見出し画像

正解

制限時間はあなたのこれからの人生
解答用紙はあなたのこれからの人生
答え合わせを時に私はもう見ない
採点基準はあなたのこれからの人生

RADWINPS の「正解」という曲にこんなフレーズがある。

私たちはいつも決断を強いられている。
それはテストの解答を選ぶようなものではないか。

今朝は何を食べる?
この道は左に曲がった方が早いかな?
この場面でこの発言は適切?

人生をテストに数えたRADWINPS のリリックは素敵だと思った。
「大人はいつも答えのない問いを投げかけてくるけど、僕は僕だけの正解を見つけ出すんだ」とうーんと唸った。

父がよく言うことでいつも心に刻んでいる言葉がある。
「絶対はない」
子供の頃から何度もこの言葉を聞いてきた。人は不安な時に「絶対大丈夫」という言葉を吐きたくなる。この言葉はおまじないみたいなものだと思っている。
入学試験の時に絶対に大丈夫と自分に言い聞かせた。「私はこれだけ努力したのだから、絶対に大丈夫」でもやはり父の言う通り絶対は無かった。私は第一志望の大学には受からなかった。
苦手な科目が自分なりによく出来たと勘違いして、これはもらったと拳を握った。絶対に受かってると思っていたけど落ちた。
運良く第二志望の大学には合格したので自分的には満足しているが、絶対に受かっているなんて思った傲慢な私のことを神様はご覧になっていたのでしょう。

私はけっこう疑心的な性格だ。横断歩道の信号が青になっても必ず左右を確認しながら歩くようにしている。赤信号を無視して突っ込んで来る車が来ないとは100%言えない。絶対はない。

でも一つだけ絶対があると思っている。
それは人はいつか死を迎えること。
これは医学がどんなに発展しても覆すことはできない。トランプもプーチンもイーロンマスクもそして私もいつか死を迎える。もし死が無かったら、人生は楽しいのだろうか?
限りある人生だからこそ頑張れるし、笑ったり、泣いたりできる。
限りある命だから大切に日々生きていこうと思える。

もし医学がとんでもないスピードで発展して、死なない方法が見つかるとする。
AIがその方法を発見するとか。

私は絶望してしまう気がする。
死ぬことは怖いけど、ずっと生きていられるなら頑張ることを止めてしまって、怠惰な自分が出てきてしまうだろう。
不老不死の薬が開発されたとしても、私はもうその時は歳をとっているだろう。
私がこの先どんな人生を送るのかは Nobody knows だからこそ
C'est la vie と言えるのだろう。



いいなと思ったら応援しよう!