AKMU‘RE-BYE'にみるお兄ちゃんの天才性について

和声はGの短調のうち、主要3和音(ただしIVはC7でVはD7と長和音を使用)にIIが少し入るという非常にシンプルなもの。

この教科書的というか、教科書の最初に出てくる和音と旋律のみをつかって、豊かな音楽の至高のようなものに到達してしまうことこそが、ちゃんひょく兄ちゃんの天才たる所以であって、努力型凝り性の秀才であるユン・サンやSHINeeジョンヒョンがマネできない境地なのだろうと思う。 

もちろん、その天才性を具現化するのにスヒョンちゃんの声が不可欠であるのはいうまでもない。

一方で2PMのJun.Kのコンポージングの美学は、チャンヒョクのもつ「フレッシュな老練性」と相通じる感覚をもっている気がする。ただじゅんけの場合、JYP塾の鍛錬のなかから、そうしたシンプルさを身に着けていったように感じるけれど。どちらも70sニューソウルをバックグラウンドに持っている点も似ている。

淡く、爽やかな、フォークデュオであることを十分に意識させてくれるティーザーやアルバムのアートワークに対して、思いっきりショービズのギラギラした舞台を与えたこのMV。どんなにアーティスト性を売りにしていても、あくまでも大衆ポップスであることにとどまろうとするYGの矜持みたいなものが見えて、個人的に大好き。というか、最後の謎解きで、「かわいい探偵さん」にしてしまうところ…かわゆくてたまらんです。

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