見出し画像

音ゲーをやめたいと思った時に読む記事

「はぁ…音ゲーがつまんねぇ…」

自らの腕前だけで出来ないことを増やしていく音ゲーというジャンルで、思った以上に成果が上がらず気持ちが落ち込むことがあるでしょう。

今回はそう言った方向けに、音ゲーを18年間それなりにやってきた身として少しでも力になれればと思い書くことにしました。
少しでもプラスの感情に近付けて音ゲーが出来るようになれば幸いです。

的外れな意見があったり「この場合はどうなの?」と疑問に思われた方はコメントください。拝見します。


1:つまらなくしている原因は何なのか

つまらないという感情を持つにも色々あって、理由を絞っていかないことには誤った対処法をしてしまうことになります。それと同時に、原因を知る事により上手く対応しやすくなり、長く付き合い続けられるというメリットも出てきます。
というわけでまずは深呼吸をして、何が自分の気持ちをマイナスにし(イライラ・落ち込み・悲しみ‥etc)音ゲーがつまらないと感じているのかを見ていきましょう。折角好きになれたものですし、些細な理由だけで離れてしまうのは寂しいものがありますからね。

原因は、時間軸とゲーム内外での出来事から見て大きく分けて3つあると考えています。


[1]ある日ゲーム内で発生した「バッドコンディション」

具体的には「目標スコアに届かず出来ない自分を突き付けられている」「いつもの実力が出せず練習が全然捗らない」がこれに当たるでしょう。コンディションが最悪であるがために上手くパフォーマンスが出来ていない状態なのですが、これに気付かないと「なんでいつもなら出来るのに…もっと頑張んないと…」と無理な力を入れるケースが起こり、そして大抵の場合虚無な結果で終わりやすいです。

[2]ゲーム内で長期的に続く「スランプ」

短期で済めばいいのですが、中には半月~1ヶ月単位でやっていても全然思った以上にリザルトが出ない事もあります。前に進んでいるのか分からない状態でやり続けるのは結構しんどいことです。闇雲にやり続けて悪化させ、最悪の場合やりたくなくなるという悲しい事例も考えられるでしょう。音ゲー引退の原因の大半はこれが多いです。

[3]ゲーム外で起こる「認められない」(短期・長期問わず)

ゲームの外でも落ち込むことは発生します。分かりやすい例だと「せっかくリザルト上げたのにいいねが全然来ない」でしょう。頑張りに応じていいねを欲しくなる(承認欲求)というのが人間の性ですが、全然つかないと「俺頑張ったのに…」と悪態をつきたくなるのもうなずけます。
最悪の場合、何でお前のリザルトにはいいねがたくさんつくんだよと攻撃してしまうケースも聞いたことがあり、承認欲求との付き合い方が問題になることが大半でしょう。


以上、大雑把ですが分けてみました。やはり「リザルト」関係からは切っても切れない関係であることは頭に入れておくといいかなと思います。

2:原因の分析と対策

さて、3つの中にどれが当てはまるのかを見たところで、発生する頻度を自分の経験なりにまとめてみました。

ソースはないのはご勘弁

まず、短期的なイライラがかなり多いです。そして、積み重なることで長期のイライラと混合してしまい「なんで出来ないんだろう…」と勘違いしてしまう事もしばしば出てきます。それくらい頻度として高いことを覚えておいてください。
ただ、逆を言えばこれへの対応は即効性があるのですぐに改善されることが多いでしょう。
一方で、後者2つは頻度が少ない代わりに重い症状として出ることが多いです。時間をかけて改善していくことになり、その間抜け出せない辛さと付き合うことになります。

[1]短期のバッドコンディションーとにかく寝なさい

まず、音ゲーやってるけど全然調子が上がらねぇ…という場合は「とにかく寝る」が大正義です。それ以外にいい方法は無いと思います。

一応自分なりのチャートはありますので書いてみます。(ちょくちょく動画配信もやっているのでその時の話も含んでいます)


今やってる曲、ちゃんと譜面を見ようとしている? 
┗ YES: まだ大丈夫、続行
┗ NO: やっても意味なし、別譜面やる

別譜面でも調子が悪い、そもそも身体動いてる?
┗ 普段の地力の50%も行ってない: 配信してても即切りしてふて寝
┗普段の地力の80%くらい: 配信している時なら続行、してなければふて寝
┗普段の地力の100%出てるはず: 今日は高難易度の日じゃないってことだから低難易度の日に切り換える

