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レンタルスペースが儲からないは嘘!適切な物件選定×正しい努力ができれば稼げます
こんにちは。レンタルスペースを運営しているヒロセなです。
僕がレンタルスペース運営を始めてから、1年以上。この間、周囲の人から「レンタルスペースは儲からないって聞いたけど本当?」と聞かれることがよくありました。
僕は、約1年で5店舗をオープンさせ、全てのスペースで黒字化を達成しているので「レンタルスペースは儲かる」と言い切っています。ただ、儲かるためには押えるべきところをしっかり押えることが絶対条件。儲からない人は、頑張りどころが間違っているだけだと思います。
今日は、約1年間がっつりレンスペ運営をしてきた僕の経験を踏まえて、儲かる運用をするためのポイントをお話しします。
僕とスペース運営について
本業はエンジニア。普段は、Web開発やSaaS系のtoB事業を展開しています。エンジニアはやりがいがありますが、まとまった作業時間が必要で、突発的なトラブル対応が求められる仕事でもあります。息子と娘が生まれたことを機に家族との時間を大切にしたいという思いが強くなりました。そのため、副業としてレンタルスペース運営を始め、家族の時間を増やしながら収入の安定を図っています。
現在運営しているレンタルスペースは全部で5店舗。東京都心部と埼玉中心部にあります。2023年から副業としてレンタルスペース運営をしており、初年度に年間約750万円の副収入を達成しました。
レンタルスペース経営者同士でつながるコミュニティ「レンスペ民の集い」の運営も行っています。
レンタルスペースが「儲からない」理由とは?
儲からない理由は、大きく2パターン。
「そもそもの物件選定が悪い」か「運用のやり込みが甘い」のどちらかです。
(1) そもそもの物件選定が悪い
レンスペ需要のないエリアの物件、もしくは維持費が高すぎる物件は、その後どれだけ運営を改善したとしても黒字化が本当に難しい!早期撤退をして赤字を抑え、物件選定からやり直した方が良い場合もあります。
- エリア選定ミス
周辺にレンタルスペースがないエリアは、そもそも時間貸しスペース自体の需要がない場合がほとんど。もちろんまだ誰も目をつけていないブルーオーシャンという可能性もありますが、需要のあるエリアはだいたい他の経営者が既に目をつけ、スペースを展開しています。
スペースマーケットやインスタベースなどの大型プラットフォームを使って、同じエリアに競合がどのくらいいるのか、そこにどの程度予約が入っているかを調べてみましょう。競合が儲かっていれば、エリアとしては問題ないので、運用方法を改善することで売上が見込めます。
- 高すぎる維持費
予約は入るものの維持費が大き過ぎて黒字化が難しいという場合もあります。維持費には、コストカットの見込める変動費と、見込めない固定費があります。光熱費や消耗品費、清掃費などの変動費が高い場合は、コストカットが容易。ですが、維持費のうちほとんどを占めるのは、固定費の家賃。運営の工夫で減らせるものではありません。
もちろん、維持費が高くとも売上をアップして黒字化する可能性はあります。エリア自体に需要があるのであれば、これから紹介するような改善策を講じれば売上を伸ばすことは可能です。
ただ、家賃をギリギリ超えるくらいの黒字では、薄利すぎて初期費用回収までの道のりが長くなってしまいます。
維持費が高いかどうかを確かめる方法として、同じ条件の物件を探して相場を探りたいところですが、又貸しOKの物件は希少なので中々難しいもの。現在の維持費のまま収益を上げるには、あとどのくらい予約が入れば良いのか計算し、それが可能そうかどうかチェックして見極めましょう。
(2)運用のやり込みが甘い
エリアの選定や維持費に問題がない場合は、運用方法を改善することで儲かるようになります。
- 集客力を上げる
レンタルスペースの集客には、プラットフォームを利用します。(自社で予約サイトを作り集客をしている方もいますが、大手企業であったり、プラットフォーム経由の予約と並行して運用している場合がほとんど)
必ず掲載すべきプラットフォームは、スペースマーケットとインスタベース。この2つを使っていないスペース経営者は見たことないです。どちらか一方でも未登録であれば、早急に掲載を始めましょう。集客力が倍になる可能性があります。
また他にもスペイシーやカシカシといった中小規模のプラットフォームもあります。最初のうちは、可能な限り多くのプラットフォームで掲載し、少しでも予約件数を増やしましょう。
プラットフォームへの掲載が十分であるにも関わらず、予約が入らない場合は、利用者にとって魅力的な掲載ページになっていない可能性があります。中でもメイン画像は超重要。清潔感があるか、スペースの魅力が最初のメイン画像で伝わるかなど、売れている他のスペースと見比べて足りていない点を改善しましょう。
