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僕が自転車で九州一周したときのお話②

おはようございます、自転車の旅二日目です。

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天気は良好、気分も上々。まだ二日目やからね、昨日の疲労感がないと言ったら嘘になるけどワクワクの方がまだ圧倒的に上回っているみたいなとこはありますね。

宿の人にお礼を伝えて、早くに出発。

一応地図でルート確認はしたんやけど、ここからは未知の道だからね。その都度確認しながら行くしかないね。


未知の道。笑


ウケる。


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海沿いの道に出てすぐこれだった。朝の7時過ぎやったかなあ。とても気持ち良かった....気持ち良かったけど、出勤時間帯でめちゃくちゃ車とトラックが多くてちょっと走りづらかった。

そして間も無く二択を迫られるんすよ。

それは、大分から福岡に行くに向けてちょっと遠回りになるけど迂回して海岸線沿いをひたすら進みながら進んで行くか、山を越えないといけないけど直線的に進むか.....

携帯のマップを見ながらどっちで行くかちょっと悩んだ結果、山道を進むことにしました。距離にしたらだいぶ変わってくるのでね。山道言うてもそんなね。こちとら変速たくさんついてますし、なんならまだ漕ぎ始めて30分。体力も有り余っとるし。行けるっしょ!という謎の自身に満ちあふれていたのでね。


まぁ、これがこの旅で一番と言ってもいいほどの大誤算になったわけですけどもね....


もうね、山を越えて行こうと決めてすぐに坂道に入ったのね。そしたらもう......進まん進まん。坂道とかじゃないのよ。もう山。ほんとに山。先が見えない延々とした坂道。坂道じゃないって言ったのに坂道とはこれいかに。

とにかく心が折れた。折れてしまった。

距離的には大したことなくてさ。30分で抜ける距離だった。昨日の経験を元に30分あれば一つ目の山を越えれる考えだった。

時計を見たら2時間経っていた。2時間経ってなお僕はまだ山を上っている途中だった。

泣きそうになった。笑


もちろん漕ぐ力なんてもうとっくになくなって1時間は押して歩いていた。それでも頂はまだ見えず。


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景色が良かったのが唯一の救いではあった。けどこれでまだ3分の2くらいだった。大幅な時間の遅れと予想外の体力の消耗と早くも焦りが出てきた。

間に合うんだろうか、引き返してもう一つのルートから行った方がいいのではないだろうかと。

でも、ここまで上ってきた時間を無駄にしたくない気持ちが勝って結局少しずつしか進まないけど足を止めることなく上っていくことを選んだ。

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あれからさらに1時間。やっと頂上が見えてきた......

もう街ははるか眼下にですよ。

でね、もう一つ思ったことがあるんだけどね。僕多分道を間違えたというか。もうあんまり使われていない旧道をひたすら上ってたんやないかと思ってね。なんか車が全然ひとっつも通らないのよ。まぁ、そもそも車で大分から福岡に行く人は高速を使うやろうけどさ。それでも少しは通ってもいいやん??ぜんっぜん通らなくて。笑

なんかそれも精神的にしんどかったなぁ。道を聞きたいってのもあったし。

だから僕が信じれるのはもう自分の携帯のマップのアプリのみ。それだけを信じてひたすら進んだ。半ベソかきながらひたすら進んだ。

そして進むこと3、4時間くらいかかったかなぁ。やっと下り道に入ったの。もうね、この下り道はほんとに天国への道って感じやったわ。風が気持ちいいし。あ、僕今自転車に乗れてる.....って。笑

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そして下った先に着いた村。これはもう村でしょ。

ここで確信した。あー絶対道間違えたなって.....

道端に座らせてもろてちょっと休憩して。お水ももうぬるくなってしまってるのよ。笑

そしてもうお水も尽きたのだけどコンビニどころか自販機も見当たらなくて。ここらへんでちょっと生命の危機を感じ始める。

でももうここまできたら進むしかないのよ、もうこの先に何が来ようと退路はとっくに断たれてる....というか退路なんてないわけで。笑

ここから山道編のダイジェスト↓↓

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山道すぎて道無き道を進めというマップアプリ。完璧にカッパがおる池やこれは。

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山の中にいきなり開けた場所が現れたと思ったらなんだかでっかい公園的な物が。余裕があれば寄って探索したやろうけど、時間的にも体力的にも余裕なんて雀の涙ほども残っていなかったのでスルー。