ただ回数積めば出来ると粘着してる?
┗ヤケクソ気味になってる: ヤメ時
┗パチンコ感覚になってる: パチンコ地帯の勝率を考えた上で続行か判断
┗凡ミスのせいで成果出ない: 続行、ただしミスが続くならヤメ
┗あと少しでつかめそう: 続行

感情が粗ぶってる?
┗身体由来によるもの: 絶対やめる
┗自分が出来ないイライラによるもの: 自覚した上で続行


こんな感じですが、1つの基準として考えているのが「ちゃんと考えながら音ゲーをやれてなかったら即ヤメ」です。特に短気な性格に当てはまりやすいと思うのですが、上手くいかないからと回数「だけ」を積めばなんとかなる状態になっていたら黄色信号です。悔しい気持ちは分かりますが、ヤケクソで音ゲーをやり続けても得られるものはほぼありません。逆に、なぜダメなのかを見つめ続けながら出来てるのであれば続行してもいいでしょう。

また、もう1つの基準は「調子の良さ」です。正直コレについては謎のパラメーター(もはや乱数とも言うべきもの)なので運もありますが、いくらコンディションを整えてこようがその日の調子が悪ければなんか出ないものです。エナドリ飲んでこようが二郎食おうがダメな時はなぜかダメなものです。割り切りましょう。



そして予防策ですが「普段からちゃんと寝る」「エナドリの多用は控える」「食生活を改める」など、日常生活の改善によってデバフ(不調)の確率を少なくすることが出来ます。(ホントに意味不明なレベルでダメな時があるので100%出来るという断言はできませんが…そういう所が乱数だと思う根拠)
ちなみに「深夜テンションだけどなぜか音ゲーうまかったww」は稀にありますがアテにしてはいけません。ハズレを引くことの方が圧倒的に高いです。


[2]長期のスランプー精神的支柱を増やして対応

短期で済むことが大半なのでそれで終わればバンバンザイなのですが、中には長い年月で苦しむことになるケースもあります。確実に成果は出ているはずだからいいところを見なさい、と言われても限度はあります。イヤな部分とずっと見続けることになるので精神的に参るのは無理はありません。

(※キチンと見据えたいのであれば人にアドバイスを求めてPDCAを見直すが一番です。ただこれはモチベがあるからこそ出来ることなので、今回の話から除外します)

そこで提案したいのが「今やっていることを分散して負担を減らす」です。今やっていることが辛いのであれば、ざっくり言えば「逃げて」しまうのが一番いいでしょう。案外逃げた先で解決のヒントを得られることはしばしばあります。
また、心の拠(よ)り所を増やすことで「あー最近ダメだしこっちでもやって気持ち上げるか~」と、1つが折れてももう1つに逃げ、離れている間に折れた気持ちを回復しやすいです。

で、この逃げ先は主に3つあります。(①がすぐに取り掛かりやすく、③につれて大変になるけどかなり役立つものというイメージで読んでいってください)


①同一ゲーム内-下埋め・ハード埋め・フルコン埋めなど

まずは、同じゲームでなんとかやり続けたい方向け。今自分が出来るメインより少し下の難易度で何かやってみましょう。ここら辺はゲームシステムにより出来ることが変わるので具体的には触れられませんが、代表的な例として「フルコンの数を増やす」「ハードゲージ完走の数を増やす」が挙げられます。
また、もっと下の、自分にとって超余裕な曲については「スコア上げ」「AP(理論値)増やし」も手をつけてみるといいでしょう。これらをやることで、

  • 超余裕な曲の精度詰め:道中の凡ミス率の削減

  • 少し下の難易度埋め:適正難易度の道中の安定感↑

と、自分が最終的に目指す目標の手助けになってくれます。

ただ、デメリットとして「適正難易度の難所はそれをやらないと上手くならない」という問題が発生します。こればかりは向き合う必要が出てくるのですが、1日3~4曲くらいはやる、で少し混ぜるだけでも効果は出てきます。これなら仮に出来なくても「下埋め分でいいリザルト出たからヨシ!」って言えますし、とにかく1日の音ゲー成果をゼロで終わって落ち込むことは回避できます。これ地味にデカいです。
そして出来るようになったら練習頻度を上げる。多少でも食らいつけるようになっていれば「出来るかもしれない」とモチベが上がりやすいと思います。