メイン画像が良くても評価が低かったりレビューが少ないと予約は入りません。レビュー評価が低い場合は、低評価の理由を分析してコツコツ真摯に改善をしましょう。高評価をもらうコツは、予約完了後から退室するまで利用者に対して丁寧なフォローを心がけること。レビュー件数が少ない場合は、利用後にメッセージでレビュー投稿を呼びかけることも効果的です。
- 適正料金への調整
レンタルスペースの料金設定では「一人当たりの料金で周辺施設に勝つ」ことが大切。周辺施設にはレンタルスペースだけではなくカフェや飲食店、カラオケなどの施設も含まれます。スペースマーケットだけではなく、食べログなどで周辺施設の滞在費用を調査しましょう。
また、イベントごとの価格調整も売上アップに繋がります。土日祝日、GWやクリスマスなどイベント需要が高まるシーズンは、料金を値上げします。反対に、平日や年間イベントが少ない月などは料金を下げるなどの細かい調整も行いましょう。
勝つための料金設定についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
- 競合との差別化作り
同じ利用用途の競合スペースが周辺に乱立している場合、価格競争になってしまい利益が出づらくなります。そこで重要になってくるのが、他のスペースとの差別化。
例えば、パーティースペースを運営している場合、テレビやたこ焼き器を置いているスペースがほとんどですが、テレビではなくプロジェクターを設置して迫力ある映画鑑賞を推したり、チーズフォンデュ器やビールサーバーを設置してよりリッチなパーティーができるようにするだけで差別化になります。
他にも、推し活や女子会に特化するなど差別化の方向性はさまざま。試行錯誤を繰り返してそのエリアにあった差別化を進めていきましょう。
- 利用者のニーズとスペースのズレを修正
パーティー需要が高いエリアで、ワークスペースをやっても予約が入りづらいということ。繁華街の近くなら飲み会会場、ビジネス街であればワークスペース、住宅街であればママ会や勉強会もできるマルチスペースなど、エリアによって利用者のニーズに傾向があります。
運営者自身がやりたいスペースを開くのも夢があって良いですが、僕の経験上、エリアごとの需要にあったスペース作りをすることが儲かるための近道です。
失敗事例から学ぶ
-事例1: エリアのニーズが予想より少なく、赤字続きに
僕が運営するレンタルスペースコミュニティーにいるオーナーさんの体験談です。需要の少ないエリアで、予約が入りづらく初月から今まで赤字続きになっているそう。周辺にはレンタルスペースがわずか数店舗しかなく、そもそもエリアにニーズが無かったようです。しかし、需要の高いエリアの主要駅から徒歩13分圏内という情報から、きっと予約が入るはずだと考えてしまいました。
又貸しOKの物件は見つけるのが難しいので、特に初心者の方は、物件が見つかった嬉しさですぐ契約をしてしまう場合も。しかし、エリア選びの失敗だけは、その後の運用をいくら頑張っても挽回が難しいもの。エリアのニーズ調査は特に慎重になる必要があります。
- 事例2: 家賃と運用代行手数料が高く黒字化が遠い
先ほどの事例1と同じ方の話です。スペースの赤字が続く理由として、エリア選定に加えて維持費が高くついてしまうという事情もありました。まず家賃が数十万円と高額なため、赤字になった時の負担が大きいこと。また、運営代行業者と契約してしまっているため売上の10%を手数料として支払う必要がありました。代行を使わないレンスペオーナーと比べると黒字化の難易度が高いことが分かります。
黒字化や初期費用の回収をどの程度急ぐかは人それぞれですが、最初のうちは代行業者や清掃員などを使わず、なるべく自分だけの力で始めてみるのが良いかもしれません。実際に手を動かすことで、運営上の課題も見えてきますし、外注すべきところや自分でやるべきところが分かってくるはずです。
- 事例3: 利用者のニーズを汲みきれず機会損失に
僕が運営しているあるワークスペースで利用者のニーズを汲みきれなかったと感じている店舗があります。ビジネス街で会議室として貸し出しているスペースで、需要もそこそこあり黒字化はできていますが、パーティースペースにすればもっと利益が出ることに後になって気がつきました。物件を契約するときに大家さんとの取り決めで「飲酒NG」としてしまっているためコンセプトチェンジができない状態です。
エリアに居る人たちのニーズを知ることがその後の利益を左右する重要な要素だと思い知った経験でした。
成功者から学ぶ儲けるコツ
-成功例1: 「ニーズのあるエリアで、安い家賃」の物件のみを選ぶ
僕の必勝法は、ニーズのあるエリアで家賃を抑え、『あとは運営をやりこむだけ戦略』です。今からお伝えするルールさえ守れば、運営を始めても黒字化すること自体さほど難しくありません。実際、黒字化できなかったスペースは0件です。
物件を契約するときにもっとも気にすべきは、とにかく家賃!
