、こういう形で接続する、それは明らかだと思う。すごくいい。

というわけで、廃墟へゴー!

語彙が足りないけど、とにかくいいのでいくべき。

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