第14節 ジュビロ磐田戦
こんにちは、私です。
磐田戦は0－1で敗北。序盤は前から嵌めて、高い位置で奪うシーンを多く作りました。前半はチャンスも多く、ここを決めていればまた結果は変わっていたのかもしれません。ただ、後半は磐田に主導権を握られ、セットプレーの流れから失点。この試合は動きが少なく、走れていませんでしたし、ミスも多かったような印象で、連戦の疲れはかなりあったように思います。
それにしてもホームで磐田に勝てませんね…
J2リーグ 第14節
ジェフユナイテッド千葉 0－1 ジュビロ磐田
・守備の狙い
試合序盤はハイプレスをかけて、途中からリトリートに切り替えて戦い、チャンスをそこまで作らせず。おそらく磐田のチャンスは前半の章太と一耀が接触したところと後半早々のクロス、ジャーメインのゴールだけだったように思います。失点はしてしまいましたが、疲れを考慮し、ゲームプランを組み立てることができていたのは評価できます。ただ、後半は運動量が落ち、相手のビルドアップを制御できないシーンが増えてしまいました。この苦しい時間帯に何かしら手を打ちたかったです。
①守備の変化
序盤はハイプレスで相手のビルドアップに制限をかけていきました。
3分には磐田のゴールキックの流れから図のように積極的に前からプレスをかけて、ロングボールを蹴らせていました。
このように序盤は積極的に前から行って、高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを狙っていました。相手選手の技術も高いため剥がされてしまうシーンもありましたが、狙いは表現できていました。
ただ、途中からはリトリート守備が増えるように。これに関してはもともと準備していたみたいですし、高い位置で嵌めることができなくなったから、劣勢の状況になったから引いたわけではないです。連戦による疲れや雨で濡れたピッチコンディションによる消耗を考えると悪くない選択だと思います。状況に応じて引く判断もして、相手をサイドに追い込んでボールホルダーに近い受け手をどんどん埋めていく守備をしていました。実際に前半はほとんどチャンスを作らせず、奪ってからのロングカウンターも効いていました。
②後半の守備
後半は磐田に主導権を握られる形に。
主導権を握られた要因は磐田SBの立ち位置が低くなったことにあると思います。
前半の磐田はSBが高い位置を取って攻撃をしてきましたが、後半は低い立ち位置を取ってきました。その結果、日高などジェフのWBがSBへのプレスに行きにくくなって、守備が嵌らなくなってしまいました。
実際に椿は試合後にこのようにコメントしています。
僕が守備のときは２トップみたいな感じで、ブワ（ブワニカ 啓太）と行く感じだった。そこはうまく前半ハマっていたと思うし、自分含めてチャンスを決めないとああいう展開になってしまうと思いました。後半、少し守備がハマらなくなったときに、自分たちで［４－４－２］に戻すのが遅れてしまい、後手を踏んで決められた感じがあります。ピッチ内の修正力は課題かなと思います。
確かに4-4-2にすれば、低い立ち位置を取るSBに対してもプレスに行きやすい。劣勢の時間帯に手を打つのであればこういったシステム変更をすべきでした。
また、途中から入った古川が厄介で、ここで時間を作られてしまいました。あとはジェフの選手の運動量が途中からかなり落ちていて、連戦の影響はかなり大きかったように思います。
・ビルドアップの工夫と課題
ビルドアップに関してはやはり質が低いように感じます。チャンスを決めきれていれば結果は違ったかもしれませんが、ボール保持の安定感はもう少し欲しい。特にアタッキングサードでの質が低く、ライン突破はできるようになったけどそこからの展開は課題です。
ビルドアップでは図のような3-4-2-1（3-1-5-1）のような立ち位置を取っていました。3バック＋アンカー小林で数的有利を作ってライン突破し、裏へのパスを第一優先として基本的にはワイドに供給していくといった狙いがあったでしょう。
3バックにしたことで最終ラインからWGへの距離が短くなりWGへの供給がしやすくなったように思います。ペナ幅を2CBで回すよりも3CBで回したほうが難易度は下がりますし、3バックにした効果は出ていました。また、アンカーの小林もしっかりと２トップの間に立って牽制できていたのも良かった。これに関しては毎試合当たり前のようできていますし、チームの約束事となっているはずです。大輔のワイドへ供給するパスの質も上がっていますし、ワイド(WG)への供給を前半は安定して行えていたのは良かったですね。
左サイドは基本的には椿が大外レーン、日高がハーフレーンを担当して、中盤の見木も絡んでいく形に。椿と日高はレーン交換しながらという形で流動的に立ち位置を変えていました。大外レーンでの裏抜けの動きは多いですが、ハーフレーンで抜けることは少なかった印象なので、ハーフレーンでDFラインの背後を取ってニアゾーンに侵入したり、抜ける動きで中盤にスペースを作ってそこにブワニカや見木が絡んでいくような攻撃をしていきたい。
右サイドは田中が張って、風間が右IH(シャドー)、西久保が3バックの一角、右IBを担当していまいした。右サイドでは西久保のパスが引っかかるシーンが多かったと思います。
右サイドでは田中が相手のSBにマーク、風間が相手のボランチにマークされている状況で、西久保にとって出し先がない状況となっていました。
磐田戦のミックスゾーンの西久保のコメントを読むと、西久保は2手先、3手先を予測してプレーしているように感じます。田中につけても風間がマークされているため、その先のゴールへ向かう展開が見込めないと判断をしていました。
この状況の一つの解決策はブワニカが降りてくるです。
ブワニカが中盤に降りてくれば、中盤で数的有利となり、西久保の出し先も増えます。
実際に後半序盤の49分のシーンでは、ブワニカが降りたことで西久保の出し先が増えて嵌らずに前進させることができました。もう少しブワニカが降りてビルドアップに関われば、もっとゴールに近づくことができ、チャンスも増やせると思いました。
この試合は連戦で行われたということもあって、途中から運動量が落ち、前線の選手の動き出しが少なくなってしまいました。運動量の低下がビルドアップで停滞感を感じた原因だと思います。
・最後に
守備での狙いは表現できていてそこは評価できます。ビルドアップに関しては工夫は見られましたが、ワイドに供給した時の動き出しなどはもう少し工夫がほしいですね。ただ、この試合は運動量が少なく、それが停滞感を感じた一番の原因だったと思います。次の試合はこうしたビルドアップの停滞感を払しょくしてほしいです。
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