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【精液検査】WHO基準と日本人平均から見た私の数値

こんにちは!東海地方を中心に精子提供活動をしている、ゆうです。

私がこの活動を始めてから早1年以上が過ぎました。
その間、生殖医療についての知見を深めることを続けており、その過程の中で精液状態の向上にも努めております。

体調管理にはかなり気を付けていることも功を奏し、過去数回に渡る検査ではその都度、品質の向上が見られるようになりました。

より妊孕性が上がる側面がある事から、精子提供ドナーにとって精液所見の向上は、大変嬉しく感じるものです。

本稿では、過去数回に渡る検査を元に、WHO基準値と日本人平均値を踏まえて、私の精液所見がどの程度に位置しているかを可視化していきます。


本稿はあくまでも『私自身が今現在の自分の体の状況を知り、今後、さらによりよく品質の向上へ繋げていくための分析』が主となっています。
そのため、要所要所で読み辛い点などあるかと思いますが、何卒、ご容赦いただけますと幸いです。



■検査結果の推移

まずは、過去に実施した精液検査結果を紹介します。
所々に若干の下降はあれど、全体的には回を追うごとに品質が向上していることが伺えます。

1回目の数値

  • 精液量・・・・3.96㎖

  • 精子濃度・・・1億6250万個/1㎖

  • 総精子数・・・6億4350万個

2回目の数値

  • 精液量・・・・3.66㎖

  • 精子濃度・・・2億7750万個/1㎖

  • 総精子数・・・10億1565万個

3回目の数値

  • 精液量・・・・5.06㎖

  • 精子濃度・・・2億4125万個/1㎖

  • 総精子数・・・12億2073万個


■各検査ごとの比較

精液量

2020/09/12:3.00㎖
2023/02/22:3.96㎖ +1.3倍 ↑
2023/06/01:3.66㎖ +0.9倍 ↓
2023/04/12:5.06㎖ +1.4倍 ↑


精子濃度

2020/09/12:8800万個
2023/02/22:1億6250万個 +1.8倍 ↑
2023/06/01:2億7750万個 +1.7倍 ↑
2023/04/12:2億4125万個 +0.9倍 ↓


総精子数

2023/02/22:6億4350万個
2023/06/01:10億1565万個 +1.6倍 ↑
2023/04/12:12億2073万個 +1.2倍 ↑


■WHO基準値との比較

精液量

WHO 基準 :1.40㎖
2020/09/12:3.00㎖ +2.1倍 ↑
2023/02/22:3.96㎖ +2.8倍 ↑
2023/06/01:3.66㎖ +2.6倍 ↑
2023/04/12:5.06㎖ +3.6倍 ↑


精子濃度

WHO 基準 :1600万個
2020/09/12:8800万個    +5.5倍 ↑
2023/02/22:1億6250万個 +10.2倍 ↑
2023/06/01:2億7750万個 +17.3倍 ↑
2023/04/12:2億4125万個 +15.1倍 ↑


総精子数

WHO 基準 :3900万個
2023/02/22:6億4350万個   +16.5倍 ↑
2023/06/01:10億1565万個 +26.0倍 ↑
2023/04/12:12億2073万個 +31.3倍 ↑


■日本人平均値との比較

精液量

日本人平均:3.20㎖
2020/09/12:3.00㎖ +0.9倍 ↓
2023/02/22:3.96㎖ +1.2倍 ↑
2023/06/01:3.66㎖ +1.1倍 ↑
2023/04/12:5.06㎖ +1.6倍 ↑


精子濃度

日本人平均:1億790万個
2020/09/12:8800万個    +0.8倍 ↓
2023/02/22:1億6250万個 +1.5倍 ↑
2023/06/01:2億7750万個 +2.6倍 ↑
2023/04/12:2億4125万個 +2.2倍 ↑


総精子数

日本人平均:3億2260万個
2023/02/22:6億4350万個   +2.0倍 ↑
2023/06/01:10億1565万個 +3.1倍 ↑
2023/04/12:12億2073万個 +3.8倍 ↑


