素敵なご夫婦の話

この間の「みんなでうたう会」でとても素敵な出来事がありました。

1組のご夫婦が、夫の強い希望で初参加。奥様は私の隣に座り、御主人はその隣。うたう会は、参加者のリクエストで進行していきます。うたごえ喫茶用の歌集から選ぶのですが、最初から3曲ほどは暗めのチョイスでした。

ご主人がぼそぼそと、暗めの歌ばかり続くとぼやいているのを黙って聞いている奥様。リクエストカードと歌集をご主人に渡し、奥様と2人でリクエストしたご様子。リクエストカードには、なぜその曲を選んだのかを書く欄もあります。

2時間のうたう会は、途中で１０分ほどの休憩を入れ3部制で構成されています。第1部の終了前、御主人のリクエストが司会者から読まれました。

加山雄三の「君といつまでも」

司会者が選んだ理由を語り始めました。

長年、連れ添った奥様と、これからも一緒にいたいから選んだ曲だと

司会者からの是非、前に出て間奏の間のセリフも言って欲しいとの依頼に、御主人は照れながらも前に出て、歌い始めました。この日、会場は満員御礼の大賑わい。ご主人の「君といつまでも一緒にいたい」とのセリフに会場は拍手の嵐。

この後の、リクエストにドラマが隠されていました。この会の司会者（自称小泉進一郎さん）の進行が素晴らしい。

次が奥様のリクエスト曲「幸せなら手をたたこう」

ご主人の選曲を知った上での奥様の返事。誰の選曲かを分かったうえでの進行。面と向かって言えないことを歌で伝える、なんて素敵なご夫婦だろう。７０代と思しきご夫婦に、人生の奥深さを教えて貰いました。

お正月がくれば、又１つ年を重ねることになります。

良き先輩に出会えた、うたう会の一コマでした。