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10.父親の愛とは? ー愛の正体ー


バカな息子をーーそれでも愛そう。
白ひげ


父親の役目とは何だろう。

教育者、親友、応援者、経済的サポーター……様々あると思う。

ぼくが個人的に父親の一番の役目だと思っているのは、

「相談役」だ。

子どもの成長とともに、相談役の父親の必要性は増してくる。

子どもが大事な決断をするとき、相談できる一番近しい歳上の親友は父親しかいない。

ぼくが小・中学生の頃、父はいつも夜遅くに帰宅したり、帰宅しなかったりで、二人で話す機会がほとんどなかった。
高校生になると、両親が離婚したので、社会を知る大人に一番相談したい時に、本音で相談できる人がいなかった。

相談したところで、前向きなコメントをかけてくれるような人ではなかったので、今ではそれはそれでよかったとも思う。

多くの子どもたちは思春期に何かしらの悩み事を抱えている。
そんな時に、本音で語れる父親がいてくれたら、どんなに心強いだろうか。

だからと言って、威厳に満ちたアドバイスなんてしなくていい。

子どもが本当に興味を持っていて、「やってみたい」と思っているものは何か、聞くだけで良い。

相談された時に、子どもの本心を導き、「きっと大丈夫、やってみなさい」と、応援してあげられるのが父親なんだと思う。もちろん、日々のコミュニケーションがあってこその話だけど。

「なんだ、そんな些細なことで良いのか」と思うかもしれない。
でも、それを父親がしてくれるだけで、子どもは他の人に話す時よりも、
何倍もの自信を手に入れて、勇気を出せるんだ。

その例に以下の有名な話がある。

facebookの創業者マーク・ザッカーバーグ の父エドワードはマークを育てる上でマークの興味や本気度を見極めるのに長けていた。一つのエピソードは、マークがバスケットボールを欲しいと父にねだったときのこと。父はどうしてバスケットボールが欲しいのか聞くと、マークは「友達がみんなやっているから」と答えた。その時、父は「それならダメだ」と断固として反対し、ボールを買い与えなかった。周りに流されるということをさせず、本人が興味をもつことを発見させるという意図があったから。一方で、マークが自分から興味をもったことには、父は全面サポートをした。その一つがコンピュータープログラミングだったが、まだ子どもだったマークにコンピューターの専門家を家庭教師としてつけた。そして1年ほどでもう家庭教師が教えることがないほどマークはプログラミングをマスターしてしまった。

子どもたちにとって、時には親友、時には寛大な相談役と、器用に立ち回れる父親だからこそ、子どもの自発的な興味を導き出してあげることができるのだ。


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