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先行2ハンデス!!マギストスライゼオルの解説

割引あり

0.挨拶

どうも、関西で遊戯王をしている,れおなんんんん(@reona041122)です。

今回は、実際に使用してYCSJ大阪ベスト16などの目に見える形で結果を残すことができたマギストス採用型ライゼオルについて解説していこうと思います。

https://x.com/reona041122/status/1853373669562798378

現環境でこのデッキを使用しているプレイヤーは僕とこのデッキの原案を考えてくれた乱慾さんの2人だけですが、YCSJのみならず、CS個人戦やチーム戦で準優勝・ベスト4といった成績を残しており、個人戦績も非常に高いものになっているので、ライゼオルの新たな可能性として紹介させていただこうと思います。

今期の残りシーズンをこの構築で戦うことができると思いますし、来期のリミットレギュレーションでライゼオルパーツが規制を受けた際にリペア案としても使用することができると思うので、今のうちから知っておいて損はないと思います。

デッキのベースはライゼオルになりますが、この記事を読まれている方はマギストスギミックのことについて知りたいと思われているはずですので、マギストスギミックを中心に記載しライゼオルギミックについては最低限だけ記載する形にしています。

ライゼオルのギミックの細かい点を知りたい人は、すでに多くの人がnoteやYouTubeなどで解説されているのでそちらをご覧ください。

実際にライゼオルを使用する際に参考にしたYouTubeの動画のURLを無料部分の最後に貼っておくのでそちらから飛べるようにしておきます。

1.マギストスギミックについて

(1)採用理由

①マギストスギミックを採用するに至った経緯
10月の制限改定後からずっと競技シーンではトップシェアでありデッキパワーが1番高いライゼオルを使用していました。実際、マッチ戦の環境では結果を残せておりCSなどではこのままの構築でもよいと考えていました。

しかし、シングル戦環境のYCSJ大阪に向けた構築を考えた際に、通常のライゼオルの構築だと、不意に飛んでくるドロール&ロックバードなどの誘発やシングル戦ゆえの月女神の鏃・禁じられた一滴などの捲り札を同時に見ることができないため、安定して勝てないと判断しデッキの変更・構築の変更を考え始めました。

かといって他のデッキを使用しても、デッドネーダーを簡単に超えられないデッキばかりのため、ライゼオルに勝てる気がしなくいつも構築相談に乗っていただいている乱慾(@ranyoku)さんに相談したところ、先攻ではハンデスできて展開が通れば負けることがほぼなく、後手からは初見のギミックであるがゆえに相手が正しい妨害の打ち方が難しいマギストスギミックが浮上してきたため、原案を教えてもらい形にしました。

②マギストスギミックを採用するメリット

先攻展開が強い

基本展開の最終盤面
2枚ハンデス、デッドネーダーの3回破壊、クロスの1回無効でこちらの手札は5枚
相手のハンドは4枚なので手札誘発込みで相手の手数よりも妨害が多い状態

 マギストスギミックは展開が通れば先攻で相手の手札を2枚ハンデスしたうえでライゼオル・デッドネーダーの破壊+ライゼオル・クロスの効果無効を用意できるため、先攻展開を通せばほぼ捲られることはありません。

 通常のライゼオルは展開を通したとしても、捲り捲られのゲームが発生したり、何かをケアした結果他のカードをケアできないのようなことが発生して捲られてしまうようなゲーム展開になることが多く、使用者の練度に勝率が依存してしまう形になります。

 しかし,マギストスギミックを採用すれば、展開を通せば他の展開系と同じように先攻展開を捲られることはないうえに、ライゼオルが誘発受けがいいことも相まって妥協盤面も非常に強い形で置いておけるため、ライゼオル自体が持っているメリットをそのままに勝率を上げることができます。

 先攻展開が強いということは使用者の練度に勝率が左右されにくいため、展開さえ覚えてしまえばある程度勝てることになり、初心者や遊戯王になれていない人にも使いやすいデッキになっています。

ライゼオルの強みをそのまま残せる

ライゼオルの基本的な枚数は減っていないため、ライゼオルの強みはそのまま生きている
混ぜものデッキで起こりがちな片方の出力が下がることがない

構築を見てもらえばわかる通り、ライゼオルのパーツは1枚も減らしていないため、ライゼオルはそのまま運用できる構築になっています。
そのため、ライゼオルが持っている誘発受けの良さや増殖するGなどのドロー系誘発を受けた際に用意できる妨害の最低保証といったライゼオルの強みはそのまま残っている形になります。

