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CSVファイルがプログラムでよく使われる理由とExcelファイルの違い

「先日、友人から『プログラムでデータを読み込む際、なぜCSVがよく使われるの?』と聞かれたので、せっかくなので記事にしてみることにしました。」

プログラミングやシミュレーションでデータを扱う際、インプット用のデータをCSVファイルで読み込むケースがよく見られます。しかし、「なぜCSVが選ばれるのか?」「Excelではダメなのか?」と疑問に思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

今回は、CSVファイルが使われる理由や、Excelファイルとの違いについて分かりやすく解説します。

CSVファイルがよく使われる理由

1. シンプルで使いやすい

CSV(Comma-Separated Values)は、データをカンマ区切りで保存する単純なテキスト形式です。この構造のシンプルさが最大の強みで、以下の特徴があります:
・フォーマットが簡単で、どんなプログラミング言語でも簡単に読み書きできる。
・特定のソフトウェアに依存せず、多くのツールで扱える。

2. 読み込みが高速

CSVファイルはプレーンテキスト形式なので、余計な解析が不要です。そのため、Excelファイルと比べてデータの読み込み速度が圧倒的に速いです。特に大量データを処理する場合、この高速性が重要になります。

3. 汎用性が高い

ほぼすべてのデータ処理ツールやプログラミング言語(Python、R、MATLABなど)がCSV形式をサポートしています。異なる環境間でデータをやり取りする際にも非常に便利です。

4. 軽量

CSVファイルは余計なフォーマット情報を持たないため、Excelファイルに比べてファイルサイズが小さくなります。クラウド上でのデータ共有や保存スペースの節約にも役立ちます。

5. どこでも編集可能

CSVファイルは単なるテキストファイルなので、メモ帳やテキストエディタで簡単に開いて編集できます。専用のソフトウェアが必要ない点も魅力です。

なぜExcelファイルを避けることがあるのか?

一方で、Excelファイルは表計算ソフトとして便利ですが、プログラムやシミュレーションのデータ入力としては避けられることがよくあります。その理由を見てみましょう。

1. フォーマットが複雑

Excelファイル(.xlsや.xlsx)は独自のバイナリフォーマットやXML構造を持っています。そのため、読み込むには専用ライブラリ(Pythonのopenpyxlなど)が必要です。また、セル結合や書式設定が含まれると、データ抽出が複雑になります。

2. 読み込みが遅い

ExcelファイルはCSVと比べて構造が複雑であるため、読み込む際に時間がかかります。シミュレーションや大量データの高速処理には向きません。

3. 依存性の問題

Excelファイルを扱うには特定のソフトウェアやライブラリが必要です。一方、CSVはプログラム内蔵の基本機能だけで簡単に扱えます。

4. データが不確実

Excelには計算式やマクロが含まれることがあり、意図しないデータ変更が起きる可能性があります。CSVではそのようなリスクがなく、データの信頼性が高いです。

それでもExcelファイルを使うべきケース

とはいえ、Excelファイルが全く使われないわけではありません。以下のような場合には、Excelが適していることもあります。
・データに書式や視覚的な情報が必要な場合
例:セルの色や注釈で意味を伝えたいとき。
・非エンジニアがデータを確認・編集する場合
一般的なユーザーにはCSVよりExcelの方が馴染みがあります。
・データ量が小規模で処理速度が重要でない場合
小さなプロジェクトではExcelの柔軟性が役立ちます。

結論:用途に応じて使い分けよう

CSVファイルはそのシンプルさ、速度、汎用性の高さから、プログラムやシミュレーションでインプットデータとして最適です。一方で、Excelは視覚的な表現や一般ユーザー向けに優れています。

「何を重視するか」「どんな環境で使うか」を基準にして、適切な形式を選びましょう。

あなたのプロジェクトではどちらが適していますか? コメントでぜひ教えてください!

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