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オレとそら #5「君の名は、そら?!」

12月の末にやってきたミニチュアダックスフント。

生まれて初めて来た場所なので、怖がっていた。
トイレ場所として用意していたおしっこシートを敷いた所で丸くなって動かなかった。

例の小屋に入れてみたが、あまりしっくり来ていない様子だった。
人が近くにいる方が安心するような感じだった。

「さて名前をどうするか・・・」

家族みんなが子犬のそばに集まった。

オレは「見た目、茶色だから・・・ブラウン? ブー・・・ ブーちゃん!」と言った。
動物の名前によくありがちな色シリーズだ。

「ダックスフント系だから、フント・・・、フンちゃん!」
こちらも動物の名前にありがちな、犬種系シリーズだ。

次男は突然「そら、そらが良い」と言い出した。オレの発言で、何らか危機感を感じて口火を切ったのかもしれない。
どうやら、次男は、犬を飼う話題が出た時から考えていたらしい。

「オス犬だから・・そら吉」か・・・。

「いや、"そら" だけでいい」次男は言った。

長男は弟の意見に賛同した。満場一致でそらに決まった。

そして年が越した。2017年になった。
日が経つと共に、そらはこの家・この家族に徐々に慣れてきた。

あの "小屋" で丸くなって寝たり、家の中を走り回るようになった。

そらは、もらってきた猫用のベッドが大好きだった。

ただ猫用なのでカツカツのサイズだった。

ふと、妻が言った。
「生後3か月半・・・だよね・・・。なんかでかくない?!」

その辺の近所を散歩している成犬のミニチュア犬とさほど大きさが変わらない気がする。

手足も太くてしっかりとしている・・・
本で読んだミニチュア犬とは何か違う気がした。


第5話「君の名は、そら?!」

次 第6話「おしっこ問題」
https://note.com/repo5/n/n269c3e02ecd9


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