不動産業者に物件を探してもらい、目ぼしい物件が見つかったらまずエリアのニーズがあるかを調べ、次にエリアの家賃相場よりも安いかを見ます。もちろん家賃が高くても売上を上げられる可能性はありますが、難易度が高いので僕は手を出しません。
僕の場合は「ニーズのあるエリアで、安い家賃」という条件を満たしていれば9割方契約を決めていますが、レンタルスペースを黒字にするには毎月の維持費だけではなく、初期費用の回収も必須。最終確認として初期費用(敷金礼金、更新料、仲介手数料など)の回収難易度もチェックします。
初期費用の回収難易度は、下記の方法でチェックしています。
■ 想定物件
家賃:10万円
管理費:1万円
敷金・礼金:40万円(敷金2ヶ月・礼金2ヶ月)
更新料:10万円(家賃1ヶ月分)
仲介手数料:10万円(家賃1ヶ月分)
毎月かかる家賃を、管理費込みで計算してみます。
A:家賃+管理費
家賃10万円 + 管理費1万円 = 1ヶ月あたり11万円
1ヶ月に11万円の固定費が発生することがわかりました。しかし、物件にかかる費用は月々の家賃だけではありません。初期費用と更新料を含めて考えてみましょう。
2年分の家賃と初期費用と更新料を合わせて、24ヶ月で割ってみます。2年にする理由は、多くの物件が2年更新で、2年に1度更新料が発生するためです(都内の場合)。
B:2年分の家賃+2年分の管理費+(敷金・礼金+更新料+仲介手数料など)÷24ヶ月
2年分の家賃10万*24 + 2年分の管理費 1万円*24ヶ月 = 264万円
+ 敷金・礼金 40万円 = 304万円
+ 更新料 10万円 = 314万円
+ 仲介手数料 10万円 = 324万円
/ 24ヶ月 = 1ヶ月あたり13.5万円
月々の家賃は11万円ですが、初期費用や更新料を最初の2年にならすと、月13.5万円です。初期費用が高いと感じたら、このような計算をしてみて、回収難易度を判断するようにしましょう。
最初に物件選定さえできれば、契約後は、黒字を目指した運営のやり込みにひたすら集中するだけ。運用中も「長期的に初期費用は回収できる」とシンプルに考えることができます。
-成功例2: 周辺スペースを分析して差別化することで売上アップ
僕が運営しているマルチスペース(パーティー、デート、コワーキングなどさまざまな用途で使えるスペース)の売上を伸ばした事例です。周辺スペースを分析し差別化することに成功しました。
具体的に行った施策はこちら。
・ボードゲームを20種類以上に増やした
・メイン画像にボードゲームやSwitch、プロジェクターがあることがわからなかったので撮り直した
・近くにライブでよく使われるドームがあったので、ライブ前に髪やメイクを整えられるよう道具揃えた
・飲み会しやすいように、ビールマグなど食器を拡充した
上記のように競合との差別化を進めることで唯一無二のスペースにすることができました。また、それに伴い今まで無料提供していたオプション(キッチン利用やヘアアイロンなど)を有料にしたので、客単価をアップにも成功しています。
レンスペ運営で儲かるようになるには情報交換が超重要!
実際に運営を始めると「なぜ儲からないか分からない」「もっと売上を上げる良い方法はないのか」など悩みが尽きません。他にも良い物件が見つからない、集客ができない、売上が伸びない、顧客とトラブルが起きたなど、さまざまなことが起こります。そんな時は実際にスペース運営している経営者に相談するのが、最も早くて参考になります。
実際に僕が運営しているコミュニティ内では、日々このような情報が飛び交っています。
・ハイシーズンの利益を最大化するためには3ヶ月前から金額調整が必要
・学割プランを設定する方法
・スペマのプロモーションリンクを使った公式LINEからの集客方法
・自身のパーティースペース売上を上げるための改善点を見つけるためのアドバイス
レンタルスペース経営を検討している方は、まず情報交換できるコミュニティに参加して情報収集をしてみるのがおすすめ。一人で悩んだり、ネットの情報だけで考えたりせず、他のレンタルスペース経営者の意見を取り入れている人は、次々に成功しています。
儲かるレンタルスペース運営のヒントをLINEグループで共有中!
同じレンタルスペース運営者同士でトラブルや対応方法を共有するコミュニティがあると良いなと考え、LINEのオープンチャットを作りました。(2024年12月時点で76人の参加者がいます)
実際にトラブルに直面して困ったときは、コミュニティーでの情報収集が断然おすすめです。スペース運営をしている人に出会う機会がない…という方は、僕が運営しているコミュニティ「レンスペ民の集い」へ参加してみてください。
レンタルスペース情報交換LINEコミュニティー
「レンスペ民の集い」
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実際にチャット内では、このような質問が飛び交っており、初心者の方でも気軽に発言していただけます。
「レンタルスペースって今でも需要あるんですが?」
「レンスペを始めるにあたり、どのような調査や準備をしましたか?」
「名古屋でレンタルスペースをしたいのですが実際にやってる方はいますか?」
「予約は概ねどのくらい先まではいりますか?1〜2ヶ月先?それとも1〜2週間以内が多いでしょうか?自分はまだちゃんとはじめられてないのですが…」
ここには、レンタルスペースの経営者だけでなく、これからスペース運営を始めたい人もたくさん参加しています。もちろん誰でも無料で参加できますし、課金などは一切発生しません。儲かるためのヒントはもちろん、レンタルスペースに関するさまざまな情報収集の場として使えますよ。