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西の単騎待ち

フリーランスのライターになってから、なるべく倒しで納品できるよう、ひたすら記事を書き続けていた。納期が迫っていても、そうじゃなくても。

ずっとそうやってきたが、このままでは身体を壊すだろう。そこで2025年は、「デイリーの目標を達成したら当日の業務終了」を意識すると決めた。

1月6日は仕事が翌3時に終了。しかし、遅く起きたし仮眠もとったから、眠くはない。しばらく考えて、オンライン麻雀をインストールした。

前回

最後に麻雀を打ったのは数年前だ。メンツは、私・夫・義弟(妹の夫)・義弟の父。義弟の父が大の麻雀好きと聞き、「いつかぜひ一緒に」とお誘いしていたところ、遊びに来てくれたのだ。

変わったメンツだったがとても楽しい夜であった。

あれから何年経つだろう。義弟の父も他界して、もう麻雀を打てない。たった1回ではあったけれど、とても楽しそうにしているのを見て、お誘いしてよかったと思ったものだった。

役満

若いころ、夫やその友達から麻雀を教わった。「今日は麻雀」と置いていかれるのがつまらなくて、教えてもらったのだ。

週末、だらだらと誰かの家に集まって打ち始める。そのころは全員がMarlboroを吸っていた。深夜になると、眠くなった夫が決まって少牌・多牌し始める。冬は極寒の玄関に行って眠気を覚ましながら打っていた。みんなでオリジナルの役満を考えて遊んだ日もある。結局、誰も上がれなかった。もうどんな役だったのか思い出せない。

遊ばなくなったのは、私と夫以外のメンツが夭逝したからだ。2人とも30を迎えていない気がする。あまりにも悲しくて記憶が曖昧で、正直それが何歳であったか思い出せない。

紫煙に満ちた部屋。朝の光。ごちゃごちゃに置かれた飲み物。振り返ると、すべてが愛おしい。

西の単騎待ち

インストールした麻雀は想像より面白くて、時間が溶ける。仕事に差し障りそうだから、きっと私はアンインストールするだろう。

そう思っていたとき、ふっと手牌を見たら西の単騎待ちだった。他界した友達が、好んで西の単騎待ちをしていたのを思い出して、少しだけ泣いた。

もっともっと、老いてよぼよぼになるまで、一緒に麻雀を打っていたかったと今でも思う。

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ren
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