②別音ゲー内-再建・新しい挑戦

気持ちを入れ替えて、新しい音ゲーに手を出してみるのも1つの手段でしょう。
メインの音ゲーが全然上手くいかなくても、別の音ゲーなら無双できることはよくあります。逆に、全然手をつけたことのないジャンルの音ゲー(例:プロセカ(非固定レーン)メインの人がKALPA(固定レーン鍵盤)をやる)をプレイすることで新しい切り口を開けることもよくあります。
費用対効果で考えると気持ちが折れやすくなるので「これだ!」と思った音ゲーをやってみるのが一番です。直感でいっちゃいましょう。


③音ゲー以外-旅行・食べ物・散策など

音ゲーという趣味がポックリ折れてしまった時の支柱として別の趣味を準備しておくのも大事だと思います。
お金がかからない意味で最強なのが散策でしょう。普段何気ない景色を注視して歩いてみると結構色々発見があって面白いですよ~(自分が好きだからとさりげなく誘ってみるスタイル)

何が自分に刺さるかは全然分からないものなので、これも色々触って直感でやっていくのが一番だと思います。



以上が主な逃げ先となるのですが、ここまでの話を図で表してみましょう。


PCで作るのが面倒な図式だったので手書きで作成

自分はこの形を「支柱型モデル」として考えているのですが(別の人の受け売りなんですけどね笑)、要は「音ゲーという趣味の、特定の音ゲーの、特定の目的だけに全力を注ぎこむと折れた時すごく大変」ということです。そして、自分のアイデンティティを1つに注力すればするほど、成長具合は凄まじいものになる一方で折れた時のリスクも大きなものになります。最悪何もしたくなくなるほどに苦しむことになる可能性も考えられえます。

繰り返しになりますが、①→③の順番で作成のハードルは高くなります。それでも、①は意識の切り替えだけで簡単に取り組めるのでやってみてください。


[3]承認欲求-扱いが面倒であることを理解する

最後に、承認欲求関係。まず究極の一言。

ゲームは、まず自分が出来たと思えることが一番大事

他人に「これ上手かったでしょ!」と伺い立てる必要もなく、自分が「上手かった」と思えることが一番大事です。…ってSNS時代にこれやるの一番難しいけどな!(自分も取得出来たのここ最近ですし…)

…と、現代社会では承認欲求を断ち切れ的な話はほぼ不可能ですし時間がかかるので、承認欲求を満たすためのリソース確保法を考えてみましょう。
なお、承認欲求と付き合うにあたって気を付けたいのは「承認欲求は貯まらず、減り続ける」ことです。一度大きく称賛されたからといって長くは持ちません。時間が経てばまた欲しくなります。そして減り続けて「飢え」の状態が続くとイライラしやすくなります。これらは自覚しないうちに感情を揺さぶってくるものですから結構厄介です。


①師匠ポジの人に褒めてもらう

これは思った以上に効果がありまして、自分もボルテ企画の時にプロのかねこさんに見てもらいながらやったらすごくやる気が出ましたし、何より考え続けてプレーすることが出来ました(今はのんびりやってるのでアレですが…)

そうでなくとも、今の実力よりめっちゃ上の人に師匠ポジをお願いして「リザルト見てください!」と言ってみるのはかなり大きいと思います。(何なら、これ1つでも十分価値があるくらいにデカいです)
もちろんリザルトの厳選は必要ですが(見る方も時間のリソース使いますからね)、緊張感を持ったプレーを続けるにはオススメです。


②少人数コミュニティでリザルトを上げる

①より現実的で手早く出来るのがこの方法。クローズド系のSNS(discord、LINEなど)で10人程度のコミュティを作成してゲームのリザルトを貼り付ければ何かしらの反応は必ず来ます。(来なかったら反応に困るものを投げてしまった失敗失敗、くらいで片づけちゃいましょう)
XなどTLがドバーっと流れてくるタイプのSNSで多くの人が目に留まるリザルトはごく少数なので、小さいところで確実に反応がもらえるシステムを作り上げるといいでしょう。(もちろん、他の人のリザルトにも積極的に反応した方が良いです)


③特定の人に送る

これは①・②と似た部分があるのですが、一番即効性のある方法はこれでしょう。コストも少なく済みやすいメリットがありますが、問題点は「気軽にリザルトを送れるほどの仲の人がいるか」ですね。む、難しい…。



