
第9節 藤枝MYFC戦
こんにちは、私です。
1-3…ボロ負けです。今までの試合は内容が良いものの結果がついてこないというような状況でしたが、この試合に関しては完敗でした。
これまでの試合、監督・コーチ陣の対戦相手のスカウティングが素晴らしく、準備期間の少ないミッドウィーク開催でどうなるのか、というのは気になってはいましたが、やっぱり時間が足りなかったのですかね。前半は相手のビルドアップに対して中途半端なポジショニングを取り、全く制御できず…藤枝がとても良いチームだったのもありますが、プレスに行くか行かないかをもっとはっきりさせたかったですね。
攻撃に関しても縦に急ぎ過ぎているような印象で難易度の高いプレーを選択してしまっていることが多いです。実際に1失点目は斜め前へのパスが引っかかってショートカウンターを受けて与えてしまったものでした。後ろからのビルドアップも相手の前プレに負け続け、うまく前に運べませんでした。
この試合に関しては藤枝にビルドアップの質と合理性、守備でのインテンシティなどすべてにおいて負けました。完敗です。私も流石に精神的に来ました…ただ、すぐに次の試合はやってきます。選手たちはこれを引きずらずに次節を戦ってほしいです。
J2リーグ 第9節
藤枝MYFC 3-1 ジェフユナイテッド千葉

・嵌らなかったプレス
強みであるハイプレスが全く嵌らず… 監督コメント的を見ると、選手たちの積極性が足りなかったということを言っていて一応前から行くつもりでいて、その準備はしていたということは読み取れます。が、やはり準備不足感は否めません。後半にマークを明確化させたのは良い修正でしたが、時すでに遅しといった感じですね。
①苦戦した藤枝の立ち位置

藤枝は3-4-2-1の形で5エリアを取ってきます。対するジェフは4-4-2ベースで見木が少し高い位置を取って守備をしました。

藤枝はシャドーとWBの立ち位置が流動的に入れ替わったり、シャドーがサイドに流れてCB-WBの中継するような動きをして前進を試みます。この中央の選手がサイドに流れる動きはドイツ代表のミュラーの動きと似ていますね。W杯ではこの動きに日本は苦戦をしました。
チームとしてビルドアップの質が高く、明確なスタイルを持った藤枝に対してジェフは劣勢に立たされてしまいます。そうなってしまった原因はプレスに行く行かないが曖昧であったからです。

見木が若干高い位置を取り、3バックに対して前線を3枚にして枚数を合わせましたが、ボールホルダーへの寄せは緩く、簡単にサイドを変えられたり、ボランチにつけられることがかなり多かった。特にジェフの左サイドでは見木が高い位置を取っているため、見木と日高の間にスペースが空きやすく、上の図のようなパスワークでここを藤枝のシャドーの選手に上手く使われてしまいました。結果的に日高vsシャドー+WBの形で優位性を作られてしまいました。WBの久保のドリブルはキレキレでしたし、日高としてはかなり難しい対応になってしまいました。
藤枝はGKを使ってビルドアップをすることも多く、それがとても厄介でした。これもジェフの選手たちがハイプレスを躊躇してしまった要因だと思います。
このように相手の配置に戸惑い、プレスに行く行かないが曖昧となり、インテンシティが低くなってしまった。これが劣勢に立たされた原因です。
②マークの明確化
後半のジェフはシステムを3-4-2-1に変更。この狙いはマークを明確化させることです。

マークを明確化させたことで高い位置でボールを奪えるようになり、前半よりもゴールに迫る回数を増やすことができました。この修正は良かったと思います。
ただ、57分に失点。この失点に関しては緩くなってしまったシーンで、田中のプレスが遅れたこと、田口や見木が絞り切れなかったことで中央で浮いていた藤枝の選手にパスを通されてしまいました。後ろが準備できていない状態でしたし、風間はプレスに行かずに一度構えた方が良かったのではないかなと思いました。高い位置で奪ってゴールに迫る回数を増やせていただけに勿体ない失点でしたね。
一応前半からプレスに行くつもりではいたと思いますが、相手の立ち位置によって迷いが生じて、曖昧になってしまいましたし、やはり準備不足でしたね。ミッドウィーク開催の難しさではありますが、この試合に対する準備が足りていませんでした。前半から後半のようなマークが明確化された守備ができていれば…といった感じですね、、
・難易度の高い攻撃
ジェフの攻撃・ビルドアップは縦に急ぎ過ぎていることが多い印象があり、これが効率性に欠け、難易度の高い攻撃をしてしまっているように思います。
①3トップ相手への中盤の立ち位置と前線の動き

藤枝は前線3トップの形でハイプレスをしてきましたが、3トップだと図のように2つのゲートができます。このゲートの後ろ(ポイント)に立つことで相手を絞らせて、脇から運びやすくなるという効果があります。ただ、ジェフは1アンカーでビルドアップをすることが多く、田口がポイントに立つシーンも何回かあったとは思いますが、もう少し田口にはこのポイントに立つ意識を持ってほしかったです。ボールホルダーに一番近い相手の斜め後ろに立つことがビルドアップをしていく上では非常に効果的になります。

上の図ほど極端ではありませんが、藤枝は結構人についてきます。特に風間のところには藤枝の左CBの選手が出てきて潰すシーンが多かった。このようにCBが出て空いたスペースをもっと呉屋に使ってほしかったですね。
DAZNではわかりにくいですが、現地で観てて呉屋の動きがかなり少なかったように感じました。呉屋が積極的に駆け引きをしてビルドアップの逃げ道となるような動きをしてくれれば、もっと楽になっていたように思いました。
②素早く縦につける攻撃
1失点目は田口→見木のパスがカットされてカウンターを受けて、決められたもので、このシーンはボランチ2枚が右サイドに寄っていて、カウンターのフィルターとなる選手が真ん中にいない状態でした。この状況で田口が見木への長めのパスを通す判断はよくなかったように思います。
このシーンに限らずジェフは攻め急ぎすぎのように感じます。狭いエリアに縦パスを出してボールロストしまうシーンも今シーズンは多く、質頼みになってしまっているような攻撃が多い。効率性に欠けていますし、もう少しゆっくりと揺さぶる意識が必要です。
・最後に
完敗の原因は準備不足だったことにあると思いますし、ヴェルディ戦はしっかり準備をして臨んでほしいです。勝ちましょう!