人生の決定権

私は小学校の頃将来のことなんて何も考えていなかった。ただ遊んで、友達と会話して過ごす日々を送っていた。当時は男子から悪口を言われることが多かった。だからその男子を殴ったり、逆に悪口を言い返したりしていた。

そんなことが当たり前になったまま私は小学校を卒業し、中学生になった。その時の私の中学校に対するイメージは勉強が大変なところ,楽しくないところとかだったのでとても不安だった。しかし、私の住んでいる地域に中学校は1つしかないので小学校のときとほぼ同じメンバーと過ごすことになった。そうすると必然的に私の心は小学校の頃のままだった。だから先生に怒られたり,テストの結果が悪かったりするなど色々な問題があった。
親からは「アンタこのままだと本当に終わるよ」と言われたが、もちろん勉強する気などなかった。

そして2回目のテストの前日、試験範囲が全然終わっていないことに気づき私は泣いた。そして、親に助けを求めた。自業自得だ。そこから親の説教が始まり、その後泣きながら勉強した。親は「中学の勉強はやったら必ず出来るから」と言った。そしてその言葉を信じて勉強した結果、学年7位を取った。(2回目は11位)
結果を聞いた瞬間、私は大声で叫びガッツポーズをしていた。そして親は正しかったんだと気づいた。

私はそれから勉強に必死で取り組んだ。当時はいい点数が取りたい!という気持ちより後悔したくない!という思いが強かったため、親に「頑張りすぎじゃない?」と言われても決してやめなかった。むしろ、「邪魔すんなや」と暴言を吐いていた。友達も無視し、ついに中学2年生の夏頃に先生からもそれを注意された。その時の私は「何で頑張ってるのに怒るの?」「何でみんな邪魔するの?」としか思っていなかった。

しかし注意されてしまったことは直さなくてはいけない。なので私は直そうとした。友達が話しかけてくれたとき、勉強したくても必死に笑顔をつくった。家族とも出来るだけ関わろうとした。しかし直そうとすることに囚われ過ぎて逆に勉強が出来なくなった。成績はあまり下がらなかったが、明らかに少ない勉強時間を見て辛くなった。友達からは「どうせ勉強してるんでしょ?」と言われたが、本当にやっていなかった。みんなから「アイツは頭がいいから」と言われ辛かった。勉強していないのにみんなから誤解されて、本当に努力している人に申し訳なくなった。泣きたくなった。

受験生となっても勉強することなく、私はただ学校で友達と話している人になった。親からは私が行きたいと言ったこともない高校に行けと言われ、どうすればいいか分からなかった。その時私は私立に興味を持っていたが、親が提示した高校より偏差値が低かったため、私立に行ったら自分を甘やかすことになるのでは?と思い、自分の思いで決めていいのか分からなかった。親の期待に応えなければいけないのが辛かった。確かにあの時、親の言葉がなかったらあんなに嬉しい思いはしなかったと思う。でも、こんなに辛い思いもせずに済んだはずだ。私は親を憎んだ。しかし、元はと言えば自分が勉強しておけば良かっただけの話だ。自分のせいでわたしはこうなった。自業自得だ。

結局、わたしは後悔をした。後悔したくないという思いで勉強したら、こうなった。どうすれば良かったのだろう。どうしたかったんだろう。分からない。分からないことが怖い。もう逃げたい。逃げても意味はないし、誰も助けてはくれない。

でもそれでいい。自分がいるから。今までの自分は私を信じているから。どんなに辛くても過去の自分は今の自分を否定なんかしない。とりあえず、逃げることは撤回する。生きることまでやめちゃいけない。逆に、いつだって終了させられるんだから気軽でいいや。

この人生の決定権は自分にある。他の誰でもない。


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