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Welcome Backを見て

私は確信した。
開始5分でジャグラーのベル15枚役を
素早く揃えるベンを見て、弟が兄を超えていく話なのかと…

毎日のゴミ収集車ジョギングと
抜群の記憶力と集中力で自然と努力となっているベンと天才と言われながら、タバコ、酒、ギャンブルと昭和気質なテル。

「テルは負けない!」と序盤で連呼していたのに「テルを見ていたら負けた」という
気持ちが変わった瞬間というのは
家族や友人、仕事先にもあることで
何かを教えてもらってそれを日常的にやることで自然と身についていき巣立っていく寂しさ、あるいは超えていく喜び、
超えられるエモさがあるのだが、自分の気持ちを覗き見されている感覚に陥るほど腑に落ちた。

「殺してやるからよ」と言っていたテルだったが、テルが襲撃、負けて歩いて大阪へ向かおうとする姿は復讐心そのもの。

兄弟喧嘩のシーンでテルはベンの強さに
引き、恐れさえしている逆転パターンは
胸アツでした。

デンプシーロールからのフリッカー、
よそ見などはじめの一歩好きを垣間見れたのも嬉しかった。
名古屋付近での兄弟スパーリングは
朝倉兄弟のオマージュだったのか否か
監督に問いたい。

最後テルがお世辞にも美味そうと言えない
卵かけご飯を食べながら見たテレビ画面は想像の未来なのか果たして正夢的なものなのか考え始めたら夜眠れなかった。
ベンのセコンドがテルではなく青山だったのがなんともエモい。

ボクシング映画だけど
僕は迷いながらも人生は疾走していくグザヴィエ・ドランの「Mommy」さを感じた。

上映後、すぐに影響された僕は
妻との会話の流れで「誰だテメェ」と
ふざけたらちょっと怒られた。

僕からは以上!!

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