後手捲りの期待値が高い

これらのカードによる盤面干渉能力が高い

ライゼオルが後手からも他の環境デッキを捲っていく能力が高い理由になっているエクス・ライゼオルに加え、マギストスギミックは装備したモンスターによって相手の妨害を踏むことが可能であり、通常のライゼオルよりも後手捲りの期待値が高くなります。

具体的にはエクス・ライゼオルから落とすアグリゲーターとスプーンからのサンドリヨン・ニンアルルで少なくとも2妨害を踏むことができるため、こちらが打たせたいタイミングで相手の妨害を踏むことができます。

スプーンの効果で自分の場のモンスターにマギストスネームを装備することができるので、盤面に合わせてニンアルルを装備すれば、相手の魔法罠に触りに行くことができ、サンドリヨンを装備すれば相手のモンスターを効果無効にできます。
 このようにマギストスギミックで、展開すれば相手の盤面に干渉できるようになることから相手の妨害をこちらである程度コントロールできるようになります。相手に妨害を打つことを強要することが可能なので、この点はマギストスを採用している明確なメリットだと思います。


(2)ライゼオルを使用した成績

①通常のライゼオルを使用した成績
禿鷹CS 3人チーム戦 優勝

DKC 梅田64人 優勝

禿鷹CS 個人戦ベスト8

https://x.com/reona041122/status/1850476991654584645


②マギストス採用型を使用した成績

蓮杯個人戦 準優勝

YCSJ2024大阪 ベスト16

いえねこCS 3人チーム戦 ベスト4

今のところ非公認のCSでトナメ進出率100%を出せています。

(3)マギストスパーツの紹介


基本的に採用する必要があるのはこれらのパーツだけ
他のパーツは現状不要
マギストスは漫画連載があるため新規による拡張性があり得るので
採用枚数が変わる可能性はある


封印の魔導士スプーン

このカードの効果は2つあり、手札から捨てて発動する効果と墓地から除外して発動する効果があり,どちらも展開にはマストで使うことになります。

手札から捨てて発動する効果は2つのうち1つを選択して発動する効果になり、基本展開で使用するのはマギストスモンスターのサーチ効果です。
この効果でゾロアをサーチ、召喚して展開していきます

2つ目の効果は、相手のモンスターの打点を半分にする効果です。

あまり使うことはないですが、ライフを詰めにいく際や、1番打点が高い デットネーターの3000でも超えれないモンスターを 戦闘で破壊する時に使います。

次に、墓地から除外して発動する効果は、自分の場のモンスターにマギストスネームを装備することができるので、盤面に合わせてニンアルルを装備して、相手の後ろに触りにいったり、サンドリヨンを装備して相手のモンスターを効果無効にできます。
ここまで展開ができていれば、相手の盤面に触りに行けるため、スプーン1枚で相手の妨害を必ず踏むことが可能になります。
ライゼオルミラーに限らず、エクス・ライゼオルから落とすアグリゲーターとスプーンからのサンドリヨンで少なくとも2妨害を踏むことができるため、こちらが打たせたいタイミングで相手の妨害を踏むことができます。

既に書いた通り、マギストスギミックのメリットとして相手の妨害をこちらである程度コントロールできるため、相手に妨害を打つことを強要することが可能なので、この点はマギストスを採用している明確なメリットだと思います。

このギミックを使用するのに このカードは最も重要なカードなので、文句なしの3枚採用です。 


絶火の大賢者ゾロア

先ほど説明した、スプーンでサーチする用のカードです。
このデッキの先攻で1番強い召喚権はこのカードです。

このカードを召喚することができれば盤面にレベル4モンスターを3体並べることができます。

もっとも、ライゼオルネームと違って手札に被った場合には特殊召喚などによる手数にならないことやスプーンのサーチで確定で触ることが可能なので、今の所1枚採用にしています。

素引きしている場合の強い展開が見つかったり、マギストスの新規が来ることで重ね引きでも手数になるような場合には枚数を増やすと思います。


聖魔の大賢者エンディミオン

ゾロアを素引きしている場合の展開に使う用のカードです。
相手に増殖するgを打たれた際に、このカードのドロー効果のみを使用してターンを返すこともあります。
このカードから動く展開の場合も レベル4を2体並べる事は可能なので 弱いアイスくらいの感覚です。
最低限の展開は保証されているので採用しています。

基本的には、召喚権を使用するゾロアやアイス・ライゼオルよりも弱い初動であり手札に複数枚抱えておきたいカードでもないので1枚採用です。

結晶の女神ニンアルル
結晶の魔女サンドリヨン

装備する用のカードです。場に出すことはありません。
装備時の効果は、ニンアルルは魔法・罠破壊でサンドリヨンはモンスター効果無効です。

基本的にマギストスの展開で装備するのはニンアルルが多いです。対面がラビュリンスなどの罠デッキと確定している場合は先行展開の際はサンドリヨンを装備します。

聖魔の乙女アルテミス

マギストスモンスターをサーチできる装備魔法です。

精霊コロゾ

マギストス展開で装備されたカードを2枚墓地に送って特殊召喚します。
このカードの特殊召喚でレベル4の頭数を増やすことができます。
各ライゼオルの固有の特殊召喚を先に行った場合には特殊召喚できないのでその点は注意してください。

