レンタルスペースの料金設定(一人当たりの料金やオプションの使い方など)
こんにちは。レンタルスペースを運営しているヒロセなです。
今日は、レンタルスペース運営者を悩ます「料金設定」について、僕が普段どのように考えているかをお話をします。
料金は、高すぎると予約が入らず、安すぎると利益が出ません。このバランスの見極めが、成功の秘訣。レンタルスペースの料金は、「時間あたりの利用料金」が基本。その他に、「人数を追加するときの一人当たりの料金」や「オプション料金」などを設定できます。基本料金からオプションまで、レンスペ料金のことを抜け漏れなく解説していきたいと思います!
1. レンタルスペース運営で設定できる料金の種類
利用するプラットフォームによって、設定できる料金の項目は微妙に異なります。今回は、利用者が多い「スペースマーケット」で設定する場合を想定しお話しします。
スペース運営では、主にこの3つの料金の設定が可能です。
利用料金
スペースを利用する時間あたりの料金。
平日、休日、時間帯ごとに異なる金額を設定することができます。
オプション料金
利用者が自由に選択する有料オプション。
人数追加、備品貸出、ゴミ捨て、片付け などがあり、利用者のニーズに合った備品やサービスを用意すれば、売上のアップセルを狙えます。
維持管理費
スペース維持のために請求する料金。1回の利用に対し、0円〜任意の金額で自由に設定できます。
プラットフォームによっては、利用料金の設定が15分単位であったり、維持管理費が設定できない場合もあります。細かい調整は、各プラットフォームへ登録するときに行えば大丈夫なので、ここでは大きく料金の種類を頭に入れておきましょう。
2. レンタルスペースを成功させる「料金設定」の考え方
一人当たりの料金で周辺施設に勝とう!
利用者がレンタルスペースを探すとき、同じエリアのレンタルスペースはもちろん、カフェやレストラン、カラオケ、ネットカフェなどの一般施設も併せて検討しています。自分のスペースの利用目的にあわせて、どんな施設と料金を比較されるのかチェックしましょう。例えば、会議室としてスペースを貸し出すなら、近隣のドロップインできるワークスペース、長居できるカフェなどが競合になります。そのエリアにある一般施設を含めた競合の価格を調査することで、どのくらいの料金なら高いのか・安いのかを把握します。
カフェやカラオケほど安くはできない…と考えるかもしれませんが、レンタルスペースは複数人で借りることがほとんど。「一人当たりの料金」に換算して周辺施設と比較すると、レンタルスペースにも勝ち目があります。例えば、レンタルスペースの合計金額が1時間あたり2,000円だったとしても、4人で利用すれば一人当たり500円。カフェのコーヒー1杯と同じくらいの価格です。
また、競合のレンタルスペースの料金をチェックするときは、曜日や時間帯別で調査しましょう。料金を細かく設定していることも多いです。
レンタルスペースを成功させるには、まず、エリアの中で高すぎるスペースになることを防ぎましょう。最初のうちは利益が少なくても、まずは予約を獲得して実績を積むのがおすすめです。
イベントや連休があると料金相場が変わる
ゴールデンウィーク、クリスマス、年末年始、夏休みなど、大型連休やイベントと連動して、周辺のレンタルスペースが料金を変更することも。周辺スペースの料金が変わると、自分のスペースの予約状況も変動します。合わせて値上げしたり、あえて値下げして予約を獲得したい場合は、3ヶ月前には価格の調整を行いましょう。ほとんどのプラットフォームで、3ヶ月先まで予約が可能なためです。
オプション設定では売上のアップセルを狙う
有料オプションを設定することによって、利用料金以外の売上を立てることができます。どのようなオプションを設定すべきかはスペースの利用目的によってさまざま。きちんと利用者のニーズを捉えた提案をすることができれば、売上アップだけでなく、他の競合スペースとの差別化にも繋がります。
スペースの目的別のオプション例はこちらです。
維持管理費の有無は要検討!
維持管理費は、スペースを快適な状態に保つためという名目で利用者に請求できます。
基本の利用料金が高い利用者であればさほど気にしない傾向ですが、1時間500円程度の低単価スペースや、短時間の利用が主な場合、維持管理費によって予約されづらくなるリスクもあります。
維持管理費の設定は、周辺の競合スペースを参考にしたり、実際にありの場合・なしの場合をテストしてみるのがおすすめです。
3. 料金設定で売上・予約アップした成功&失敗事例
僕がスペース運営をしていて、実際にやったり、聞いたりした、料金設定の成功例をいくつか紹介します。
例1:常に競合よりも安い利用料金にして予約アップ
レンタルスペース運営では、頻繁に競合スペースが参入してきます。僕がよくやっている方法は、定期的に競合スペースの価格をチェックして競合よりも若干安く料金を調整すること。
実際のところレンタルスペースは、価格以外の需要(季節やイベントなど)に左右されやすい性質があるので、価格を下げたからと言って必ずしも予約が増えるわけではありません。
ただ、そもそもレンタルスペースを探す人は「コストを安く抑えたい」と考えている人が多いので、効果はあると考えています。
例2:競合との差別化により高単価を目指す
「ここじゃなきゃいけない理由」を作ることができれば、競合スペースと比べて料金が高くても予約が入ります。僕がゲーム部屋を作るときは、どこよりもゲームの種類を多くすることによって差別化をしました。
他にも、収容人数を増やしたり、高価な家電を設置したり、営業時間を長くするなどが差別化になります。スペースの利用目的や利用者のニーズを捉えて試行錯誤しましょう。
例3:魅力的な有料オプションで単価アップ
利用者にとって魅力的な設備や備品を導入して有料オプションにすることで、客単価を上げることに成功しました。
実際に効果的だった有料オプションはこちらです。
・高価なヘアアイロン導入…高級ヘアアイロンのヘアビューロンを設置。
・監視カメラOFFサービス導入…700円でも需要が高いので、値上げして1,500円に。
・キッチン利用の有料化…元々は無料。需要が高いので、値上げして1,000円に。
例4:低単価で小規模なスペースの価格調整は少しづつ
僕が運営しているコミュニティーの経営者さんがおっしゃっていた話です。若者をターゲットにしているような低単価で小規模なスペースでは、利用者がコストをシビアに見ている場合が多く、値上げが中々難しいようです。
50円づつ値上げをしていったところ、ある一定の金額になったらピタリと予約が止まってしまったとか…。利用者に予算上限がある場合、どんなにスペースが魅力的でも候補から外れてしまうこともあるので、価格調整は慎重に。
4. コミュニティで料金設定の悩みを解消
実際に運営を始めると、予約が入らない、売上が伸びないなどの悩みが尽きません。特に収益に関わる料金設定は売上を左右する重要な要素ですが、僕の場合は、周りに経験者がいないので試行錯誤するしかなく大変でした。
自分以外のリアルな成功・失敗事例を知ることは、とても参考になります。一人で悩んだり、ネットの情報だけで考えたりせず、他のレンタルスペース経営者の意見を取り入れている人は、次々に成功しています。
他のスペース運営をしている人に出会う機会がない…という方は、僕が運営しているコミュニティ「レンスペ民の集い」へ参加してみてください。
ここには、レンタルスペースの経営者だけでなく、これからスペース運営を始めたい人もたくさん参加しています。もちろん誰でも無料で参加できますし、課金などは一切発生しません。
料金設定のことだけではなく、レンタルスペースに関連するさまざまな情報収集の場としても活用いただけます!