■向上した理由の考察

WHO基準値比で最大約31倍、日本人平均値比で最大約4倍もの数値でした。
これほど大幅な品質改善は私も予想していなかったので、とても驚きました。

ここからは、なぜこれほどのよい数値に向上したのかを考察してみたいと思います。

筋力増加によるもの

私は精子提供活動を始めるにあたり、日本国内外問わず、生殖医療に関する論文を読み、勉強をしてきました。
その中で「筋力の増加により精液所見が改善する」という海外の論文があり、提供活動の開始以来、特に体力作りに努めています。

最初の12か月間はNintendo Switchのゲーム「リングフィット」で鍛えました。その後、だんだん負荷に慣れてきて筋力の増加が目に見えて現れなくなったことから、新たに「ビリーズブートキャンプ」を取り入れ鍛えてきました。

その結果上記論文でも言われていたように、筋力増加と精液所見の向上には一定の相関関係がある事が、実体験を元に裏付けられたように伺えます。

食事療法によるもの

筋力の増加と同時に、飲食に関わる部分の改善も進めています。
精子は字の如く”精密”なものなので、化学調味料や添加物の影響を直に受けてしまいます。

そのため、できるだけ加工食品は口にしないように心がけています。
特に、「精子は糖分に弱い」ことが様々な研究結果からも言われているため、糖分摂取はできるだけ控えるようにしています。
もし摂る場合でも、果糖ぶどう糖液糖などの人工的な甘味ではなく、果実などより天然に近いものを選んでいます。

ただ、食事療法による変化はなかなか測定が難しいため、上記食事によってどのくらい変化があったのかを数量的に見ることができない点は残念なのですが、とはいえ恐らくは、ある程度はよい状態を保つ一定の効果はあるのではないかと感じています。

生命の危機的状況を作る

以前、こういったお話を耳にしました。

  • SPなど常に命の危険と隣り合わせの職業の人は、生殖能力が高い。

  • 自然界に生きる動物は、食べ物にありつけなくなると生殖能力・繁殖能力が格段に上昇する。

  • トマトなどの野菜では、栄養源となる水を極限まで断つと、より甘味が増す。

  • 食べ物や物資が溢れ返った先進国よりも、それらが不十分な環境にある発展途上国の方が、生涯出生率が高い傾向にある。

いずれも偶然の産物のようにも見えます。しかし、調べてみると動植物には種の保存という仕組みが備わっているため、意外と上記のような作用があるそうです。

ただ、実際に危険な環境に身を置くことはむしろ健康を害し本末転倒な結果を招きかねないため、昨今時々話題になっている「16時間断食」を取り入れることで、”生命の小さな危機”を作り出すことにしています。

こちらも食事療法と同じく数値的な計測が難しいため、本当に私の品質向上に効果があったのかどうかは分かりません。

しかしながら後述の参考資料にもあるように、断食によりホルモンバランスが整うことで、より妊孕性が高く質の良い精子になるという見解も散見されることから、ある程度の効果はあると考えています。


■まとめ

これまでの努力がきちんと結果に反映されていることが分かりました。
私が精子提供活動を始めてから約1年ほどの間で、これほど大幅な品質向上が認められることになった点は、大変嬉しい限りです。

もちろん上記3点以外にも「ストレスがない生活」や「1日7-8時間睡眠」、その他自分でもまだ認識していない部分が影響して質の向上に繋がったということも当然あるかと思います。

今回こうやって、この1年弱で明らかに変化点となった部分を洗い出し、振り返り、分析できたことで、改めて自身の気づきを得ることができました。

精子ドナーとしては、やはり短周期でよい結果をお届けできることが何よりだと考えております。
引き続き、妊孕性をより高くしていけるよう努力していきたいと思います。


■参考資料

日本人平均値の出処

2020年時の精液検査結果の出処

精液所見向上に関する文献の出処


■お問い合わせ

下記記事に連絡先をまとめていますので、そちらからご連絡ください。


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