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『続 窓ぎわのトットちゃん』のこと

読んだ本についての感想は自分のもので、外に出すことはあんまり多くはないのだけれど、ちょっと書き残しておこうかなという気持ちになりました。
書評とかではない、つらつらとした語りごとです。

言わずとしれた、トットちゃんこと黒柳徹子さんの自伝的作品。

戦争で疎開した頃の話と、戦後の話、NHK時代の話とちゃんと時系列のように見えて、突然令和の話が挟まってくるから油断ならない。
羽生結弦と櫻井翔の名前が紛れ込んでくるとは想定してなかったからびっくりしてしまった。

振り返って書かれるから、その後のこともさらっと触れられたりするけれど、それが隣で語って聞かせてもらっているように思えて、重い話も重くなりすぎずに読めてしまう。
さらっとフォローされていたりすることが多いので。

全編通してトットちゃんは強運以上の強運の持ち主なのだろうと思うのだけれど、それは、戦中戦後をたくましく生きる母上と、自分の意思を貫き通すことの意味と理由をずっと考えて持ち続けたトットちゃん自身の生き方が引き寄せたものとして納得できてしまう。

トットちゃんは実在していて今もごく当たり前にテレビの中にいるというのに、語られる人が随分前に亡くなられていたりするのでちょっと時代感覚がぶれて困惑したりもしました。
なんだろう、すごく不思議な感覚だった。

昨日見たテレビでは猫と戯れた上、番宣もこなしていらっしゃったので、まだまだお元気で、100歳と言わず200歳でも生きていてほしくなってしまった。
あんなにチャーミングで真摯でかわいらしいひと、この世にふたりといないので。

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