以上が採用することになるマギストスカードになります。
現在、マギストスの新規がどんどん発表されているのでさらに構築を変化させる可能性もあります。
新規の結果、構築を変える場合に加筆しようと思います。

2.メインデッキの解説


YCSJでベスト16になった時の写真

YCSJ大阪で使用したデッキレシピをもとに解説していこうと思います。

(1)ライゼオルギミック

アイス・ライゼオル 3枚

マギストスギミックが召喚権を使用するギミックである以上、このカードと召喚権を食い合うことになりますが、3枚採用の理由はちゃんとあります。

理由としては2つあります。
1つ目はアイス・ライゼオルの特殊召喚効果による貫通が期待できる点です。
マギストスギミックは召喚権を使ってしまい、手数としても多くない都合上、ライゼオルギミックでの特殊召喚は非常に貴重です。
カード1枚と引き換えにレベル4モンスターを供給することができ、場合によっては装備しているマギストスカードをコストに特殊召喚することで貫通を狙うことができるため、手数として最大枚数の採用が必要だと考えています。

2つ目は、盤面を伸ばす能力が高い点です。
アイス・ライゼオルは召喚成功時にデッキから制約なしでモンスターを増やすことができるため、ライゼオル・デッドネーダーのような破壊を受けても盤面にモンスターを残すことが可能です。
これがマギストスギミックの場合、モンスターを増やすことができずに破壊されてしまう危険があり、正直にマギストスギミックから入ると負けに直結するような場面があります。
そのような場面を避けるために展開の選択肢としてアイス・ライゼオルを選択できるようにするために採用枚数を減らす必要がないと考えています。
単純にソード・ライゼオルの特殊召喚条件を満たせるモンスターとしても優秀です。

ちなみに,マギストスギミックとアイス・ライゼオルのどちらに召喚権を割くべきなのかという話についてですが、先攻展開では基本的にマギストスギミックに召喚権を割く方が盤面を伸ばしやすくなります。

理由としては、アイスを召喚して並べれるレベル4は①アイス・ライゼオル、②アイス・ライゼオルの効果で特殊召喚するソード・ライゼオル、③エクス・ライゼオル、④ノード・ライゼオル、⑤ノード・ライゼオルの効果で墓地から特殊召喚するライゼオルネームの計5体になります。

他方でマギストスギミックの場合、①絶火の賢者ゾロア、②封印の魔導士スプーン、③精霊コロゾ、(ライゼオル・デュオドライブ)、④ソード・ライゼオル、⑤エクス・ライゼオル、⑥ノード・ライゼオル、⑦ノード・ライゼオルの効果で墓地から特殊召喚するライゼオルネームの計7体とアイス召喚に比較すると盤面に用意できるレベル4が2体増えています。

今回の構築では、ヴェルズ・ウロボロスを立てハンデスするプランを優先しているのでレベル4の供給枚数が多いマギストスネームをアイスより優先して召喚することになります。


エクス・ライゼオル 3枚

EXデッキからXモンスターを落として特殊召喚できるライゼオルで1番強いモンスターです。

後攻ではアグリゲータを落として特殊召喚することで相手の妨害を踏みながら後続をサーチできます。先攻の際は、蝕の双子を落とすことライゼオル・デットネーターへの無限泡影系や三戦の才をケアすることもできます。

特殊召喚に特別な条件がなく、1枚初動兼貫通札なのでこちらも文句なしの3枚採用です。


ソード・ライゼオル 3枚

1枚初動兼貫通札であり減らす理由がないので3枚採用です。


ノード・ライゼオル

初動ではないものの、レベル4の供給枚数を増やせることから展開に必須であるため採用しています。

特殊召喚条件がXモンスターありきでエクス・ライゼオル以外との噛み合いが良くないので手札に毎回来て欲しい札ではなく展開中にサーチすることができることから最低限の1枚採用です。

昔の人が③の効果読んだら発狂しそう

ライゼオル・クロス
ライゼオル・プラグイン
ライゼオル・スラスター 各1枚

基本的にはデュオドライブでサーチする妨害兼リソース確保ができるカードです。
展開中にサーチでき、ライゼオル・プラグインとライゼオル・スラスターはライゼオル・クロスの③効果で回収できることから1枚ずつの採用です。
ライゼオル・クロスも展開を通したうえで1枚ドローができていれば、その後に破壊されても勝敗には影響しないため、1枚採用で問題ありません。

