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不妊によるカップルの温度差を乗り越えよう (5)「排卵日だからって、できるもんじゃないんだよ…」

男性の不満③ 「排卵日って言われても、できるもんじゃないんだよ…」

 排卵日を狙って性交することで妊娠を目指す“タイミング療法”は、性交を介するので「自然な」妊娠方法と思われがちですが、排卵日を指定されての性交はどうしても不自然なものとなってしまいます。気の乗らない性交ですから、女性だって楽しめないのも当然ですし、男性もうまくできないことは珍しくありません。そして一度でも性交がうまくいかないことがあると、それからはタイミングを取らなければならないと思うたびに、「また失敗するのではないか」という恐怖感や不安感を持つようになってしまいがちです。そうなると性交を回避したり、不安が強くなりすぎてED(勃起障害)になることもあります。

 タイミング法を望むのは、「人工的」な生殖に対する拒否感ゆえのことも多いと思うのですが、「自然」にこだわりすぎて、かうぇって夫婦関係が不自然になってしまっては本末転倒でしょう。

 「子どもが欲しい」という目標が二人で共有できているなら、医療の手を借りて人工授精などを利用するのは悪くない選択です。最近では自分たちで市販の精子注入器具を用いたシリンジ法で妊娠を試みる方も増えているようです。それらを利用することで「妊活のためのセックス」から開放され、性交を“子どもをつくるため”から、二人の親密さや楽しみのためという本来の目的を取り戻すことができるかもしれないと考えてみてはいかがでしょうか。


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