2022年物価高騰の影響把握のための緊急アンケート
2022年は、コロナによる家計収入への影響に加え、食料品等の生活必需品や電気・ガス等の値上がりが相次ぎ、困窮世帯の生活に大きな影響を与えています。
長引くコロナの影響や物価上昇等による家庭生活や子どもの心身への影響を把握し、今後どのような支援が必要かを検討するため、キッズドアでは掲題の緊急WEBアンケート調査を実施しましたので、以下のとおり、結果を報告します。
アンケート調査概要
【対象】キッズドアファミリーサポートに登録し、年末年始の食料支援企画に申し込んだ家庭
【調査期間】2022年11月11日~2022年11月16日
【回答数】1846件
調査結果まとめ
物価上昇による家計状況の変化
物価上昇により、家計が厳しくなったと回答した家庭がほぼ100%。特に、「とても厳しくなった」という回答が7割を超えました。家計維持のために出費を減らしている項目は食費、被服費、日用品費、娯楽費、光熱費などが多く挙げられました。
日々の食事の変化、子どもの心身の成長への悪影響
食事の変化としては、外食を減らした、おやつを減らした、肉・魚、野菜を減らしたという回答が多く、子どもの成長に必要な栄養が十分に得られなくなっている可能性があります。すでに子どもの成長に悪い影響が出ているという回答も約半数に達しています。また、子どもに食べさせるために親の食事を減らしたり抜いたりしているという回答も多く、保護者の健康も懸念されます。
子どもの学びや生活への悪影響
体験活動が減った、勉強への意欲が低下したなど、子どもの学びや生活への悪影響が出たという回答は半数を超えており、受験など重要な時期を迎えるにあたって、子どもが深刻な状況に置かれていることがわかりました。
高校生の進学・進路への影響
進学や進路について、高校生の子どもがいる家庭では、塾や予備校に行けない、参考書が購入できないという回答が目立ち、経済的な理由で志望校を諦めたという回答も約2割となっています。具体的には「物価高騰で出費が増えたので貯金ができず、進学を諦め就職にきりかえた。」「学費等が高い、または通学にお金がかかる学校は諦めてもらった。」という回答がありました。
今後出費を減らすまたはなくす予定の項目
年末年始にかけ、家族での外出、クリスマスやお正月の費用を減らす、水道・光熱費(暖房費含む)を減らすなどの回答が得られました。すでに切り詰められている生活が、さらに困窮していくことが明らかとなっています。
調査結果の詳細については、認定NPO法人キッズドアのウェブサイトよりご覧ください。
https://kidsdoor.net/wp-content/uploads/2022/11/20221128.pdf