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10/30 思っただけのことを言うな論【日記】
思っても言うなよ。SNSやニュースで話題に上がる問題や発言を見るたびに、そんなこと思っても口にするな!ということをよく考える。
口にするべきでないことは、書き言葉にもすべきではないと思うので直接的な例を出すのが難しい。セクハラやパワハラ、不祥事、炎上といった案件で取り沙汰される言動だ。大体が、そんなこと思っても言うなよ!という意識で防ぐことができたかもしれないと思う。
もっと一般的に、というかぶっちゃけると、デブにデブって言うな!ということだ。ブスでもハゲでも当てはまる。こんなのはがっつりハラスメントである。そしてみんな大好きルッキズム。
インターネットでは、こういうことで口撃する人が多いと思う。
そもそも、デブもブスもハゲも何も悪いことではない。
個々人に、それらの善悪とか正誤を決められる権利も能力も無いと思う。他者の見た目、性質にとやかく言うのはナンセンスだ。(ただ、過度な肥満に関しては、健康上問題があるとだけは言いたい)
一方で、個々人が他者についてどのような印象や感想を持ってもいいとも思う。禿げてる人を見かけて、「あ、ハゲてる」と心の中で思うことそのものは全然良い。だってハゲてるから。
ちょっと、というかかなり最悪だけれど、私もブスだと思う人を見かけたら、その人の主な印象は「ブス」だ。人間の感情とか情動や情緒のシステムって我々の認識以上に粗雑で乱暴で、露悪的だと思う。
それで、こういった心から来る言葉を如何にして、外に発さないようにするかには3つポイントがあると思っている。
1つ目は、価値観。今の自分の素直な気持ちは、今までの経験で偏ってしまった価値観によるものであることを自覚する。自分の感情、思いに疑いをかける。
例では主にルッキズムに関係する事柄だったけれど、世界には数えきれないほどの美醜の価値観がある。
禿げている人は男性的な魅力が低いのか、露出の多い女性は全員開放的な性格なのか、ファッションやメイクにはどのような意味があるのか、大きければ良くて、短ければ悪いのか、どちらか一つでなければいけないのか。美しいことは本当に良いことなのか。
人はそれぞれ独自の価値観を持っているけれど、価値観に深みや広がりがあれば、より多くのものを好意的に、ポジティブに受け止めることができる。そうすると、嫌な感情、嫌な言葉も生まれ辛くなる。
2つ目は、想像力。今のストレートな言葉は、聞く人にとってどのようなものか想像する。どういった状況になるのか考える。
常識的に、言われて嬉しいことか、悲しいことか。自分にとっては普通でも、その人にとってはトラウマを想起させる言葉ではないか。
関係性や立場はどうだろう。声の大きさ、調子。タイミングやシチュエーションは大丈夫なのか。相手は1人なのか、集団なのか。
あるだけの想像力でできるだけのシミュレーションをしよう。少しでもその場の人を傷つけてしまいそうなら心の中に留めるべきだ。
3つ目は、語彙力。今、頭にある言葉は、自分の感情を実に表したものなのか精査する。
自らが感じたもの、思ったものに即した意味合いなのか、それは相手にも誤解なく伝わるのか。もし、それが難しそうなら代用できる言葉はないのか。より柔和に、もしくは強固になる表現はないのか。言い換えられるものはないのか。
100%そのままの意味じゃなくても、柱となる感情を訴えられるような言葉はないのか。適切な言葉で相手としっかり感情の交換をする。知っている言葉の多さは、伝えることを諦めない力に繋がる。
思っても言わない方が良いことはたくさんある。でも、誰かに伝えないといけないことは比べ物にならない。
正直に喋ることは大事だけれど、お互いが心地よく、何かを恐れるわけでもなく淡々とした会話することが理想だ。
そして、これは文章を書くことにも共通していると思った。
文中の表現に気分を害した方、すみません。
最後まで読んでくれた人ありがとう。
2024/10/30