ファッションには強さが必要だと感じた件
#先週からファッションウィーク東京が始まり、普段と比べると渋谷のヒカリエ周辺がちょっとざわざわしていました。このファッションウィーク東京はその会期中、様々なショーや展示が行われ、業界の注目度も高い日本における最大のファッションイベントです。
ここでブランドとして初めてのショーを行った『YOKE(ヨーク)』というブランドがあります。
このYOKEには後輩の協力で紡いでもらった縁があって展示会にもお邪魔させてもらったり、デザイナーさんとも話をさせてもらったりとちょっとした関係性もあり、僕にとっては何かと気になるブランドです。
そんなYOKEの商品ですが、僕はこだわった生地と作り込まれたディティールが特徴的で、どことなくトレンドもおさえた独自のバランスを持っていると感じています。アートからインスピレーションを得てデザインされた色や柄も美しく、1着1着がとても見応えのあるブランドです。
展示会で商品達を見てもどれもしっかりとデザインされていて、どれも美しい。それを見るだけでも僕はとても刺激を受けていました。
でもショーは今回が初めてでした。
リアルタイムで会場で見たわけでは有りませんが、ネットでルックを見た感想は一言でいうと『強い』でした。
ただ僕の感じたその強さというのがちょっと独特で、ボクシングで例えるならアンダーカバー(これもさすがの強さでした!)がハードパンチャーならヨークは打たれ強さとディフェンスの強さみたいな感じ。ルックのコーディネートのユニークさもあってそんな印象を受けました。
デザインの要素は軸足であるリアルクローズにしっかりと重心をかけているけどそこから目一杯手を伸ばして触れれる範囲でファンタジーやアート的要素が混ぜ込まれている。そのリアルクローズとファンタジー、アートの配合比率が絶妙でどのルックもかっこよくてとても強かったです。
ヨークのルックを見てあらためてファッションは面白いと感じると同時に僕がそうだったように見る人の心に残るファッションには強さが必要なんだと思いました。
人気ドメブラのオーラリーは生地はめっちゃいいし、パターンも美しい。オーラリーのこれらの要素は間違いなく強いんですが、そのデザインやコーデのシンプルさゆえにネットとかでルックを見ただけでは強さは伝わってきません。実際に見て触って着てようやく分かります。
もちろんこれが劣っているとかネットで見ただけで伝わる強さが優れているとかっていう話ではありません。ブランドにはそれぞれ独自のストーリーがあってみんなそれを大切にしながら様々なデザインを生み出しています。だからこそファションに多様性が生まれて奥深く面白いものになるわけですし。それに優劣をつけるなんてナンセンスです。
ただ、画像だけでも伝わってくる強さを作ること、デザインすることというのはやっぱりファッションにとって重要なんだなぁと。
本当にかっこよかったです。次に話をする機会があれば色んなことを聞いてみたいと思います。
僕にデザインできる強さとは
ファッションに強さが必要だということに改めて気づいた訳ですが、そうなると当然、僕自身はどんな強さをデザインできるのかという疑問が出てきます。パッとみた感じの強さ、ハードパンチャーのような強さのあるデザインは僕にはできません。
理由はそれが好きではないし、今のところ興味がないからです。できないしやりたくない。じゃあやっぱりディフェンスとかタフネスとか方向の強さを考えた方が自分には合っていると感じます。
そう思っていつものように言葉を集めて色々と考えてみました。そうすると僕にもデザインできそうな強さがありました。それはブランドコンセプトにもなっている『違和感』です。違和感とは強すぎると奇抜になりますし、少なすぎると普通になるという繊細な要素。ただちゃんとバランスを考えてデザインされた違和感は間違いなく強さにつながります。
そしてこの違和感は画像で見てもちゃんと分かる。
商品として違和感をデザインして着方やコーデでもう一発違和感を作り出す。さらにルックの撮影方法やライティング、シチュエーションなどでも違和感を演出することもできます。もちろん全部が横串でつながっていて、表現に統一感があり、その上で強弱のバランスを考えることが大前提です。何事もやりすぎるとくどくなって胸焼けがしますからね。イメージとしてはちょっと足りないぐらいがちょうど良さそうです。
こういったバランスは僕の課題でもあるので正直やりきる自信はありません。でもそんな時は周りに助けてくれる人がいますから遠慮なく相談することにします。
そしてみんなの助けを借りれればできるような気がします。しかもしっかりと強さを感じれるものが。
今回、ヨークのショーを見たことでかなり気になってきたし、重要なのでは?と感じてきた強さ。
予算の問題で展示会やルックの方向性を見直さないといけなくなったこのタイミングでそれに気づけた事はよかったです。
さて、また新しい視点を手に入れたのでこれを踏まえてしっかりと考えていこうと思います。
頑張ります。
それではまた!
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