【随想】趣味奏者の憂鬱
趣味で楽器を楽しむ上での活動の多様性について、自分の経験談を書いてみたいなと思います。
時差で目が覚め時間を持て余してる時間潰しなので、気楽に読んで貰えれば嬉しいです。
時代の移り変わりと共に奏者の活動の場も変化しましたね。
楽器店やスタジオ、音楽雑誌でのメンバー募集をきっかけにバンドを組み、ライブハウスで演奏して聴いて貰っていた時代から、今は自宅にいながらでも遠隔セッションアプリと配信ソフト、VRを使い、ネット配信でライブができる迄に活動の幅が広がっています。
ぼくはええ歳のおっさんなので、バンドブーム時代を経験した世代です。独身時代は月数回のライブを属するバンドで活動しつつ、サポートで色んな方々を支えてましたが、当時は現場に足を運び演奏するのが常で、それがまた楽しかった様に思います。
結婚後は仕事や家庭に重みを置いた生活とすべく子供達が大きくなるまでは一旦音楽活動を休止していました。独身時代にやりきった感もありましたしね。
そんなこんなで月日が流れ、子供らの手が掛からなくなってきた頃から、スマホアプリやセッションで軽く遊ぶ程度で活動を再開したんです。きっかけはnanaというスマホアプリ。
このアプリは人の投稿した録音の上にほかの人が録音を重ねて行く事が出来るんですね。なので、バンド音源をドラム、ベース、ギターの順に重ねればオケが出来ちゃうって寸法。気軽さと世代の広さが気に入り、以前はよくこのアプリで遊んでいました。
ココで遊んでいた人達とリアルセッションし始めた事から緩く活動を再開したんです。
その後、セッションバーや昔の音楽仲間とスタジオセッションして遊ぶ中、ネットでもセッション出来るらしいよと噂を聞き、NETDUETTO(現SYNCROOM)に手を出します。今はスマホでも遊べるからユーザ数はかなり増えたんじゃないかな。
やってみると普通にリアルタイムにセッション出来ちゃう。しかもかなりの高音質で遅延なく出来ちゃうから、感覚的にはレコーディングに近い。コレならセッションに出向かなくても、家に居ながらにして毎日遊べる!としばらくどっぷりと嵌っていきます。
そんな中始まったのが新型コロナ禍、外出が自粛されセッションに行くのもままならない事態に陥ります。そんな中でもSYNCROOM(コロナ禍の始まりの頃に名前が変わりましたね)ユーザだったおかげで、自宅に籠りながら楽しく人と音楽を楽しむ毎日を過ごしていました。
有志に声を掛けて貰い、嵐よりも先にネット配信で各自は在宅のままリアルタイムライブ出来た事なんかもいい思い出です。演奏技術だけじゃなく映像処理、配信技術に長けた方々と音と動画の同期を実現する取り組みが出来たのはいい経験でしたね。その後はライブ演奏の配信も一般的になっていき、とても身近な活動となっている様に思います。ぼくは踏み込んでいませんが最近ではVRでの配信も盛んだそうですね。
ただしコロナ禍が長引く中で、当初ユーザ数が大幅に伸びたSYNCROOMも徐々にアクティブユーザの数が減少していきます。
これには様々な理由があるかな。
コロナ禍の終焉と共にリアルの活動に戻った人
音楽性の違いや同好の人と出会えなかった人
そして画面越しの相手への配慮が出来る人ばかりでは無かった事も、ね。
ほんとネットの世界は難しいですね。かく言うぼくも、リアルの活動に軸足を移しました。
コロナ禍が明け、様々な活動が活発化する事で、互いに顔を合わせ目を見てコミニュケーション出来る世界に戻りつつあることが大変嬉しく思います。ネット世界の利便性も活かしつつ、人同士が素敵に関わって行ける音楽活動をこれからもして行きたいですね。