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なんか.....変な石。

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そしてしばらくなかった坂道。もうね、ここらへんで坂道アレルギーになったんじゃないかってくらい坂道がトラウマになってたね。もう坂道を漕いで上る体力なんてこれっぽっちも残っていませんのでね。ずーーーっと歩いて行きました。

そして朝から山をひたすら進むこと5時間半。

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とうとうやった。僕はやりました。向こうに見える山々を僕は越えてきたんですよ!!!!!もうね、感動した。この時点でやり切った感が凄かった。もう今日はこれで終わりでいいんじゃないかと思えるほどに。

とりあえず、山を越えた今僕に必要なのは水分補給だった。

コンビニ、自販機なんでもいい。水分を....


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そして見つけたコンビニ。もうね、このローソン後光が指してましたよまじに。光り輝いて見えた。ありがとうローソン。僕の命の救世主だよローソン。セブンの方が好きとか言って今までごめんね。大好き愛してるローソン。

多分ここで30分くらい休憩した。水分補給と。お昼ご飯と。そしてまた水分補給と。

この時点で時刻は13時。距離にしたらまだ半分も進んでないのに....

時計を見て急に我に戻って。

こんなとこでのんびりしてる場合じゃないやんけと。

ここから福岡まではもう山はないからね。地図を見る限りは街中をひたすら進んで行くのみ。山がない道なんてもう怖いもんはないですよ。

水を得た魚。金棒を手にした鬼。ゴロゴロを手に入れたハムスター。

もうノンストップで行ってやろかという強い気持ちで快速列車発車した。

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あ、相席......

進んだ、僕はひたすら進んだ。

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入り口から玄関までの空間の無駄遣いのお家ランキング第1位のお家


進んだ進んだ、僕はひたすら進んだ。


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影なのかパルムなのかよく分かんないけど、一つ言えるのは僕はこいつにとても救われた。疲れた体に糖分が染み渡っていく。エネルギーへとダイレクトに変換し進んだ進んだ。僕はひたすら進んだ。


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気付いたら福岡に入っていた。なんかでっかいでっかいトランポリンがあった。あれはきっとでっかいトランポリン。それでも進んだ進んだ、脇目も降らず僕はひたすらに進んだ。

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着いた。

着いたのだ。今日の宿に。着いた。僕はやり遂げた。やり遂げたのだ!!!


いやいや、なんなん。結局あっさり着いてんじゃんって思ってる人に言いたい。死ぬかと思ったぞ〜。僕はこの日ほんとに死ぬかと思ったぞ〜。

写真がないのはほんとにひたすら進んでたから。笑

一心不乱に漕いでいたのよ、自転車を。

おりゃリャリャリャリャリャリャリャーーーーーーー!!

って。競輪選手にも引けを取らないスピードでね。ちょっと盛りましたごめんなさい。

とにかくほんとに着いてホッとした。

時間は17時とかやった気がする。

この日は10時間くらい漕いだなあ。

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お部屋はこんな感じ。

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こっちは共有スペースのリビング。

僕の他にも20代から40代くらいの人が男女合わせて8人くらいおったかなあ。みんなで晩ご飯食べてたけど僕はちょっとだけお喋りして抜け出して...

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大学の頃のお友達と待ち合わせ。

駅でっけぇぇぇになった。

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アワビに明太子になんか色々と福岡の美味しいものを堪能した!

お仕事の話にお互いの近況報告に。

毎日毎日人工心肺回して出張も年に一回あるし忙しいって言ってた。

僕は田舎なのでまったりだよー言うて。

出張先でえっちなお店に行ったのが奥さんにバレて性病検査受けさせられたって話が1番面白かった。笑っちゃいけないけど笑ってしまった。

よく離婚してって言われなかったねつって。

浮気、ダメ、絶対。

まだ2日目なのにもう1週間くらい旅してる感覚になるくらい疲れてたけど、それでも旧友と過ごすひとときは旅の辛さを忘れさせてくれた。

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終電で帰るからって日付が変わる前には解散して。僕は飲み足りなかったので帰りにコンビニでお酒を買って廊下のベンチでちょっぴり飲み直した。

怒涛の一日やったなぁ。今日もよく頑張った、とても疲れました。

明日も頑張ろう。

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おやすみなさい

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