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【指揮者メモ】性の搾取 枕営業

【性の搾取 枕営業】

過去にも投稿したオリビア・ハッセーさんがご逝去。オペラ演出でもお馴染みのゼフィレッリが監督した「ロミオとジュリエット」で有名になったが、ロミオ役と共に性的搾取として訴えていた。「ヴェニスに死す」で美少年に裸を強制したヴィスコンティと同じように、そういうところのある監督だったと思う。

芸能(エンタメ)の世界はもともとヤクザやギャングが掌握していた分野で、性上納だの枕営業だのは当然のように行われてきた。

日本の例をあげれば、3代目山口組の田岡一雄組長は神戸芸能社を経営し、美空ひばり等をマネージメントしました。吉本興業と付き合いが深く、当時の吉本の林政之助社長と一緒に恐喝で逮捕もされた。林は、若い頃のダウンタウンの番組にも出たことがある。アメリカの例なら、フランク・シナトラとシカゴマフィアの関係が典型的。

美空ひばりもシナトラも大天才で音楽家として大好きながら、そういう時代背景がある。これに違和感なくシステムを利用した世代が一部でもまだ現役でやっており、我が子を芸能界へという親は、今でも注意が必要。私が親なら行かせたくない世界だ。

クラシックは少しお上品。それでも性加害や枕営業は起こる。私が駆け出しの頃、あるベテラン歌手から「(ホモになるのは)指揮者になりたいなら当然よ」と真面目に言われたことがある。たしかに、バーンスタインもレヴァインも密かな悪名があり、私もレヴァインの取り巻きから被害に遭いかけた。今でも密かにやっていそうだ。

一方、枕営業をしてでもという人、あわよくば権力者と恋愛関係になりたいという人も沢山いる。そういう人は自分の容色が衰えた時どうなるか。美魔女やイケオジなんて言っても、歳をとって中身がなければクラシックでも厳しい。

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伊藤レオナ(在NY指揮者)
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