音ゲーの断片帳#7 リラックスすれば音ゲーは「上達」するのか?
昨日12月2日、1つのnoteがXで話題になっていた。
「上達するのが辛くなったら『実力に固執すること』から距離を置き、心の底から楽しんでプレーした方がかえって上達しやすい」と言った主旨(間違えていたら申し訳ない)の文章なのだが、読み込んでみると「あれ?」となったのでまとめてみたいと思う。
1:「上達が辛い」の解決法は「音ゲーを楽しくプレイする」なのか
まず違和感を覚えたのはこの部分だ。小見出しのつながりから「音ゲーが上達しなくて辛い人たちへの解決法=音ゲーを楽しくプレイする(太字は筆者)」と読み取れる。
果たして、音ゲーを楽しくプレイすればするりと上達し気持ちラクになれるものだろうか?
音ゲーを楽しくプレイして解決できるのはあくまでも「辛い」の部分であり「上達」の部分が解決するとは限らないし、作者自身も以下の部分で上達自体について拘らなくなったと言及しており、楽しむことと上達との因果関係は強くはないように見える。
また、後半で触れている「上達」に関する部分も気になる部分がある。
確かに「リラックス→上達が速い」は1つの方法ではあるが、それを実行するための音ゲーの練習方法やプレイ方法はどういったものなのか。「時には普段プレイしないような楽曲に触れてみる」と少しは触れているが、より具体的な案―例えば普段のプレーはどうしているのか―あまりクリアに見えてこない。
2:違和感の正体―「上達」の含む範囲の大きさとのミスマッチ
以上、記事の内容に触れつつ考察してきたが、特に違和感を覚えたのは「上達」の部分だ。少なくとも、低難易度~高難易度全ての場合で有効打であると自分は思わない。
上達(あるいは成長)について、かなり困難な壁があったとして、ほぼ全ての場合で何かしらの「苦労」が伴う。(もしラクに突破出来たとしたら、簡単に超えられる壁であったか、本当の意味での天才でしかない)
確かに今すぐに超えられる壁(低難易度~自分が出来る丁度いい難易度)ならリラックスも有効だが、現時点では超えるのにかなり労力がいる壁の場合はこれだけで対応出来る…と言うには厳しいものがあるだろう。どうしても「難しい、キツい」という感情は発生する。「ラク」にやるには何かしらの負荷をかけ、壁をよじ登らなければならない。
作者がSDVXで上達できた理由があるということなのでそちらが公開され次第また読んでみようと思うが、どのように自らに負荷をかけながらプレイされたのかが気になるところだ。
ただ、いずれにしても「上達」と「(全ての場合で)心の底から楽しんでプレーする」という因果関係は無理があるのではないか。楽しむだけでは無理が生じる場合、どうすれば解決に近づけるのか。
そんなところに自分は違和感や疑問を覚えるのであった。
3:いずれ出来るさの精神でプレーする―自分の場合(おまけ)
お世辞にも自分は成長速度が凄まじいものではないが「お前はどうしてるんだよ」とツッコまれそうなので、少しでも気持ちラクになる方法でも書いてみようと思う。のんびりやりたい人には向いてるのではないだろうか。
[1]「いずれは出来る」の気持ちでやる
昨今のAP(理論値)詰めや最高難易度のスコア上げならともかく、現状自らにとってかなり難易度の高い課題を必死こいて得られるリターンは(映えとか自己承認欲求を除いて)実はあまり多くなかったりする。それどころか詰めている過程でしんどくなってくることの方が大きい。
なので「今出来なくてもいずれクリアしたる」で放置してしまう。そして、地力で一発KO出来るタイミングになったら一気に仕留める。そうすれば「俺出来るじゃん!」のループが続けられる。
[2]詰めなきゃいけないものでもイヤになったらすぐ止める
とは言え、例えばレベルフィルなど目標のためどうしても「頑張らないといけない曲」が出てくる。これが結構しんどいものがある。99%クセ曲か最高難易度楽曲だからちゃんと向き合わないといけない。
そんなわけで目標のためにやっていくわけだが、大体の場合うまくいかない曲が出てくる。全然出来る兆しが見えないし、しんどくなるだろう。
さすがにすぐ諦めるのは考え物だが、それでも苦しい時はある。
というわけで自分は2つ基準を設けている。
30分以上特定の場所で煮詰まってしまった場合は止める
やるのがしんどくなったらすぐ止める
出来ないところを出来るまでやり続けても、うまく通ったとして運が良かったとかそういうレベルの「確率が低い状態」でしかない。
なので、詰めるには時期尚早か気持ちが後ろ向きになった場合はすぐ止めることにしている。(まぁ時々意地を張ったケースもあるが…)
なんかおまけの方が長くなりそうなのでこれくらいにしておこう。
繰り返しになるが、最高難易度ではこの方法はあまり適してないがそこそこの難易度であれば使えるんじゃないかと思う。