見出し画像

[理系受験生必見]2024阪大物理8割,慶應理工物理96%を取れた物理学習法


はじめに

入試科目としての物理にどういったイメージを持っているでしょうか?

初学者の方であれば、公式をとりあえず丸覚えすればできるようになりそう…などと思っている方もいるかもしれません。学校の授業を中心に学習を進めている場合は、まずは良問の風、次に名門の森やって、過去問やって物理対策は終わり!なんて思っている方もいるでしょう。塾や予備校で物理を学んでいる方は、微積物理という単語を聞いて、微積?数学?よくわからないけど名前かっこいいな、と思って微積物理教の教徒になったり…

これまで受けてきた指導や、読んできた記事によって捉え方は違うと思いますが、この記事では、少なくとも大阪大学や慶應義塾大学、早稲田大学などには物理で差をつけて合格できる程度まで、物理の学力を向上させられる勉強法について紹介していきます。

入試物理の概説

まず、物理は力学、電磁気、熱力学、波動、原子の5分野に分けられます。また、多くの大学で、力学、電磁気が頻出分野になっています。他の分野に比べて、この二分野は学習しなければいけない事項も多いです。力学、電磁気学、熱力学は融合問題も多く、どの分野もしっかりと対策する必要があります。以下各分野について見ていきます。

力学

入試物理の勉強を始める際、真っ先に学習を始めるべき分野です。というのも、他の分野の土台作りにも力学の知識や考え方が必要なためです。現役浪人問わず8月までには、力学の基礎を固めておくべきだと思います。

電磁気

電磁気は大きく、電気の分野と磁気の二つの分野があります。この分野は、最悪夏以降に学習を始めても間に合わせることができます。実際、駿台の高卒コースでは、夏以降に本格的に学習を進めるカリキュラムになっています。

熱力学

高校範囲の熱力学は、学ぶ事項がとても少なく、三日もあればある程度の入試問題を解けるようになります。この分野は、夏休みが終わるまでに一度集中して勉強する期間を作るのがおすすめです。

波動

この分野は、他の分野と違って、個別に覚えなければいけないことが多いです。この分野も、集中して勉強する期間を作って、まとめて勉強するのがおすすめです。

原子

現役,浪人問わず、学習が後回しになりがちな分野だと思います。実際、12月から学習を始めてもなんとかなります。入試問題は、力学と絡めた融合問題も多いです。

具体的な学習法について

まず,学習方針について紹介します。

物理全体の学習方針

まずは、教科書に載っている公式を理解することが必要です。この段階の学習には、微積を使って実際に公式の導出をするのがおすすめです。例えば、エネルギー保存の式や、仕事とエネルギー変化の式は、運動方程式をもとに導かれます。こういった普段使う道具を導出する練習を積むことで、問題を解くときの立式ミスが減らせます。また、難しい問題を解く糸口に気づきやすくなります。

また、早い時期(4月から9月)にたくさんの問題を解くことは推奨しません。物理は、基本公式の理解を深めることが非常に重要なためです。
こういった学習を積んだ上で、入試物理の解法を自分なりに整理するのがおすすめです。例えばですが、回路の問題であれば、基本的に電荷保存と回路方程式を立てる、熱力学頻出のピストンを含む問題であれば、熱力学第一法則、とピストンの運動方程式を立てる、などとシンプルに解法をまとめておくのがおすすめです。

時期別の学習


以下は、物理未履修または、ほとんど学習していない受験生が4月から物理の学習を本格的に始めることを想定しています。

受験期

4月から8月
この時期にすべきことは、力学の基礎を固め8月の終わりには、入試問題を解けるレベルに習熟することです。また、熱力学と波動についても、ある程度進めておきたいです。解く問題数や、問題集にはこだわらず1問ずついろんな見方で問題を考える姿勢が必要です。

9月から11月
電磁気の学習を進めましょう。それと並行して4月から8月に学習した分野については演習を積むのがおすすめです。
電磁気の学習についても、力学と同様に公式の理解から学習を進めましょう。そういった学習を積んだ上で、理解を深めるために問題を解くのがおすすめです。

12月

12月は共通テストの過去問や予想問題集を解くのがおすすめです。物理に関しては、共通テストと2次試験で問題の毛色が違うためです。また、原子分野についても、この時期に集中的に学習するのがおすすめです。


おすすめ教材

ここからおすすめな教材/講座の紹介をしていきます。

JUKEN7 物理(笠原先生)

全ての理系受験生におすすめです。私は、YouTubeの無料コンテンツのみしか利用していませんでしたが、それだけでも十分な量の教材があり、物理の理解を深めるのにとても役立ちます。特にお勧めするポイントは、大学入試の物理に必要なところと、大学で学ぶべきところの線引きがしっかりされていることと、理解しやすい簡潔な説明です。微積を用いて解説する先生ですが、口頭説明が非常にわかりやすいので、誰でも授業についていけると思います。

駿台 物理特講 入試物理Classic(森下先生)

夏期講習の講座で、映像でも開講されています。私も現役生の時に受けていました。テキストには、例題が豊富に載っていて、夏期講習後もずっと活用できます。授業で解説される演習問題は、全て難関大の過去問ですが、全てためになる問題で、受験勉強で1度は解くべき問題が載っています。映像で受講すると、丁寧な板書がpdfでもらえるので、授業中にノートを取ることで精一杯になることもありません。

東進 ハイレベル物理(苑田先生)

はっきりいって1部の受験生にしかお勧めできません。その1部の人とは、物理学科に進みたい人や、大学以降も物理を学びたい人です。
私は、現役生の時に受けていましたが、2度受講しても全ては学びきれず、かなり遠回りしてしまったと思っています。ですが、原理から詳しく、高いレベルで講義してくれるので、最難関大学志望で、物理以外の科目の学習が順調に進んでいる方には、合っていると思います。

補足

市販の問題集(旺文社の問題精巧シリーズ,名門の森,難系)などいろいろあると思いますが、どれもそんなに変わりません。なので、本屋さんなどで実際に手に取り、載っている問題のレベルを基に、自分のレベルに合ったものを選んだらいいと思います。

入試物理の考え方を、上記で紹介した講義などで学んでから、練習するために参考書は使うべきです。もし経済的な理由で、予備校の講義を受けることができない場合などは、以下の参考書でその段階の学習を自習で補うことができます。

終わりに

物理の学習で一番重要なのは、基礎の理解を大事にすることです。その段階の学習には、微積を用いて公式の理解を深めるのが最適です。ただ、問題を解きながら、理解が深まるという側面もあるので、完璧主義者にはならずに、ある程度公式の理解や導出ができるようになったら、問題演習に移るという姿勢も大事です。


最後まで読んでいただきありがとうございました。



いいなと思ったら応援しよう!