(2)サーチカード

エクス・アイスへのアクセス札

篝火 1枚  

エクス・ライゼオルやアイス・ライゼオルをサーチする用のカードです。
制限カードなので1枚採用です。


篝火と同じく、エクス・アイスへのアクセス札
さらに、スプーンにもアクセスできる

時空の七皇 3枚

基本的には、篝火と同じでエクス・ライゼオルかアイス・ライゼオルをサーチする用のカードですが、場合によっては封印の魔導士スプーンをサーチすることもできます。

このデッキの理想ハンドはマギストスネーム+エクス・ライゼオルです。
この状態であれば、マギストスギミックで先に召喚権を使用して展開することも、エクス・ライゼオルから展開して相手にデッキタイプを誤認させながら展開できるなど様々な選択肢を使うことができます。

このデッキの初期構想では時空の七皇で手札が1枚減ってしまうことがマイナスだと考えていましたが、マギストス+ライゼオルの手札が強いことから採用することにしました。

このカードを採用しない構築を使用していて採用しなくても初動率も十分にありなくてもいいと思います。

個人的に、時空の七皇を採用するかどうかについては、時空の七皇で手札が減る+山上固定のリスクが嫌いで1枚初動に重きをおき自由枠に割きたい方は不採用にし、

手札が減る+山上固定のリスクを許容でき、組み合わせで動くのが好きな方は採用でいいと思います。

(3)誘発と指名者系統


灰流うらら 3枚

相手からのドロー誘発を止めれること、今の環境で誘発としても広く打てるので3枚採用です。


エフェクト・ヴェーラー 3枚

相手メインフェイズにしか打てず、単発の無効系は簡単に貫通されてしまうものの、他の誘発との組み合わせで相手の展開を止められる可能性が高いことや対面を選ばずに打てる点を評価して3枚採用しています。

増殖するG 2枚

最強。以上


マルチャミー・フワロスとドロール&ロックバード 各2枚

ドロール&ロックバードはライゼオルや青眼などの環境にいるテーマに大体刺さるので採用しています。

マルチャミ―・フワロスもエクストラデッキからの特殊召喚が主体の現代遊戯王で増殖するGの次に強い誘発であるため、最低でも1:1交換をできるポテンシャルはあるので両方初手に引ければラッキーくらいに2枚ずつ採用しています。

無限泡影 3枚

先攻でも後攻でも打てる無効系カードです。
三戦の才や号を食らわないのと弾けるカードが抹殺の指名者やリブートくらいしかないので大体通ると思います。

先攻でも後攻でも打て、6枚目でも間に合うカードなので3枚採用です。


墓穴の指名者 2枚
抹殺の指名者 1枚

増殖するGやマルチャミー・フワロスを弾きたいので最大枚数の採用です。

3.展開例

マギストスギミックを利用した展開例を紹介していきます。
今回のnoteはマギストスギミックの解説になるので、ライゼオルギミックだけの展開はnoteでは割愛させていただきますが,気になる方はnoteの無料部分の最後に紹介する動画等で確認してください。

(1)スプーン初動

https://x.com/reona041122/status/1854244278152942033

(2)ゾロア初動

https://x.com/reona041122/status/1854245714500673813


(3)マギストスネーム+エクスライゼオル 

https://x.com/reona041122/status/1858988490249433579

いずれの展開も相手のハンドを2枚落としたうえで,デットネーターの破壊×4とクロスのモンスター効果無効の妨害を構えることができます。
相手の手札は後攻のドロー込みの手札が4枚なので、ハンデスで落としたカードが墓地効果を持っている・残りの4枚が全て有効札のようなことがなければおおよそ勝ちになると思います。

無料部分は以上で終わりです。
マギストス入りライゼオルの基本的な動かし方と考え方は無料部分だけでも十分理解できると思います。
誘発の受け方や考え方ゲーム中の思考等といったより実践的なことについては有料部分に記載させていただきます。
無料部分を読んで興味を持っていただけた方は是非読んでみてください。

また、有料部分を購入された方を対象にこのデッキの不明点や疑問点についてはXアカウントのDMで聞いていただければ可能な限り回答させていただきます。


今回、マギストスギミックの原案は乱慾さん(@ranyoku)からもらい、文章の校正は禿鷹さん(@hagetaka_vultur)にしてもらいました。
お2人ともありがとうございました。

また、ライゼオルの基本的な解説は、禿鷹さんが企画されているDuel Supportで動画になっているのでそちらも是非ご覧ください。



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