色々見てきましたが、結局の話「どれも時間がかかる」が難点です。承認欲求のリソース確保に近道なし、なので日頃から構築していく必要が出てきます。
でも、構築している間の代替物はどうするのか?―それは[2]で話した心の拠り所が多ければ多いほど飢えはしのぎやすいと考えています。満たされないなら、他で満たせばいいのです。
ではゼロの場合は?  承認欲求の「飢え」が続きますが、少なくと「自分は飢えている」であることを頭に入れておけば原因不明のイライラと戦わずに済みます。

どうコミュニティを作るのかについては別論になるので今回は割愛しますが、この問題については時間がかかること、承認欲求に飢えている時期は自分自身の状態を見つめなおすことが大事だと思います。


3:音ゲーを「楽しまければならないもの」と考えない

以上、音ゲーが楽しくなくなった時の主な傾向と対策を書いてきましたが、ここで1つ自分なりの考え方を話ししたいと思います。

「『音ゲーは楽しまければならない』という考え方を捨てる」ことです。

決して音ゲーは苦行モノだとか、そういうことを言いたいわけではありません。「音ゲーは楽しんでやらないといけない」という考え方そのものに対して、無理して楽しもうとしなくて良いと考えています。

確かに、これまで「つまらない」「イライラする」という表現を使ってますので「楽しくない」を改善するための記事だと思われた方もいるかもしれませんが、自分が考えているのは「楽しいという感情は忘れやすく意識されにくい」です。
ライブやお祭りに参加した時に楽しくてあっと言う間に時間が過ぎ去ったことはありますでしょうか。「楽しい」という感情は、振り返って初めて気づくものであり、今「楽しい」と思わせるためにアレコレ考える必要はありません。
逆に、マイナスの感情はすぐに気づきやすく、そして溜まりやすいものです。こちらを対策し「楽しい」の領域に持っていきやすくすることの方が自然と「楽しい」状態を作りやすくなるのではないでしょうか。


4:それでも音ゲーをやらなくなった時は

以上色々書きましたが、そもそもの根本的問題として「気づけば音ゲーをやらなくなった」もあります。やめたいなぁではなくやんなくていっかぁ…そんな気持ちです。

これは自分の経験談ですが、「他にやりたいゲーム/やりたいことが見つかった」が圧倒的多数です。音ゲーより時間をかけたいものが出てきたら、自然的に音ゲーの時間が減っていきます。そして気付かないうちにフェードアウトする。そんなものだと思います。

もし恨みつらみで辞めてしまった場合は、大半は「費用対効果」を考えた結果じゃないかと思います。楽しませてもらっている対象だから、裏切られた時に「お前のせいだ!」と言いたくなってしまうのも無理はありません。

適切なコマがあったので引用。何であろうと差し出す姿勢の「推し」と「好き」では雲泥の差がある(大塚志郎『漫画の赤本4』より)


そして、「なんとなくやらない」という流れに逆らい無理にやったところであまり意味はないと考えています。
確かにやり込んだ時間が多ければ多いほど名残惜しさはありますしそれまで積んだものを簡単に捨てられない思いはあるでしょう。(いわゆるコンコルド効果)
でも、なんだかんだあっさり忘れてしまうものです。自分も、中高生の頃から8年やっていたQMA(クイズゲーム)は気付いたらやらなくなったし、興味本位で始め3年も狂ったようにやったボンバーガール(チーム対戦ゲー)も家庭用でちょこちょこっとやるくらいになりました。

ただ、忘れてはいけないのは「取り組んでいたことが『好き』な時期があった」ということです。そして、「好き」は再燃する可能性を十分に秘めている。今は沈下してしまったけど、時が経ってまたやりたくなることも全然あります。

これまで「好き」を維持するための話をしてきましたが、たとえ熱量が無くなってしまってもそれは「おしまい」ではなく陰で支えになってくれますし、新しい物事への「はじまり」につながる事もあるかなと思います。

(キザっぽい表現になっちゃいましたね笑)


5:おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。
これは自分の経験談に沿った1つの提案にすぎません。もっと上手い方法があるかもしれませんし、違う見方がいいこともあり得ます。無責任な発言になって申し訳ないのですが、ハウトゥーというのはそういうものです。ただ、少しでも参考になる部分があれば実践いただけると幸いです。

自分は音ゲーを始めて18年と、人生の大半を共に過ごした関係になりましたが、正直世間的にはバカとしか言われないでしょう。
ただ、好きでやってるのですから仕方ありません。今後もそんな「好き」を少しでも形に残していければなぁ…と考えています。

それではみなさん、よき音ゲーライフを!

いいなと思ったら応援しよう!