【ジャンクギター遊び】YAMAKI F-108 フレット交換
最近色んなギターを手に入れ遊んでる為に弾けてなかった愛機ヤマキF-108、ふと引っ張り出してみたら上手く弾けず呆然。フレット高さが無さすぎて左手の運指がズル出来ないものだから、久々に弾くと自分のヘタさ故まともに音が出せません。
改めてフレット高さを見ると0.6mm切ってます。そういや前回の擦り合わせの時に限界超えてた事を思い出しました。コレはオリジナルを維持するのは諦めフレット交換した方がスッキリするなと思い、作業を始めます。折角だしセミジャンボフレット化しちゃおっと。
国産安ギターですが'60年代後期のギター、既に50年以上を経てるだけに作業は慎重に進めます。フレット抜きの前に使うのはコチラ。
フレットを食い切りで抜く前にハンダごてで入熱すると指板欠けずに綺麗に抜けていいんです。この時ハンダをフレットへ確実に熱を伝える為の媒体として使っていますが、フレット上にハンダが馴染むのを目安に熱加えたら楽にフレットが抜けます。使う食い切りはフレット切るのとは別のモノを準備し、刃先を砥石で真っ平らにしておくと抜き専用として使い易いです。抜いた元のフレットは2mm幅でした。
全て抜いたら次に指板の掃除。そういえばこのギター、指板Rがかなり付いてるよなぁと確認したらなんと!
ラディアスゲージで180R、これはオールドのストラトと同じ指板Rですね。普通アコギの指板は10inch(250mm)以上のRなのでコレは強烈、さすがはヤマキです。
このまま仕上げるのも面白いのですが、ちょっぴり手直し、9.5"Rへと微修正していきます。
わずかですがネック起きの症状も見られたので、アルミフレームに紙やすりを貼ったモノで面を出しておきます。コレで更に弦高追い込める筈。
フレット溝を軽くさらったら、フレットを準備して打って行きましょう。今回は2.4mm幅フレットとします。
フレット端は先日作ったヤスリホルダを利用して仕上げ、擦り合わせにはオイルストーンで更ってフレットヤスリで丸め、最後に紙やすりとバフで仕上げます。
指板にはサンシックンドリンシードオイルを塗布して潤いを与えましょう。
あとはナットを貼り直し、弦を張ったらネックの反りと弦高を追い込みます。
なんだかんだで6弦弦高2mm切りまで追い込み調整完了です。フレット高さも1.2mmと元の2倍以上となりとても弾きやすい状態へ。
国産アコギ黎明期の一本、価値は無いに等しい安ギターですがこう見えて侮れない音出すんです。既にトップ板の反りも凄まじい事になっていますが、弾ける限りは弾き続けてやろうと思います。