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9/30 伝説の第1回【日記】
日記をつけることにした。きっかけは、最近読んだライティングの指南書に「日記は書く力を鍛える筋トレのようなもの」とあったことだ。
以前noteに投稿したゲームの記事みたいに、自分の好きなものや考えたことを文章にして発信することは面白い。頭の中でもやもやしている情報を文字として形にできたり、読んでくれた人の反応があったりするとたまらなく嬉しい。自分の気持ちに適切な言葉を探すことやカッコイイ言い回しを考えることもとても楽しい。
文章にして表現したいことがたくさんある気がする。たくさんありすぎてどれから手を着けたらいいか悩んでしまうことだってある。なんとかしてテーマを一つに決めて実際に書き始めてみても、なぜか2,3行で手が止まってしまう。そこから何とか踏ん張って書き進めると今度は、全体の構成はどうしようか、こっちの言葉の方が読みやすいかなと悩んでいる。
あれこれ悩んでいるうちに面倒くさくなってきて「また時間のある時でいいや、今日はゲームして寝ちゃお」と書くことをやめてしまう。こんな感じで取り掛かったものを完成させないまま過ごしているうちに、また別のアイデアが浮かんできて、表現の種のようなものが頭に蓄積されていく。ふりだしにもどるだ。
「書きたい」が始まったのは、初めてちゃんとした文章をインターネットに投稿した2年前からで、そこからずっと種は増え続けている。もちろん自分でも把握できないほど大量。どうにかしてコイツらを体の外に、現実に引っ張り出したい。なんとなくだけれど、誰かにアドバイスを貰うとか、何か便利なガジェットを買うとか小手先の工夫では解決しない気がしていた。
その答えがこの「筋トレ」だった。私が読んだ指南書は、十数人の作家による文章を書きたい人へのアドバイスをまとめたものだ。面白かったのが、それぞれの職業やバックグラウンドは様々なのに、ほとんどの人が「とりあえず書こう。書くことは書けば書くほど上達するよ」と一様に書いていることだ。素人でも考えつく当たり前を、その道の名人たちが言うのだから絶対的に正しい。特にしっくりきた言葉が「書く力」と「筋トレ」だった。この方法で鍛えたプリミティブな力なら種をガッシリ掴んで、頭の外へ放り投げられるようになれる気がした。
問題は、この筋トレは元来のものと同じように辛いし、時間をかけて長く続けないと意味がないということだ。(実際ここまで書いてきてもうヘトヘト)
私はリアルの筋トレの方にも挑戦したことがある。モテるためだ。モテるための筋トレは長続きせず、半年ぐらいでやめてしまった。今振り返ってみると、物事を続けていくためには副次的な効果を期待するのではなく、やることそのものを楽しむことが大事だと思った。筋トレそのものを楽しいと思うことができれば辛くてもモテなくても筋トレを続けられたと思う。
その点、こっちの方の筋トレは私に合っている。いくら大変とは言っても、好きで楽しい書くことをやって、これまた好きな書くことのスキルやテクニックが向上するならこんなにお得なことはない。だから続けること、楽しむことを第一に大事にしてこの日記を書いていきたい。
私にもnoteでもの書きをしている先輩方皆様と同じような夢がある。”自分のエッセイがSNSでめちゃバズって、出版社の目に留まり、いくつかの投稿を再編したものが本になって大儲け”である。
幸運にもこの夢が実現したとして、本を買ってくれた人たちのことを想像してみて欲しい。内容を気に入って本を買ってくれた人の多くは、著者の私にも興味を持ってくれるはずだ。その中のいくつかの人はさらにこう思う「こいつの最初の日記はどんな感じなんだろう?」彼らは思い思いの端末でこのページのトップまでやってくる。
そしてあなたと同じように、ここの文章は分かりづらいなとかこの部分はべつに面白くないのに著者は得意げそうだなと思いながらもどんどん読み進めてくれる。そのうち最後の部分になってくる。読者は驚く。「ここ、未来のことを予想して既に書いてある!」まさにここの部分だ。私はこれまで名前を残すことができなかった往年数多くの作家たちと同じように、自らの本が出版されてベストセラーになること間違いなし!と信じている。
文章の面白いところはタイムスリップができることだと思う。黒板を独り占めするような長さの方程式を解かずともタイムマシンは作れる。未来の読者に向けた文章を書けばいい。
未来で出版されている本からこの日記にたどり着いてくれた方の読者の皆さん、こんにちは。2024年10月1日午前5時21分13秒の私と本が出版される前にこの日記を読んでくれた読者の方々がこのタイムマシンに乗ってやってきましたよ。ズルをして作ったものなので残念ながら過去から未来への一方通行しかできません。さらに、来たと言ってもあなた(もちろん未来の方)の頭の中にだけです。
あなたも乗ってみたいと思うなら、とても優秀な科学者になって発明するか、私と似たような文章を書いてみるかのどっちかです。後者の方はポンコツだけど、なかなか愛着の湧くものですよ。
今の私の「書く力」はこんな感じだ。
最後まで読んでくれた人ありがとう。
2024/9/30